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聞いたことあるけど良く知らない『御朱印の世界』

皆様、『御朱印』ってご存じですか?なんとなく、お寺とか神社で貰えるやつでしょ?
程度の感想しかでてこないのが実情ではないでしょうか。

今世の中は空前の御朱印ブームに沸いています。
本屋さんなどにいくと、各地の御朱印が載っているガイドブックや書籍などがたくさん置いてあります。
オリジナル御朱印帳を持って、各地の御朱印をコレクションする方も増えているようです。

でもそもそも『御朱印』って何なのか。ただの印ではないその魅力とは。
宗教がらみだと思って敬遠せず、開運さんぽにでかければ今日から貴方も運気アップ!かもしれない。
(密は避けましょうね!)

で、御朱印って何なの

「朱印(しゅいん)は、主に日本の神社や寺院において、主に参拝者向けに押印される印章、およびその印影である。
敬称として御朱印(ごしゅいん)とも呼ばれる(wikipedia「朱印(神社仏閣)」より)

御朱印は、神社仏閣を参拝した証であり、スタンプラリーのスタンプに近いものがありますが、
自分ではなく、その神社仏閣の職員や神職、僧侶の手によって押してもらうものです。

きちんとした宗教行事なので、記念品やお土産ではなく、お札やお守りのような感覚でいただくのがマナーです。

御朱印の歴史

もともとは奈良・平安時代に生まれた納経受取の書付が、一般にも広がって室町、江戸時代に大衆化したもののようです。
江戸時代に街道が整備されたために一般庶民も参拝へ行ける機会が増えたこと(お蔭参りという伊勢神宮への集団参拝などが顕著)が影響しているそうですね。

ただ当時はそもそも朱印自体を一般庶民が使えなかったのでそのような呼び名は無かったみたいです。

御朱印の書式

上記のとおり、御朱印とは参拝の証明が主な役割です。一般的には白い紙に本尊名、神社名、日付が墨書され、
さらに押し印が入ったものですが、こうでなくてはいけないというルールは無いため、そのときの四季が
わかるようなシールが貼ってあったり、そもそも紙を加工して(おやっ?)四季や宗教的行事を表したものも見かけられます。

なかにはまるで絵画のように華麗でカラフルなものもあり、従来の御朱印イメージだけでは括れない多様性があります。

有名な御朱印

埼玉県の熊谷市にある厄除開運大師龍泉寺では、切り絵型の御朱印を季節に合わせて頒布(はんぷ)しています。
筆者も実際に参拝し、いただきましたが、月と星をモチーフした柄に切込みが入り、金の箔押しで寺の押し印が
押されるなど、とてもアーティスティックなものです。

このような御朱印を嫌う寺社もあるようですが、この龍泉寺のように、普段寺社に縁のない方が参拝する
切っ掛けになればという「縁結び」の思いで御朱印を工夫されているところも増えてきています。

紙加工御朱印作成へ

さて、先ほどの書式のところに「紙を加工して」という文言がありましたが、そうです!
東京紙器は紙の加工屋ということをお忘れではないですよね?

当然このような情報を知った時に弊社でもご協力することはできないかと考えました。
レーザー加工を通じて様々な切り絵作家様とつながりがありましたので、宗教行事ということに理解をもっていただき、
魂を込めた御朱印を共に作成できる方を探しました。

そして「刀絵」という、和鋼小刀を用いた一刀切り絵を作成されている宮本なる様の力添えで、
縁あって浦和にある日蓮宗長久山円蔵寺様の御朱印にご協力させていただくこととなりました。

円蔵寺様の御朱印

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円蔵寺様は1462年に唯教院日圓上人によって開かれた日蓮宗寺院で、もともと千葉県勝浦市に建てられたものが
明治30年ごろ、浦和へ移ってきたものです。

今年は日蓮宗の教えを広めた日蓮聖人の降誕800年でもあり、日蓮宗のとても重要な法要が営まれます。
そのような大事な時期であるため、より日蓮聖人の事績や生涯、蓮華経を表現したものにしたいという思いがありました。

そこで日頃より「和」への造詣が深い、宮本様にデザインを依頼させていただき、このような御朱印紙を
作成することができたのです。

御朱印集めの注意点

御朱印はそれ自体が魅力的であるがゆえに、「集める」ことそのものが目的化してしまう傾向があります。
しかし、あくまでこれは参拝の証であり、それを通じて神仏とのつながりを結ぶということが重要なのです。
ですから当たり前のことですが、参拝もせずに御朱印だけもらって帰るといったことはやめましょう。

まとめ

コロナで鬱々とした日々が続きます。こんなときこそ人里離れた神社やお寺に赴き、静かな心で参拝をするのは
いかがでしょうか。
その証としていただく『御朱印』をお家で眺めているうちに自然と笑みがこぼれ、そのときの話に花が咲くはずです。

笑う門には福来る。それこそがもっとも運気をアップさせるコツ、ですね。

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