荒地の創生のコピー

詩 334

  荒地の創生

薄明 トンボは 輪をえがく
むしばむ 草の香 声 うつろ
発酵中の混沌に
首までつかって 目をとじる

煙 うずまく そのむこう
ミモザは気まぐれ 雨のなか
姿を変えて 眠るはず
だけど 吐息は 胸を裂く

すべての断面 共鳴し
パンはつぶれる いすの下
旗は三角 はがねの行進

靴と楽器と雲の子と
あなたの肖像まで 落ちて
誰もがねがった 勝利のあとで

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