三角筋概要と小指から挙げるリアレイズ
こんにちは。こんばんは。
ピシャ林です。
今回は三角筋についてです。
三角筋は3つの筋群から構成され、それぞれ鎖骨部(上部)、肩峰部(中部)、肩甲棘部(後部)と言います。
先ずはそれぞれの付着位置から見ていきましょう。
起始・停止部
起始
鎖骨部:鎖骨外側1/3前面
肩峰部:肩峰
肩甲棘部:肩甲棘
停止
全て三角筋粗面
になります。比較的覚えやすいです。
肩峰とは鎖骨と肩甲骨のつなぎ目
肩甲棘とは肩甲骨に存在する出っ張り、になります。
三角筋粗面は大胸筋の停止部である大結節稜よりも下に位置する為、三角筋の筋繊維は結構長いです。
上記画像は右腕の上腕骨を背面から見た図になります。
続いて作用を見てみましょう。
作用
鎖骨部
肩関節屈曲、内旋、水平内転
肩峰部
肩関節外転
肩甲棘部
肩関節伸展、水平外転、外旋
になります。
肩甲棘部が持つ肩関節伸展作用は、広背筋とは異なり上肢下垂位でも伸展方向へ働きます。
また鎖骨部、肩甲棘部はそれぞれ肩関節外転60°以降では、外転方向へ作用しお手伝いを行います。
筋走行からイメージすると分かり易いです。
外転60°以降では筋走行が中線を越え、反対方向へ作用するようになります。
リアレイズ
今回は早速トレーニングのお話をさせて頂きます。
リアレイズの際、"小指側から挙げると効きやすくなる”と聞いたことがあるかと思います。
これ、あながち間違いではないです。
詳しく見ていきましょう。
ダンベルを小指側から挙げようとすると肩関節(正確には肩甲上腕関節)は内旋位になります。
肩関節と肩甲骨の動きは連動している事から、肩関節内旋に伴い肩甲骨は外転し固定しやすくなります。
トレーニングは起始部が固定された状態で停止部側が近づく事で成り立ちます。
肩関節内旋→肩甲骨外転位で固定→起始部側が固定され収縮しやすくなる
→結果、効きやすくなるといったメカニズムです。
肩甲骨内転のフォームエラーが起こりにくい点も一つです。
僧帽筋中部に刺激が逃げなくなります。
また、比較的重さを扱いやすい点も特徴です。
ただ、デメリットも少なからず生じます。
三角筋肩甲棘部は肩甲棘~三角筋粗面に向かって付着しています。
小指から挙げる状態では起始と停止が向かい合っておらず、収縮効率に焦点を当てるとやや微妙です。
肩関節の外旋を伴いながら、肩関節を水平外転する事で起始と停止部が向かい合い最大効率で収縮させることが可能になります。
ただ動作自体の難易度は上がりますし、使用重量も前者のやり方と比較すると落ちる事はほぼ確実です。
肩関節が外旋する分、肩甲骨内転し起始部が動きやすいし、僧帽筋へ負荷が逃げやすいので。
トレーニング熟練度、目的などを考慮した上で種目選択できると良いと思います。
終わり。