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小説を書くきっかけ

皆さん、こんにちは。小説家の川井利彦です。

今回は私の小説を書くきっかけについてお話します。

結論から先に申し上げますと……

「自分でも書けると思ったから」

私が小説を書き始めたのは、約6年前。その頃はまだ会社員をしていて、飲食店で働いていました。

当時の私は精神を病んでいて、心療内科に通うほど半分鬱状態のような生活を繰り返していました。
そんな状態だったので、当然出世することもできず「このまま平社員のまま一生を終えるのか」と本気で悩んでいました。

鬱状態でしたが、小説を読むことはできました。通勤電車の中で、憂鬱なりにも小説を開き、数ページだけでも読んで、なんとか会社に向かう気力を保っていました。

先の見えない絶望の日々の中、休みの日にふと思ったのが「自分も書けるかも」という何の根拠もない単なる思い付きでした。

今思えば、鬱状態で正常な判断ができず、ちょっとおかしくなっていたのかもしれません。

とにもかくにも思い立ってしまったので、頭の中に浮かぶまま、4万円で買った中古パソコンに打ち込んでみました。

すると……けっこうスラスラ書ける!!

もちろんクオリティは散々で、稚拙な文章でしたが、言葉や描写、物語の一端、最初の場面がどんどん頭の中に浮かびました。

まるでピアノを弾いているように、指先がキーボードの上を流れて行く。

真っ白な画面が物語で黒く埋まっていく感覚に脳が痺れました。

「これだ!俺のやることはこれだ!」

直感でそう感じました。

それからは仕事そっちのけで小説を書きました。もちろん仕事にはちゃんと行きましたが、休憩中にファーストフード店で小説を書く。休みの日もパソコンに向かって一日中書く。

「これを仕事にしたい!いや、仕事にしなきゃいけない!」

そう確信し、なんの後ろ盾もないまま会社を辞めました。

勢いで退職してしまったため、その後の生活は大変だったのですが、後悔はしていません。あのまま会社にいても先はなかったので。

ようするに、私が小説を書こうと思ったきっかけは……

「鬱状態の気の迷い」

かもしれません(笑)

でも生きているとそういったことってありますよね。皆さんはどうですか?


勢いで会社を退職し、無我夢中で書いた私のデビュー作がこちらです。

寛太と忠が万引きした本の中には、謎のメッセージが残されていた。消された形跡のある、まるで手紙の一文のようなメッセージを書いたのは、いったい誰なのか。そして消されたメッセージには、いったい何が書かれていたのか。ひょんなことから、それらを探すことになってしまった寛太と忠。そこにはある女性の暗い過去が関係していた。
果たして、寛太と忠は真実にたどり着くことができるのか。

あらすじ

ぜひ読んでみてください。

それではまた次回の記事でお会いしましょう。

小説家の川井利彦でした。



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