【通信講座】 小説「有老有死のヴァンパイア」 講評
タイトルがおかしい。
「不」の対義語は「有」ではない。
類型的ウーマンリブフェミニズム小説。
抑制のきいた無駄のない記述ながら、おもしろいところは
ポルノ的興味以外、特にない。おしい。
「坂本」がなんの機能もはたしていない。
語り手(モデル作者)の声と「佳代」の声の判別ができない。
「佳代」と「ハラム」の関係性がまったく変わらない。小説らしくない。
大団円で無難におさめたいなら、心を鬼にして一度は関係を破綻させるべき。
(作者より)
特に教えて頂きたい点
1.展開の速さや説明不足が気になるところはあるか。
もし、展開の速さなどに問題がある場合、(1)他の部分を削って、同じプロットで進められる余地を感じるか(2)そもそも50枚でやるには無謀な内容か。
(50枚程度という規定枚数に収めるために、入れることを諦めた要素がいくつもありました。)
なにも起きていないにひとしい。
この時間と空間を切りとって読者に提示する理由が分からない。
ごく一般的な価値観を垂れ流しているだけで
ポルノ的部分以外に描写が生動しているところもない。
どの部分が作者の技巧であり、「プロット」なのかまったく理解できない。
2.最初から最後まで、一貫した物語となっているか。書きたい内容に対して文章の面での表現力は追い付いているか。
なにを書きたいのか分からない。
書きたいのがウーマンリブ、フェミニズムであり
小説ではないのだとしたら
長文ツイートかブログのほうがいい。
文章力、表現力はすばらしいと思う。
3.応募する文学賞の受賞作や受賞者の作品を読み漁りながら書く行為は「自分(だけ)の言葉で小説を書けるようになるために」望ましいのか、望ましくないのか。
昔から気になっていた文学賞(新潮社 女のためのR18文学)の審査員が大好きな作家さんに変わったので出すことにしました。そのため、審査員を含めて過去の受賞作等を毎日読み漁っていました。自分なりには、そのジャンルらしいものが書けたと思います。今後別のもの(もちろん、好きなものです)も書くに当たって、こういった方法についてどう思われるかお考えを教えてください。
くだらない読みかたはおやめなさい。
いい作品を書くためのお手伝いならいくらでもつきあうが
過去問対策ならよその人のほうがいいと思う。
4.講評依頼する際の適切なフォーマットはあるのか。
川光さまに講評していただいた他の方が「横書きベタ打ちで送ると書きなれていない印象になるのだろうか」と言っており、作品とは直接関係ないですが気にかかりました。私には、20×20の縦書きがスタンダードという思い込みがあります。川光さまは、どういうフォーマットで読まれるのでしょうか。
個人的には
36字×30行が一番読みやすい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?