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完璧主義の意外な原因を知って抜け出そう
※stand.fmでこの内容の音声配信を聴くことができます。
こんにちは、TOSHIです。
完璧主義は本当に恐ろしい思考傾向です、ということを書きました。
また、完璧主義はスパイ工作にも使われるほど、巧みに敵の内部から気づかれずに組織を破壊できる破滅的なものだ、ということも書きました。
今回はそれを踏まえて、「どうやったら、完璧主義から抜け出すことができるのか?」について述べていきたいと思います。
完璧主義の原因
完璧主義から脱却するための対策を考える前に、まずは原因を知らないといけません。原因を知って、それに応じた対策を取る必要があるからです。
恐らく、完璧主義になっている人のほとんどが、過去の体験にその原因があると思います。トラウマとも言えるでしょう。
ただ、具体的にどんな体験があったから、ということを明確にすることも掘り出すことも必要ではないと思っています。完璧主義を脱却する上で、その過去の体験を克服することは必ずしも必要ではないからです。ともすると、具体的な体験を思い出すことで、別の問題が生じてしまうかもしれません。だから、特に強いて特定することはありません。
前提として、過去の体験に完璧主義の原因がある可能性が高いことを認識しておいてもらえれば十分です。
この観点から、完璧主義になった原因もしくは完璧主義を採用した経緯を考えると、大まかに以下の2つが出てきます。
①恥ずかしい失敗をした体験から
一つは、過去に何かに取り組んで失敗してしまい、恥をかいた体験から来ているケースです。
そのときに「今度からは絶対に失敗しないように、完璧にやるようにしよう」と決意したのです。もう二度とあんな恥ずかしい思いはしたくはない、と強く思いながら。
こちらの原因を指摘されることは、かなり一般的だと思います。カウンセラーやコーチに完璧主義を相談すると、その原因としてアドバイスされることが多いのはこちらではないでしょうか。
②「やらない」ことを正当化できた体験から
あまり言及されることはなくて盲点になりがちなのは、こちらの原因です。案外こちらの原因で完璧主義を採用することになってしまった人が多いのではないかと、私は睨んでいます。
その原因となる体験とは、次のようなものです
取り組んでいたことが「もうできない!」となったときに、「やるなら完璧にやりたい」と言ったら、「だったらやれなくても仕方ないよね」という雰囲気になった。
周囲の人はそれで納得してくれて、「むしろ完璧を目指すなんてすごい!」みたいになった。
しかも、自分自身も「できなくても仕方ない」と思えて正当化でき、みじめな思いをしなくて済んだ。
こちらの経緯で完璧主義を採用するようになった人の方が、巧みに自分自身をも騙して正当化できることに味をしめているので、タチが悪いかもしれません。
完璧主義を脱却する方法
完璧主義になった原因に対応する対策・脱却法をそれぞれ述べていきます。
原因に合った対策を取らないと、抜け出すのが難しくなってしまうため、上記のうちどちらの経緯で完璧主義になったのかは知っておく必要があるでしょう。
①完璧にしなくても大丈夫なことを実感していく
前者の原因の場合は、「完璧にやらないでも良い」ということを少しずつ、体験的に実感していくのが良いです。
たとえば「ブログ記事を書く」という場合、いつもなら「完璧なブログ記事を書かなければ」となっているところを、敢えて意識して「60点くらいの出来で記事をアップしてしまう」ことにするのです。
実際に、完璧でない状態でアップしても批判されたり非難されたりすることがないことがわかります。これを少しずつ繰り返していくと、「完璧にしなくても良いんだ」ということが腑に落ちていきます。
それどころか、完璧でない状態のものでも、他人から褒められたり認められたりすると、改善は加速します。
このように、少しずつ「敢えて完璧にしない」という行動を積み重ねていくことで、「完璧にしなくても大丈夫だ」という実感を深めていくのです。
②「やること」の意義を再確認する
後者の原因の場合は、かなりやっかいです。心理的にこじれていて、絡み合っていて、複雑になっています。整理する必要があります。
「やらない」ことを正当化するのに完璧主義を利用しているのですから、そもそもその「やるべきこと」の意義を明確にする必要があります。その意義が本当に意味のあるものであれば、しっかり取り組めるはずだからです。
ただ実際問題として、完璧主義を持ち出して「やらない」ことを正当化しているので、結局その「やるべきこと」はなされていません。それで実害がないということは、そもそもその「やるべきこと」に意義はなかった可能性が高いです。
たとえば、「ブログを書かないといけない」ということに、自分自身が意義を感じていない可能性が高いということです。誰かにやるように言われただけなのか、皆がやっているから自分もやらないといけないと思ったのか、そういう受け身な「やるべきこと」に過ぎないのではないでしょうか。
そうであれば、「本当にやりたいことは何なのか?」を冷静に、落ち着いて見つめてみることが重要です。本当に心からやりたいことであれば、わざわざ完璧主義を持ち出して「やれない」ことを正当化する必要も無くなるからです。
まとめ
恐ろしい思考傾向である完璧主義ですが、その原因や生まれてきた過程もかなり複雑なものです。
それを整理して、原因に応じた対策を取ることが、完璧主義から抜け出すには重要なことになります。