折田五段の思い出
にんにちは。先日昇級規定を満たし、フリークラスからC級2組へ昇級した折田翔吾五段について書きたいと思います。この度は順位戦への昇級おめでとうございます!
折田五段の思い出
折田五段は関西所属なので、なかなか記録係でも会う場面がありません……が実は1局だけ記録係を務めたことがあります。それは棋士編入試験の折田翔吾対本田奎戦です。
当時折田さんは棋士編入試験を受験されていて、2勝1敗となっていました。3勝すれば試験は合格なので、本田戦はプロ棋士入りを懸けた第一番です。対局相手の本田さんは、当時棋王戦の挑戦者になるなど非常に調子を上げている棋士でした。自分の周りの方も「本田さんには厳しいのでは?」という声も多かった記憶があります。
そして対局当日、開始前から多くの取材の方が来ており、対局室は異様な雰囲気が流れていました。その中で臆することなく折田さんは指しているのがとても印象的でした。
戦型は相掛かりの将棋で本田さんの得意戦法を、真正面から折田さんは立ち向かい、最後まで押しきる将棋を指しました。
対局を終えた後、しばらくはお互い厳しい表情で感想戦をしていましたが、感想戦を終えた取材の場では、ホッとした表情に変わっていました。それを見て自分もなんだか嬉しい気持ちになりました。本当に良かったな……と。
最近では小山怜央さんが同じ棋士編入試験を受けて、3勝1敗で合格しました。今年4月からプロ棋士として活動を始めています。今後も続く方が出るかもしれませんが、その時は私も一緒に応援しようと思います。夢が叶わなかった自分の分も想いを乗せて。
最後に
今後も不定期ですが、奨励会時代を含む昔話を書こうと思います。将棋界の書ける範囲内のネタを書くことも、自分のやれることだと思います。文章力は稚拙な点も多いかと思いますが、少しづつ成長していけたらと思うので、温かく見守っていただけると幸いです。
今日はここまで。読んでいただきありがとうございました。