登山を舞台に人と自然、人と人、今と未来をつなぐ
今日興味をひかれた話。
登山に関する情報発信と共有アプリYAMAP代表の春山慶彦さんのインタビュー記事から。
自然とのつながりと身体性の喪失
YAMAP開発の動機は、人々を山へ誘い自然とのつながりを体験できる機会を広げたいという気持ちから。そこには、今の都市住民が自然から離れ身体性を失ってしまっているという違和感、危機感があったと言います。
情報共有が作り出す集合知
みんなで情報や経験を共有することは、単に知識や情報の精度を上げるだけではなく、社会におけるつながっている感覚、そしてそこから派生する安全と安心を作り出すことができますよね。
腐る価値を循環させる
YAMAPでは投稿を評価する「いいね」を廃止し、その代わりに感謝や応援の気持ちを贈るポイントシステム(DOMO)を作りました。このポイントは、「いいね」のような承認欲求に応えることで他者の行動を褒めるのではなく、他のユーザーに対する「ありがとう」「頑張って」の気持ちを贈るもので、ユーザー同士で送り合ったり、山の保全活動の応援などに活用できます。これが実によく考えられている仕組みで、すごく参考になりました。
個人の承認欲求を満たす「いいね」ではその報酬は個人で止まってしまいますし、その先何も生み出しません。しかし、感謝や応援は次々と他の人に贈られ循環します。僕自身、感謝の循環で結ばれるコミュニティーというのが作れないものだろうかと考えたことがあるので、大変共感しました。
このポイントのさらに秀逸なのは、有効期限がある「腐る」ポイントであるところです。
腐らないお金はため込むことに重きがおかれがちであるのに対して、腐るポイントは有効期限が短いからこそ、送ったり活用したりすることが主眼となる、というのは非常におもしろいです。
未来の幸せを作るような楽しみ方
自分たちが楽しんでやることが未来の人たちに喜びをもたらすような、そんな楽しみ方ができるような工夫ができたら、すばらしいですね。そのためには、消費よりも創造に喜びを感じる社会になるといいなあ、と。
おもしろいポイントがたくさん詰まった記事でした。
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