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#小説
Les jours d'écume (32)
先尾翼式三葉機は、一九九九年、フロリダ半島の先端、プエルトリコ、バミューダ諸島をむすんだ、三角形の海域へ。
無人島へ。
あなたが最後に見た、波、砂、月、魚、風、夢を見るために。
Les jours d'écume (24)
「愛をください」と泣きながら、アイは巨大化する。ハッカのキャンディーをなめてつめたい風を吹かせ、トウガラシをかじって火を吐く。スカートのなかが見えている。
Les jours d'écume (23)
アサガオ棚にかこまれて、わたしは眠る、産婦人科のベッドの上。かすかなかおりの結晶は、肺から心臓へ。種は芽を出す、葉をつける、花を咲かせる。翌朝、少しだけ早起きする。