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松下幸之助「禍転じて福となす」


ひろい世の中、長い人生、いつも心楽しいことばかりではない。

何の苦労もなく、何の心配もなく、ただ凡々と泰平を楽しめれば、これはこれでまことに結構なことであるけれど、なかなかそうは事が運ばない。

ときには悲嘆にくれ、絶体絶命、思案に余る窮境にたつこともしばしばあるであろう。



しかし、それもまたよし。

悲嘆の中から、人は初めて人生の深さを知り、窮境に立って、初めて世間の味わいを学びとることができるのである。


頭で知ることも大事だが、身をもって知るということが何よりも大事。

塩の辛さはなめてみて初めてわかる。

知るということにも、いろいろあるのである。


窮境に立つということは、身をもって知る尊いチャンスではあるまいか。

得難い体得の機会ではあるまいか。

そう考えれば苦しい中にも勇気が出る。

元気が出る。

思い直した心の中に新しい知恵がわいて出る。

そして、禍を転じて福となす、つまり一陽来復、暗雲に一すじの陽が差し込んで、再び春を迎える力強い再出発への道がひらけてくると思うのである。

(参考文献 道をひらく 松下幸之助)


(感想)
サラリーマンを20年以上やっていると、様々な禍を経験出来る。半沢直樹ほどではないが、私も逆境というものを何度か経験してきた。

また、そういう逆境に立っている人を周りで沢山見てきた。中には押しつぶされてギブアップした人もいるし、それを乗り越えて飛躍した人もいる。

逆境を乗り越える人の特徴は、それを逆境と感じておらず、むしろ楽しんでいる感じがする。

状況が厳しければ厳しいほど、その状況を突破することに、楽しさや喜びを感じている。
その状況を乗り越えれば、大きく成長出来ることを知っているのであろう。

まるでドラゴンボールの孫悟空ですね。強敵に対して「おらワクワクすっぞ」と場を楽しめる。

私も逆境に陥ったときに、その状況を楽しめるような人でありたい!

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