赤ちゃんの髪を切る時、はさみでは怖くないですか?
赤ちゃんの散髪、美容室に行くにも泣いちゃったらどうしよう・・・迷惑かけるんじゃないか・・・そもそも時間が難しい・・・
実際そんな方が多いと思います。実は自分にも子供がいて、1歳になる前に既に3回以上の散髪を家でもお店でもしました。今回は自宅で出来る赤ちゃんの散髪方法を田園都市線沿線の三軒茶屋駅から徒歩5分にあるHair Mates 三軒茶屋店マネージャーの青井利弘がお伝えします!
自分も親として思う事ですが、お子さんのカットですので是非ご家族で助け合って楽しいイベントにして頂けたらと思います!
赤ちゃんのカットって切っちゃいそうで怖い・・・
赤ちゃんの髪を切るののが怖い、失敗したらどうしよう。と思いなかなか散髪が出来ない方もいらっしゃると思います。
先ずは怖いと思うポイントを挙げてみましょう!!
ハサミで赤ちゃんを切ってしまわないか不安
ガタガタの髪の毛にならないか心配
自分の指も切ってしまいそう・・・
毛が目に入ったらどうしよう・・・
etc
不安なことは結構たくさん・・・ しかも部屋が汚れる、掃除も大変そう。
考えれば考えるほど切るのが億劫になってしまいますね。
正直、美容師でも赤ちゃんのカットって意外と難しいと思っているはずです(笑)
ハサミで赤ちゃんのカットをするのはなかなか難しいと思いますので、今回は自分も使う、「レザー」でカットする方法をお伝えします!
絶対に家で切って欲しいと言うことではないですし、色々と揃えるのも面倒、そんな時間もないし大変!!
と言う方は是非遠慮なくお連れ頂いて散髪に来てください(笑)
ハサミ以外でも髪を切る方法はあります!
ハサミで髪を切る以外の方法としてはバリカン、レザーなどがあります。
先ずはハサミとレザーの違い。
ハサミ、特に美容師が使うものはとても高価で、切れ味も鋭いです。ただ、普通の文具用ハサミだと髪の毛が折れてしまい中々ちゃんと切れなかったりします。
思いがけない動きをする赤ちゃんにハサミを持っていること自体が怖いですよね?
レザーとはそもそも「カミソリ」のことで片刄だけのシェービングもしくはカット道具になります。 美容師が使うものの中にもいくつか種類はありますが、某ア○ゾンさんなどでも普通に手に入りますし、そこまで高価なものでもありません。是非一度検索してみてください。
ただし、決して『シェービングレザー』は購入で下さいね!! ハサミよりも危険かもしれません! 『シェービングレザー』は理容室、いわゆる床屋さんが顔そりの時に使うものです。肌に直接触れ、顔の産毛でさえも綺麗に剃れるものなので切れ味も抜群!!
次にバリカンでのカットです。 バリカンでカットすると均一に近い長さでカットは出来ますが、髪型のバリエーションが少ないですね。
男の子の丸坊主の頭はとにかく可愛いですし、自分も奥さんに提案しましたが却下されました(笑)
大人でももう定番になった『2ブロック』の髪型をする時には向いていると思います。 ただ、赤ちゃんの時に2ブロックにすると大人のような髪型にはなりずらいと思われます。
4、5歳になって髪の毛の量が増えること、また髪の毛一本一本がしっかりすることで刈り上げたところも均一になり、可愛く見えるでしょう。
2ブロックというくらいですから上にかぶさってくる髪の毛も量が少ないのでなんだか寂しげな髪型になってしまうことが多いですね。
もちろん例外もありますし、1歳に満たないお子さんでも大人顔負けの毛量の子もいらっしゃいます。
さて、今回は「カットレザー」での赤ちゃんのカットのご紹介になります。
今はほとんど使われていないと思いますが(あくまで個人の主観的意見ですが・・)替え刃ではなく、研いで使うカットレザーを使う美容師さんもいらっしゃるかもしれませんが、基本的には替え刃のあるタイプのカットレザーを使い、一回カットする毎に刃も変えましょう!
このカットレザーの良いところは、刃が直接肌に当たっても切れないような設計になっているところなんです!
耳に当たっても、赤ちゃんの身体に落としてしまっても大丈夫!! 当たった衝撃で言うと少しは痛いかもしれませんが、肌は全然切れません!
