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『青い戦慄』(1946年・パラマウント・ジョージ・マーシャル)
レイモンド・チャンドラー脚本、アラン・ラッド主演のクライムノワール『青い戦慄』(1946年・パラマウント・ジョージ・マーシャル)を堪能。原題は”The Blue Dahlia”。ずっと観たいと思っていた作品がアマプラに入っているのは本当に嬉しい。
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第二次大戦終結後、予備役となった海軍少佐ジョニー・モリスン(ラッド)は、戦友のジョージ(ヒュー・ボーモント)、頭部を負傷してその後遺症に悩まされているバズ(ウィリアム・ベンディックス)とともに、ハリウッドへ帰ってくる。
ジョージは、頭痛と神経症に悩まされているバズと一緒にアパートを探し、ジョニーは愛妻・ヘレン(ドリス・ダウニング)の待つホテルのコテージへ。最愛の息子を失ってからヘレンは、家を出てホテル住まい。連日、刹那的なパーティを繰り返し、酒に溺れていた。しかもナイトクラブ経営者の愛人・エディ・ハーウッド(ハワード・ダ・シルヴァ)がいた・・・。
それでもヘレンとやり直そうとするジョニーだったが、息子ディッキーの死因が、彼女の飲酒運転による事故だと知り、それでも酒に溺れて逃避しているヘレンに嫌気がなし、土砂降りの雨の中、出ていく。
そんなジョニーに声をかけたのが謎めいた美女・ジョイス(ベロニカ・レイク)だった。彼女のクルマでマリブに向かうジョニー。その頃ホテルのコテージでは、銃声が響き、ヘレンが絶命していた。果たして自殺か、他殺か、犯人は?警察はジョニーを殺人の動機があると、指名手配をするが…
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レイモンド・チャンドラーらしい、乾いた会話。謎めいた美女・ベロニカ・レイクの妖艶。連日パーティに興じる快楽主義者たち。そして大戦で名誉の負傷をして、心まで壊れかけている傷痍軍人の苦悩などなど、大戦直後のハリウッドを舞台に、さまざま人物が入り乱れてのミステリーが展開。
これは本当に面白かった。無実の罪を晴らすため、真犯人を探し、追い詰めていくアラン・ラッド。なかなかのハード・ボイルド・ヒーローで、戦友二人のキャラクターも魅力的。特にパラマウントのバイプレイヤーでウィリアム・ベンディックスが戦場で受けた傷の後遺症に悩むバズを好演。”ピー・カブー・ヘアー”のヴェロニカ・レイクは、最高に美しく、これぞハリウッド・ビューティが堪能できる。
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ナイトクラブのシーンでは、ビング・クロスビー主演『花婿御入来』(1944年)の主題歌”Ac-Cent-Tchu-Ate The Positive”、やはりビングの『ミシシッピー』(1935年)の”It's Easy to Rememberr”などパラマウント映画で歌われたナンバーを歌姫が歌い、ミュージカル映画好きにはたまらない。
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