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グルメな夫のオヨメサンがジャワでグルメする
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朝、グルメな夫が、ジャワ島中部の古都ソロ(正式にはスラカルタ)で一番おいしいというタフ・クッパット(揚げ豆腐の料理)の老舗に連れて行ってくれた。老舗といっても、道端で営業する普通のワルン(食堂)である。揚げたての豆腐、ロントン(ご飯をバナナの葉で包んで蒸したもの)、キャベツ、麺が皿からあふれんばかりに盛られている。甘辛のたれをからめ、香ばしいピーナツと一緒に口にほおばると、何とも言えない幸せな味だ。飲み物はジュルック(すだちのような緑の蜜柑)。砂糖をたっぷり入れているので、甘酸っぱくておいしい。
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お腹を満たしてから王宮近くに住む友人を訪ねた。彼女はジャワの伝統的な建築、プンドポ(屋根が高く、壁がないホール)がある家に住んでいる。20年ぶりだったが、家は以前と全く同じで、深い緑に包まれている。前庭にはちょうど実りの時期を迎えたランブータンが枝にたわわに実っていた。友人は甘いジャワティーと揚げ菓子を2種類ふるまってくれた。
・クエ・ティムス(kue timus)・・・・サツマイモをゆでてつぶしたペーストとタピオカでんぷんをまぜ、バニラで香りをつけて揚げたジャワの伝統的なお菓子
・クエ・パステル(kue pastel)・・・・形はインドのサモサに似た総菜パイ。中身は春雨、人参、卵など。
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ふたつとも初めて見るお菓子だ。どちらも人気のお菓子だという。わざわざ用意してくれたようだ。グルメな夫はジャワ人らしく遠慮していたが(ここでパクパク食べてしまうと、行儀が悪いらしい)、私はこのおいしいお菓子の作り方をたずね、写真を撮り、夫が残した分まで平らげた(外国人は、いかにジャワのお菓子がおいしくて大好きかを示すので、歓迎され、許される)。もう、お腹いっぱいである。
次にグルメな夫の兄の家に行った。夫が兄と話している間、料理が上手な兄嫁が私に甘いジャワティーと2種類の食べ物をふるまってくれた。
・ピサン・ゴレン・・・調理用バナナに衣をつけて揚げたもの
・テンペ・バッチャム・・・大豆発酵食品のテンペをココナッツミルクと甘辛ソースで煮締めたもの
どちらも大好物だ。兄嫁にすすめられるまま、どんどん食べてしまう。
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帰宅すると、食べ過ぎでお腹がしんどくなった。
「出されたものを全部食べたからだよ。おなかの薬はあるの?」
とグルメな夫。グルメな夫は何を味わうときも節度ある食べ方をする。しかし、おいしいものを目の前にしてそれを食べずに残すなんてことは、私にはできない。とりわけ、ジャワでは。
ジャワはおいしいものが多すぎる。
30年以上通っているのに今だに新しい食べ物に遭遇するなんて、すごすぎる。