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【通信講座】 小説「僕だけの島」 講評

雰囲気のみで、いろいろとあまい。
尺かせぎの描写、つまり
主題、伏線になんの奉仕もしていない、象徴としてなんの機能もしていない
描写のための描写が大半で
非常に冗長。退屈きわまりない。
語り手に行動理念がないため
意味のある行為が展開されず、なにも起きていない、
なにも書いていないに等しい。


島民は、誰も彼もが顔に葉を貼り付けていた。ヤツデによく似た、空島の固有種だと聞いている。古くから伝わる、風習だ。

適当すぎる。
このような異様な状況を書き流すべきではない。
叙述トリックで「女性」を盲目にしておいたほうがまだましだと思う。


「ナメクジの交尾」の挿話はおもしろいが
「アイルレッツ現象」が伏線になっていることに作者が気づいていない。
ふつうは「子供の遺伝子」の「不可解な変化」をオチにする。


タイトル「僕だけの島」が文字どおりの意味しかない。



(作者より)
本作は、とある商業媒体に応募し、落選したものになります。自分が書けるものを書く、という心持ちで完成させ、当初は自分でも納得のいく出来だと思っていました。落選の報を受け、何が悪かったのかと振り返ってみるのですが、決定的な弱点を見出せません。強いて言うのなら、ストーリーの起伏がないこと、テーマが伝わらないこと(?)、人物の内面描写が少ないこと、そもそも面白くないこと(?)、なのでしょうか。何がダメなのか、あるいはダメでないのか、教えていただきたいです。

特にいいところがない。
着想からすでに凡庸で
リアリティーのある人間に興味がないらしいのも残念。
『火の鳥 生命編』の想像力を通過したあとでは、なにも感じない。
まったくこわくない。
語り手に行動理念がないのだ。

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