あっ!という間にファンを獲得するアイドルと政治家に学ぶコミュニケーション法
テレビを見ていたら芸能人が出版記念イベントで握手会を開催していました。
ファンの子がずら~っと並び、芸能人が一人ひとりと丁寧に握手をしています。
ずいぶんと大勢の人と握手するので
「たいへんそうだなあ・・。」
と思いながら見ていました。
ファンの子は
「もうこの手は洗いません。」
とずいぶんと感激しています。
私は「おいおい、手は洗えよ」と一人でツッコミましたが、以前、池袋のデパートで世界的に有名な画家の画集を買った時のことを思い出しました。
その時、サイン会が開催されていて画集を買うと画家の方からサインを書いてもらえたのです。
私も画集を買いサインを書いて頂いたのですが、その後で画家の方が握手をしてくれたのです。
その時に私も
「もうこの手は洗わないぞ!」
というくらい感激したのです。
ある人を紹介するときに次の3種類の方法で紹介する実験が行われました。
(1)目隠しをして握手をせずに話だけをする。
(2)握手も話もしないで相手を見る。
(3)目隠しをして話をせずに握手だけをする。
さて、あなたならどの人に一番良い印象を持つでしょう?
この場合、(1)や(2)の方法で紹介された人に対する印象は「形式的」「冷たい」というマイナス評価が多くなりました。
(3)の方法で紹介された人に対しては「温かい」「信頼できる」といったプラス評価が多くなったと報告されています。握手の効用はあなどれませんね。
(参照:「心理トリック」樺旦純著 王様文庫)
だから、新人アイドルが「1万人握手会」といったイベントでファンと握手を続けることがありますが、あれは理にかなっているわけです。
そういえば芸能人にかぎらず、お願いをするときに握手をする人がいますよね。
そうです。選挙活動中の候補者もよく握手をします。
握手の効用を経験的に知っているのかもしれません。
芸能人が握手でファンを作り、画家が握手でファンを作り、議員候補が握手でファンを作る・・・と、言うことは!
あなたも「握手会」を日常的に行えば、あなたのファンが増えることになります。
実際には店頭や会社で「握手会」を開催することはできないと思いますが、次のようなことは実行できるはずです。
・名刺交換の際に握手する。
・お釣りを渡す時には手を添える。
・「ありがとう」と言いながらそっと手を握る。
・「嬉しい!」と言いながら手を握る。
・「手相を見てあげるよ」と言いながら手を握る。
実はこれらは私が日常的に行っていることでもあります。
私は名刺交換で握手をすることが多いのですが、初対面で緊張している相手の表情が一瞬でふっと和らぐのです。
また、握手をすると相手が嘘をつく確率も下がるという実験結果もあります。
芸能人や議員は「ファン」や「支援者」があって成り立ちますが、これは商売人やビジネスマンでも同じです。
あなたの「ファン」や「支援者」があなたの会社やお店を支えています。
日本人はタッチによるコミュニケーションが苦手だと言われ、あまり相手に触れることはありません。
だからこそ「たかが握手」が強烈な差別化になるわけです。
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