遅効型の企業向けITサービスと即効型のエンドユーザー向け店舗ビジネス
飲食業界に携わってみると、驚くことの連続である。そのうちの一つとして、まずとにかくエンドユーザー向けサービスはユーザーの反応が早い。まだオープンして2週間ほどなのだが予約サイトの保存数は200件を悠に超えていたり、既に毎日予約も入ってくるような状況にある。こんなことは企業向けのITサービスではなかなか無いと思う。
やっている人間からすると店舗ビジネスは家賃など月々のサブスクリプションが山積みなので初月から売上をあげないといけないと思うのだが、こんなに早く宣伝効果が目に見えるほどにあらわれる業態も珍しい。もはやあり得ない。特に我々若い企業からすると体力もあまり無いため、すぐに売上を上げたいのでちょうど良いビジネスかもしれない。
企業向けITサービス、BtoBのサービスであればまずプレスリリースをあげて一般公開、そして知人をたどってサービスを広げて行く。しかし、そこには簡単に見えて途轍もない壁がいくつも出てくる。まず学生のような若い人間がこの業態で起業すると名刺も受け取ってもらえないような門前払いの屈辱も味わう。そこに箔をつけようと思えばやはりスパンが必要だ。
知人経由でサービスを大手に採用してもらえた→それを宣伝に利用して拡散。この道でさえ1〜3ヶ月でできるようなことではない。少なくとも1〜3年はかかるのではないだろうか。経験の浅い若手は、初期費用がほぼ要らない企業向けITサービスを組み立てろとよく言われているが、上記を考えると莫大な初期費用がかかっても借金をして若さが足枷にならない即効性のあるビジネスをした方が良いかもしれない。
飲食店をしていてつくづくこれは思う。しかも飲食業界なんかは誰でも始められるので若くて起業したいという人間には超おすすめかもしれない。なんと言っても即効型で1番に失敗なのか成功なのかすぐ区別をつけられる。我々若者からすると成功なのであれば続ければ良いし、失敗だと判断したらまた違うものをやれば良い。
こういう事業経験としてのユーザー向けサービスは非常に面白いと思う。それが今円安が追い風になっているインバウンドビジネスであれば、もっと経験値は付く。外貨の稼ぎ方を実践的に学ぶことができるし、国内需要との差異をひしひしと感じられるだろう。若いうちにできることは限られているのでこれからもどんどんやれる事を全部やっていきたいと思う。
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