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こんにちは。今回は酸化についてです。
酸化とは
物質に酸素が化合する反応を指します。
体内では常に酸化・還元反応が絶えず繰り返されています。
還元とは酸化した物質を元に戻す反応のようなものです。
酸化と還元は常に拮抗関係にあると言えますね。
酸化>還元が成り立つことで老化が起きるとイメージしてもらえればOKです。
酸化力
定義するうえで2つのものが存在します。
酸素と活性酸素です。
活性酸素とは酸素よりも酸化力が高く、酸素に付随した化合物になります。
酸化ベースで老化抑制を考えるならば、いかにして”活性酸素を減らせるか”ここがキーになってきます。
活性酸素
4つの活性酸素が存在します。それぞれスーパーオキシド、過酸化水素、ヒドロキシラジカル、一重項酸素です。
生成メカニズム
外気から酸素を取り込みます。運動・精神的ストレス・喫煙など
トリガーが加わることで活性酸素に変化します。
酸素の他、UV(紫外線)も活性酸素を生む原因になります。
酸素に複数のトリガーが加わり※スーパーオキシドが生成されます。
※体内で最も多い、酸化力は低く影響は強くない。
その一部は過酸化水素へと変換します。不安定な物質である為、酸素or水orヒドロキシラジカルへ素早く変換されます。
ヒドロキシラジカルへ変換されると厄介です。
酸化力が強く、最も影響を与える活性酸素と言われています。
上記3つと経路が異なるものが一重項酸素になります。
唯一、体内で合成される酵素では分解できないモノになります。
また紫外線による影響が最も大きい点も特徴の一つです。
紫外線によって皮膚上で生成される活性酸素になります。
抗酸化物質
よく目や耳にすると思います。
酸化させる影響を抑えるもの、活性酸素を分解するもの
微妙にニュアンスは異なりますが、
どちらも抗酸化物質と呼ばれるものです。
抗酸化力低下に最も影響を及ぼすものは”加齢”です。
抗酸化力は加齢に伴い低下していきます。
そのとき体内は酸化>還元という状態です。
具体的な栄養摂取
上記文献を参考にしてみます。
全粒穀物
ビタミン、繊維、ミネラル、およびカロテノイド、リグナン、ビタミンE、イヌリン、βグルカン、ステロール、難消化性デンプンなどの植物化学物質が豊富な胚芽、胚乳、ふすまで構成される食材です。
腸内細菌叢と酸化ストレス、肥満、炎症、高血圧、および癌に関連する指標に利益をもたらし、癌や心血管疾患にも役立つと記載されています。
ナッツ
抗酸化だけでなく心血管疾患、内皮機能障害、インスリン抵抗性、また結腸直腸および子宮内膜のガンにも有効と示唆されています。
含まれる不飽和脂肪酸が良いみたいですね。
果物や野菜
ミネラル、ビタミン、食物繊維が豊富な食材です。
摂取量は死亡率とCVD、2型糖尿病、癌などの肥満関連疾患の発生率と反比例すると記載されています。
βカロテン、ビタミンCやビタミンEが特に有効みたいです。
魚
タンパク質、オメガ3、ミネラルが豊富な食材です。
オメガ3は構造上酸化し易いため、親油性抗酸化ビタミンであるビタミンEを同時に摂取する事で恩恵を受けられると記載されています。
魚に含まれるアミノ酸、タウリンは強力な抗酸化力を持ちグルコース代謝の調整、肥満を防ぐためにトリグリセリドを減らし、コレステロールを下げる(特にVLDL + LDLコレステロールを減らし、HDLコレステロールを促進する)食事誘発性高コレステロール血症を予防することにより、メタボリックシンドロームに効果的との事です。
豆類
大豆食品はエストロゲン受容体陰性乳がんから保護
グリーンピース−(Pisum sativum)抽出されたレクチンは、肝癌細胞株に対して抗増殖活性を有することも報告
マメ科植物の消費はCVD死亡率と負の関連、マメ科植物の消費量が多いと、CVDのリスクが6%減少と記載されています。
上記論文の結論をまとめると
炭水化物と動物性タンパク質を多く含む食事と過剰な脂肪消費が活性酸素を生成し、その後酸化ストレスにつながる。
最良の食事アドバイスには、精製炭水化物を全粒穀物に置き換えること、果物と野菜を増やすこと、総脂肪と飽和脂肪を一価不飽和脂肪酸に置き換えること、理想的な体重を維持すること。
と記載されています。
要するに健康的に過ごそう、という事です。
活性酸素を完全になくすことは不可能です。
脂質→過酸化脂質やタンパク質→変性タンパク質といった影響を与えられてしまったモノを元の状態に還元させる事が重要になります。
過酸化脂質
主に動脈硬化の原因になります。
特定の栄養摂取としては
ルテイン(カロテノイド)、アスタキサンチン、カテキン、グルタチオン・ペルオキシターゼ、ビタミンB2があります。
太文字が結構重要です。
過酸化脂質→脂質に還元するためには酸素をどこかに受け渡す必要が有ります。
酸素を引き取る物質がグルタチオン、酸化グルタチオンを還元する酵素がグルタチオン・ペルオキシターゼ、グルタチオン・ペルオキシターゼの補因子となるものがビタミンB2になります。
変性タンパク質
メチオニン(必須アミノ酸)残基が最も影響を受けると言われています。
玉ねぎやリンゴの皮に含まれるケルセチンが有効です。
結構大切なオートファジー
オートファジーとは自食作用、すなわち古くなった細胞やタンパク質を自食しリサイクルする働きの事です。
酸化物質が表面化(影響を及ぼす)する前に、オートファジーが正常機能する事で、影響を抑えられると考えられています。
今回も長くなってしまいましたが、最後までご覧いただき有難う御座います。オートファジーについても今後ブログに残したいと思います。
終わり。