更に、普通のカットシザー(ハサミ)で切るよりも自然な仕上がりになります。 ハサミでばつっと切ると、そのままの切った跡が残ってしまいますが、レザーで切ると滑らかに仕上がります。
ですので綺麗に切りたい、前髪をバッチリ揃えたい!と言う方はハサミの方が良いでしょう。
レザーって傷むんじゃないの・・・?
美容師さん業界でもレザーブームと言いますか、レザーを使うことが流行した時期もありましたが、最近ではレザーカットをしない美容師さんも多いようですね。
理由としては、「傷む」から。と言うのが多く聞く声ですね。 この原因となったのは(こちらも個人の主観的意見です。)レザーの替え刃を変えないと、どうしても刃こぼれや切れ味が悪くなってしまい傷んでしまうのです。 こまめに、一人一人のお客様に対して刃を交換していたらそこまでの傷みにはならないはずです。
あとは乾いている状態の髪にレザーの刃を当ててしまうと枝毛や傷みの原因になるとは言われています。
(これもあくまで推測や個人的意見でもあります。レザーを使って欲しくないと言う方は遠慮なくお伝えください。)
赤ちゃんのカットをする時は少し濡らした状態で始めましょう!
濡らすのも難しい・・・ 分かります・・・ お風呂に入れるのも大変なお子様もいらっしゃいます。 準備するもので変わるかもしれません! これからご紹介致しますので一度お試しください!
赤ちゃんのカットでは何を準備すればいいの?
では、理想的な赤ちゃんのカットのための準備物をご紹介致します!
全てが揃う必要もないので、参考程度にお考えください!
先ずは先ほどから何度も出てきているレザー。替え刃も一緒に買っておきましょう!10枚入りのもので十分です!!
散髪に必要だと思われるコーム(くし)。これもあると良いですね。 なるべく目のあらいものを選ぶと使いやすいと思います。
赤ちゃんの髪はとても細くて絡まりやすいです。 目が細かいとすぐに引っかかってしまって痛い思いをしてしまう可能性もありますね。
この絡まりをほどくのに便利なものが、『クッションブラシ』または『パドルブラシ』と呼ばれる大きめのブラシです。 頭皮への刺激にもgood!! 赤ちゃんにだけでなくお母さんやお父さんご自身にも使い易さ抜群なのでオススメですよ! 実際にお客様にもオススメしています!
それから、タオル。これは首に巻いて使ったり、顔についてしまった時などに使うものなので小ぶりのものの方が使い勝手が良いと思います!
あとは、スプレイヤー、所謂霧吹きのようなものですね。 写真のようにトリガーがついたタイプのような容器の方が髪の毛を濡らす時に便利です!
プッシュ式のものよりも広範囲に多量のお水が出てくれます!
大人でも朝の寝癖直しや、スタイリング剤をつける前などにも使えるので買っておいても損はないと思います。
お次はケープと呼ばれるもの。 髪の毛が首や服に入らないようにするためのものです。
赤ちゃん用のものも多く、床に散らばらないような仕様のものも多いですね!
ただこれは散髪するしないの前につけるだけでも一苦労する場合もあります・・・
ウチの子は嫌がってしまってタオルをつけるだけで精一杯です・・・
初めて切った髪の毛で筆にしたいと言う方もいらっしゃいますよね?なんんとなーく知っていたので自分も筆の事を考えた事がありましたが、青井家は子供が男の子と言う事もあり、ある程度長さ取れるまで待つのが難しく、エイっと切ってしまいました・・・
どうやって切っていいか分からない・・・
レザーでの切り方は彫刻をするようにいらない部分をそぎ落としていくようなイメージです。 シザー(美容師用のハサミはこう英語で呼ぶことが多いですね・・・)でのカットはある程度理論や理屈が分かっていないと難しい場合もあります。
赤ちゃんのカットで大切なのはスピード感だと思います。 ずっとジーッとはしてくれないですし、不機嫌にだってなる事も多いと思います。 お風呂で『今日はちょっとだけでもここの部分を切ってみよう!』そんな軽い気持ちで赤ちゃんの散髪をスタートしてはいかがでしょう?
カットする順番や、切り方などこれから少しでもお役に立てればと思いお伝えしていきます!
