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私が小説を読む理由

皆さん、こんにちは。小説家の川井利彦です。

今回は「私が小説を読む理由」をお伝えします。

そもそも私は、本が嫌いでした。

子供の頃に親から「本を読め。本を読め」と口うるさく言われたせいで、とにかく本が嫌いになりました。

そんな私が初めて小説をちゃんと読み始めたのは、二十歳の頃です。
その頃の私は俳優を目指して、劇団で演技のレッスンを受けており、そのレッスンの延長線上で小説を読み始めたのがきっかけです。

お芝居する上で、想像力が必要となってくるのですが、その想像力を鍛えるには小説が良いと先輩から勧められました。

それで本屋に行って、初めて自分で小説を買い、読んだところ大ハマり!!

そこから小説が大好きになり、今でも毎日何かしらの小説を読むようになりました。

初めて買った小説のタイトルは忘れてしまったのですが、当時は時間があったこともあり、一日で2、3冊読み切るのが当たり前。本屋で3冊買ったら、その日のうちに全部読み終わってしまい、また次の日に本屋に行って3冊買ってくる。

そんな生活をしていたことを、今でもよく覚えています。

話が脱線していますが、ここからが本題です。


私が小説を読む理由はズバリ、3つあります。


その1
「想像力を働かせることができる」

漫画や絵本と違い、小説は文字しかないので、自分が好きなように想像することができます。

「主人公はこんな感じ」
「ヒロインは初恋のあの子に似てる」などなど。

自分の想像の世界で物語を楽しむことができます。

小説が映像化された際に「主人公はこんな話し方じゃない」「ヒロインはこんなに可愛くなくていい」と感じたことが誰しも一度はあるはずです。

コンテンツ過多の現代社会の中でも、自分の想像で物語を描くことができるコンテンツは小説に以外にありません。


その2
「多種多様な作品」

小説には数多くのジャンルが存在します。

オーソドックスなジャンルでいうと、ミステリー小説や恋愛小説、SF小説、歴史小説、ファンタジー小説などがあります。
さらにマニアックなところでいうと、官能小説、最近流行っているジャンルでいうと、ライトノベルやなろう系などもあります。

これだけたくさんのジャンルがあるので、読むのに困ることがない!
とにかく何かしらのジャンルを常に読むことができます。

さらに面白いのが小説を好きな人は、ジャンルに拘りがないことです。

私もそうですが、ミステリー小説も読みますし、恋愛小説、SF小説、歴史、ファンタジー小説などなど、とにかく気になったものは何でも読みます。
最初は抵抗があったとしても、読み始めると不思議と抵抗なく読み続けることができます。(気になったら官能小説でも読みます)

漫画や映像作品となると、どうしても好き嫌いが別れてくるものですが、小説ではそのハードルが低く、例え暴力やグロ系であっても、なんだかんだ読むことができる。

もちろん皆さんそれぞれに好きなジャンルがあるはずなので、そこにこだわってもいいのですが、できたらいろんなジャンルを読むことをおすすめします。


その3
「説明ではなく描写」

小説はビジネス書や自己啓発書とは違い説明文ではありません。

【描写】です。

例えば……「いい赤」「細い雨」「疲労の匂い」

これらが説明ではなく描写と言われるものです。

どうでしょうか?なんとなくニュアンスと言うか、作者が意図しているものが伝わってきますよね。

説明文になってしまうと「ここで言う赤とは、絵の具ようなどろどろとしたものではなく、光沢があり、とれたてのリンゴような色である」みたいにダラダラと長く文章になってしまいます。

この文章が悪いわけではないですし、こういった表現が必要な場合もあります。

ですが、あえて「いい赤」と描写することで、読む人の想像力に直接訴えかけることができます。

こういった【描写】は、小説にしかできない表現であり、私が小説を読む最大の理由だと言っても過言ではありません。(良い描写に出会うとテンションが上がります)


いかがでしたか?

これらが私が小説を読む理由です。
もし今回の記事を読んで小説を読みたくなった方は、まずは一冊読んでみてください。

ちなみに私のデビュー作も絶賛販売中です。

良かったらぜひ読んでみてください。

寛太と忠が万引きした本の中には、謎のメッセージが残されていた。消された形跡のある、まるで手紙の一文のようなメッセージを書いたのは、いったい誰なのか。そして消されたメッセージには、いったい何が書かれていたのか。ひょんなことから、それらを探すことになってしまった寛太と忠。そこにはある女性の暗い過去が関係していた。
果たして、寛太と忠は真実にたどり着くことができるのか。

あらすじ


それではまた次回の記事でお会いしましょう。

小説家の川井利彦でした。


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