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毒母

子を苦しめたであろう。
そう、わたしも結局毒母なのだ。

わたしは幼少期から学生時代、習い事や趣味等、なに1つ継続したことがなかった。

だから、幼稚園からずーっとピアノを習ってる友人に憧れたし、小学校からずーっとソロバンを習っていた友人にも憧れた。
友人達は1つや2つ位しか習い事をしていなかったが、その代わりに長い間続けていた。

わたしは、と言うと。
習いたい!と、言っては沢山の習い事をさせてもらい、結局なに1つ続かなかったし、身にもならなかった。

そんな自身の経験から、娘たちには1つ決めた習い事を継続してやり遂げて欲しいと強く思うようになっていたのだ。

娘たちは幼少期から1つのお稽古事を始めた。
週に2回のお稽古に加えて大会時期には週4回はお稽古に勤しんだ。
わたしが娘たちのお稽古事に夢中になるのに、そう時間はかからなかった。
のめり込み、情熱も時間もお金も注ぎまくった。
娘たちはいつしか皆を引っ張っていくエースになっていた。

彼女たちはてっぺんに上り詰め、そこをキープする為にまた、親子でのめり込んでいく生活だった。

思わしくない結果が出れば落胆し、娘たちを追い詰めるような言葉を浴びせる。
まるで自分の事の様にムキになり必死になっていたのだ。
自分には成し遂げられなかった事を娘たちに押しつける。
上手く行かなければ罵声を浴びせ、イライラと不機嫌になる。

最低だ。
毒母以外の何者だと言うのか。

"蛙の子は蛙"
皮肉にも、こんな時もことわざが頭を過ぎる。


"毒母の子は毒母"

わたしと母は種類は違えど、同じ毒母だったのだと気付いてしまった。

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