映画にかけた夢 石原プロモーション58年の軌跡 石原裕次郎・渡哲也
12月16日発売 週刊朝日MOOK
「映画にかけた夢 石原プロモーション58年史 石原裕次郎・渡哲也」
監修・執筆させて頂きました。今年7月17日の「あじさい忌」に石原まき子さんから石原プロモーションの屋号を、裕次郎さんに返すと、発表がありました。そして8月10日、渡哲也さんが惜しまれつつ急逝されて、一つの時代の終わりを感じました。
昨年の「あじさい忌」に、「石原裕次郎 昭和太陽伝」(アルファベータブックス)を上梓させて頂き、裕次郎さんについての、これまでの仕事の集大成とさせて頂きましたが、今回、再び、裕次郎さん、渡哲也さんについて週刊朝日ムックの企画、執筆、監修をしました。
というのも、来年1月末に第93号「ジャズ娘誕生」(カラー版初DVD化)で最終号を迎える予定だった「石原裕次郎シアターDVDコレクション」のマガジンで、兼ねてからの念願だった倉本聰先生のインタビューをさせて頂いたのがきっかけです。
北海道・富良野で倉本先生から伺った、裕次郎さんとの最後の映画企画についての秘話をどうしても原稿にまとめたかったからです。「石原裕次郎 昭和太陽伝」でも触れている「船、傾きたり」と題した「狂った果実」(1956年)の主人公たちの「その後の物語」についてです。週刊朝日編集長代理の堀井正明さんが「ならばムックを作りましょう」と申し出てくれて、このプロジェクトが動きました。
今回、「石原裕次郎の映画史」「渡哲也の映画史」と題して、それぞれのフィルムキャリアを日活・石原プロ時代の作品のポスターと、さまざまなエピソードとともに原稿でたどります。さらに、1963年の石原プロモーション設立から2021年の解散に至るまでの「石原プロ58年の軌跡」を、半世紀以上に渡る間の出来事やエピソードで綴りました。
同時に「石原裕次郎シアターDVDコレクション」でも、これまで日本では未DVD化だった、石原プロモーション=東宝提携作品『影狩り』『影狩り ほえろ大砲』(1972年・舛田利雄監督)、裕次郎さんの最後の主演作にして渡哲也さんとの共演作『反逆の報酬』(1973年・澤田幸弘監督)を続刊としてリリースすることが決定しました。三船プロの『風林火山』(1969年)『待ち伏せ』(1970年・稲垣浩監督)と合わせて5タイトル、98号まで継続することになりました。
ぼくは、2014年に「石原裕次郎 渡哲也 石原プロモーション50年史」(非売品)を執筆させて頂きました。それを読んだ作家・中川右介さんが「石原裕次郎 昭和太陽伝」を企画・編集してくれました。今回も、朝日新聞出版の漆澤伸さん、週刊朝日の堀井正明さんが、それらの仕事を補完するかたちでヴィジュアル中心のムックを企画してくれました。アートディレクションは大石一雄さんです。写真もエピソードもたっぷりのムックが仕上がりました。
2021年1月に、その幕を閉じる石原プロモーション。
石原裕次郎と渡哲也の映画史、そして石原プロモーションの設立から現在まで、秘蔵写真とともに辿っていく。昭和、平成、令和と時代を作ってきた石原プロモーション58年の軌跡を振り返る。
編著・週刊朝日編集部
監修・執筆 佐藤利明(娯楽映画研究家)
特別協力 石原プロモーション、日活
A4変、オールカラー148ページ、定価1,650円(税込み)
2020年12月16日発売
・ご挨拶 石原まき子
・グラビア 石原裕次郎・渡哲也 映画にかけた夢
・グラビア ムトー清次 秘蔵写真 素顔の渡哲也
・石原裕次郎の映画史
・裕次郎とわたし
芦川いづみ、三浦友和、神田正輝、浅丘ルリ子、あおい輝彦、高橋英樹
・石原プロモーション58年の軌跡
・グラビア 9Movies 石原プロモーション
・渡哲也インタビュー
・渡哲也の映画史
・グラビア 裕次郎の記憶
・倉本聰と石原裕次郎「最後のシナリオ」〜幻の主演映画「船、傾きたり」〜
・石原プロの音楽史
・舘ひろしインタビュー