ただ、赤ちゃんの時に本当に初めての散髪ならカットする部分はかなり限られてくるはずです。 襟足の一部だったり、耳周りのところだったり。赤ちゃんの散髪では先ずは気になるところだけでも良いと思います。
先ほどお伝えしたように、赤ちゃんの散髪にはスピード感が大切です!散髪する前になんとなくイメージしておくと実際の散髪の時にスムーズに行くと思います!!
赤ちゃんの髪を切る前にしておくスムーズなカットにするための3ポイント
1、先ずは霧吹きを使って全体を湿らせましょう! この時、濡らしすぎて水が滴ってしまうようでしたらタオルで軽く拭きましょう
2、準備するもので挙げた『クッションブラシ』『目の荒いコーム』を使って、綺麗に髪の毛全体をとかしていきます。
絡まってしまってどうしようもない時は洗い流さないタイプのトリートメントを軽くつけてからブラッシングするとほどけてくれますよ! ミストタイプだと使いやすくてオススメです!
3、おとなしくしてくれてればいいんですが・・・ おもちゃやお菓子など赤ちゃんが好きなグッズは準備しておくとやりたすいと思います! 散髪の時に限らずですが、カットしだしてから慌てて持ってきても泣き止んでくれなかったりしますよね(笑)
この3つをカット前に出来たらかなりスムーズに行くと思いますが、もう一つ心意気と言いますか、大切なこととして、出来る出来ないに関わらず出来上がりのイメージや、ここを切ろう!と言うイメージは持っておきましょう!
準備もそうですがこのイメージが意外と出来栄えを左右するかと思います!
さて、それではカットしてきましょう!
練習用ウィッグでどのようにして切っているか写真でもご紹介していきます。
耳周りだけですが、スッキリしているのがお分かりいただけると思います!
これも上で挙げたポイントのブラッシングがあってこそなんです!
はじめに綺麗に髪をとかしておいておくと綺麗に切れますが、ぐちゃぐちゃの毛束で切っても仕上がりはぐちゃぐちゃのままなんです。
カットをしている途中でも動いてしまったり髪がぐちゃぐちゃになってしまったらその都度荒い目のくしでとかしてあげてください。
散髪をする順序としては先ずは赤ちゃんが直接刃や持っているものが見えない後ろから切ると良いのではないでしょうか? そこからサイドの耳周り、最後に前髪。 どうしても暴れてしまったり、泣いてしまってどうしようもない場合もあると思います。
明らかに大変そうな場合は気になる部分からカットして、2回や2日に分けてカットしても良いと思います。
どこから切ればいいの? 切る順番って大事なの?
難しいことはあまり考えずに基本的には・・・
1、襟足 → 2、耳まわり → 3、前髪
と言う順序で切り進めると良いかもしれません。上でも書きましたが、赤ちゃんから見えないところからカットを始め、どうしても難しい時は一度潔く諦めてみてもいいと思います!
どうしても前髪が難しい時は抱っこで寝てる時に切るのもオススメですよ!!
夫婦での共同作業(笑) 案外楽しんで出来ると思います!
あくまでも自宅での赤ちゃんの散髪ですし、赤ちゃんも含めて楽しんで、イベントのようにして頂くのも良いと思いますよ!!!
ハサミは一切使わないでいいの??
それこそ、初めてのカットで、襟足のみを切る場合などはレザーだけで終わります。
慣れてくれば前髪やサイドもこれ一本で終わることも出来ます。先ほども書きましたが、髪を梳かすのが大切ですよー!
ただ、昔ながらのおかっぱ頭の前髪の揃った感じを出すのにははさみが必要ですし、マルコメくんのように坊主頭にする時はバリカンが必要です!
前髪をパッツンにしておかっぱにしたい場合、ハサミで切る時のポイントもご紹介しておきます!
