がっちりマンデーで学ぶ★「23区どこでも」「1本から」「1時間以内に」「無料配送」はなぜできたのか
昨日(2020年7月12日)放送のがっちりマンデーを早速分析しました。
★コロナ禍で飲食店の注文ダウンで苦戦と思いきや、個人お宅売上が4割アップで、大忙しに。
★お先真っ暗の酒屋さん!20年前に酒販店POSシステムを担当したときの酒販店の課題でした。
ケース売りで安売りする販売店が台頭、酒販売の自由化など、個人商店の多い酒屋さんは、将来性に限界を感じ悲観していました。
顧客から見れば、非常にありがたいサービスを開始したときは、きっと酒販業界からは「すぐに潰れる!変人扱い」だったでしょうね。
がっちりマンデー7月12日 放送
年に一度の恒例企画、「僕たち上場しました!2020」
この時期にでも上場しているスゴイ会社を徹底調査!!
https://gacchiri.tv/n/ndf67f2c17491
年商1085億円「カクヤス」のカギは、リヤカー自転車と出店戦略にあり!
<成功のポイント/工夫>
1)飲食店の当時のニーズに合致したサービスを実施したから(Customer Value/Target)
・当時(今も多いが)の酒屋業界の状況は、前日注文で翌日1回配送が大半
・1時間以内に配達してくれるサービスは店のメリット大(在庫を減らせる。急な販売増への対応が可能に)
・「23区どこでも」「1本から」「1時間以内に」「無料配送」を実施
2)高サービスに加え、低価格で提供できたから(Price/4P)
・「1本から」低価格で販売
・「無料配送」
3)1時間物流体制を構築したから(Delivery/QCD、Cost/QCD)(System/7S)
◎「カクヤス式 リヤカー型自転車」なら100kgくらい大量積載可能
・バイクだと法律上、30kgまでの制限あり。
・電動アシスト自転車なら負担小
◎出店戦略(店舗兼倉庫)
・遠くから配達ではコスト(+配送時間も)が合わない
・1.2Kmごとに出店し、137店舗で23区をカバー可能
上記取組で「23区どこでも」「1本から」「1時間以内に」「無料配送」を実現
<成果>
・2019年12月、東証二部に上場、都内を中心に172店舗、酒屋チェーン
★コロナ禍で飲食店の注文ダウンで苦戦と思いきや、個人お宅売上が4割アップで、大忙し。
<岩井コメント>
★東洋経済 田北常務が、「Amazonは、業務用の酒は、ビンの回収ができないが、カクヤスはビンの回収まで出来るので、参入障壁が非常に高い」と話していますが、強いビジネスモデルは、業界人が無謀と思うことを、時代や技術の変化で工夫することだと、この事例からも強く感じました。
★酒販売という業界に区分せずに、酒の物流の会社だと考えると強みが解ります。
マーケティングの良く使う理論に「5F分析(ファイブ フォース)」※専門用語参照)があります。
アマゾンは、色々な業界にとって異業種からの新規参入として脅威になりました。
その中で、アマゾン対抗ができるカクヤスさんのIPOは、大賞賛ですね。
<専門用語解説>
5F分析(Five forces analysis)とは、アメリカの経済学者マイケル・ポーターが提唱する業界分析手法。
業界構造を把握するためのフレームワークです。
5つの力(要素)とは、「既存競争者同士の敵対関係」、「新規参入の脅威」、「代替品の脅威」、「売り手の交渉力」、「買い手の交渉力」を指しています。
ビール業界は、「買い手の交渉力」が強く、大半の店は、薄利多売または、立ち飲みで定価販売して収益率を確保しています。
過去、現在、未来でフレームワークを作成すると、分析表がいろいろと示唆してくれます。ぜひ作成することをお勧めします。
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