切る時は必ず左手でしっかりと抑えておきましょう。一本や数本の毛を引っ張ると痛いですが、まとまった毛束で引っ張るとそこまで痛くないのです。
男性の方はあまり経験がないかもしれないですが、女性は髪留めやメガネなどに絡まった数本の毛はすごく痛く感じても、一つに結んだ結び目などを引っ張ったとしてもそこまで痛みを感じないと思います。
話が逸れましたが、この毛束を持っておく事が大切なんです。 どうしても予測不可能な動きをする赤ちゃんを傷つけないためにも毛束はしっかりと固定して切ってください。
本来、美容師が大人の前髪で短めのパッツン前髪を切る時はなるべく段差(レイヤー)が入らないように髪が『自然と落ちる位置』で切る事が多いと思います。 もちろんわざと段差(レイヤー)をつける事ももちろんありますし、前髪の形によっても切り方は様々ですし髪の生え方や流れによっても変わります。
赤ちゃんの場合、この『自然に落ちる位置』で切る事がめちゃくちゃ難しいんです。
解決法としては、先ずは毛束を持ってから床と平行になる位置よりも高く上げない事。
(顔が正面を向いて真っ直ぐしてる状態の場合・・・)
赤ちゃんなので下を向いたりしてると角度が変わっちゃいますので。
また、持った毛束の先を赤ちゃんの顔側に丸めて、さらにハサミを斜めにして切る事。
文字にするとすごく難しいですね・・・
これも難しいパターンですが、お昼寝の時に仰向けの状態で髪の毛を切る・・・
普段ハサミに慣れていないとこちらの方が怖いんじゃないかと思います・・・
やはり言葉では難しい・・・ 写真でもどうぞ!
上のパターンはこれも練習で使うウィッグを使って写真でもご説明します!
※床に対して平行に毛束を持った写真
(赤ちゃんの目線と顔の向きと平行よりも下の状態の写真)
※床に対して平行よりも高く毛束を引き上げて持った写真
(赤ちゃんの目線や顔の向きよりも毛束が上にある状態の写真)
下の写真の状態でカットをしてしまうといわゆるレイヤーといって段が入ったカットになります。
“パッツン前髪”として考えると相応しくないカット方法になってしまいます。
次にハサミで切る時のはさみの角度もポイントになりますね!
ハサミで実際に切る時のポイントとして、毛束を真っ直ぐに引き出したとしても、ハサミの角度や、もう一点、持っている毛束の毛先がどこを向いているかもポイントになってきます。
また、真っ直ぐなラインでパッツンにしたいのか、眉尻に向かって湾曲しながら垂れていくようなラウンド型のパッツンにしたいのかでも切り方は変わってきます。
真っ直ぐに切りたい場合は眉間の幅分くらいで先ず長さの設定を決めます。切った端のところを起点に同じように真っ直ぐハサミを入れます。この繰り返しになります。
ラウンド型では、眉間の幅で長さを決めるのは一緒ですが、そこから左右両端に向かう毛を全て真ん中の眉間の幅で切ったところまで寄せて持ってきます。持ってきたところでカットしますが、真っ直ぐにカットしても良いですし、最初は様子見で斜めに切っても良いと思います。
なんとなく丸くなるように切ると左右を同じにするのがとても難しく、結果的にどんどん短くなってしまう可能性がありますので、手順は変えずに、先ずは長めに切っていくことをお勧めします!!
左側がパッツンでも、真っ直ぐ直線的に切った前髪。右側の赤い矢印の方がラウンドするように目尻に向かって長くなっていくパッツン前髪! お好みによって切ってみてはいかがでしょうか?
ちなみに・・・
上の写真の前髪はかなり直線的な感じですね(笑) 子供だからこそ似合うと言うか・・・やらされてる感満載ですね(笑)
美容室では切ってくれないの?
もちろんカットさせて頂きます! ただ、どうしても嫌で嫌でしょうがなく、泣いて、喚いて、全くじっとしていられない。そう言う時は、出来る範囲で致します。
お父さんやお母さんに抱っこして頂いてる間に後ろから散髪したり、泣き声が気にならないよう、注意が外に向くように外へ出て散髪をしたりもしています。
親御さんお二人で羽交い締めにしてカット・・・なんてこともありましたが、親御さんと本人と話をしながら切らせていただくことが多いです。(もちろんまだお話出来ない場合は親御さんとの会話になりますが)
結果切らないと言う選択もありましたし、臨機応変に対応させて頂きます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今はYouTubeでも赤ちゃんの散髪の仕方など、動画でも上がっていますよね?
それも参考にして頂きながらでも良いですし、普段通っている美容室の担当の方に相談していただけるととても嬉しいです!
今この記事を書いている今はコロナウィルスによる感染拡大防止のために外出の自粛やお店も休業のところもございます。
お家で出来ること、お客様に何か自分から出来ないかと思い、こういった記事を書いています。
我慢の期間を経て、きっと皆様と以前のようにマスクなしの笑顔を見せ会えるようにと思います。
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