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『続・若い季節』(1964年3月20日・東宝・古澤憲吾)

昨夜の娯楽映画研究所シアターは、古澤憲吾監督『続・若い季節』(1964年3月20日・東宝)。NHKの人気バラエティドラマの映画化、2年ぶりの第二弾。前作は、クレイジーキャッツ・ブレイクの『ニッポン無責任時代』(1962年・古澤憲吾)直後に作られ、準クレイジー映画だったが、今回は、フジテレビ「森永スパークショー」で人気の”スパーク3人娘”、中尾ミエさん、園まりさん、伊東ゆかりさんがメイン。1963年の正月映画『ハイハイ3人娘』(佐伯幸三・宝塚映画)に続く、”スパーク3人娘”映画でもある。

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プランタン化粧品(撮影は東京駅八重洲口近くの大和証券ビル)では、男性化粧品”メンズセット”を大々的に売り出すが、広告モデルが青島幸男さんということもあって、売り上げが芳しくない。そこで社長・棚尾ケイ子(淡路恵子)は、野呂宣伝課長(三木のり平)にハッパをかけて、フレッシュな男性モデルを探させる。宣伝課員・進藤朝太(古今亭志ん朝)、秋子(横山道代)、鈴木ヤスシさんらがモデルを探すが、なかなかいない。

30,000円の懸賞金と聞いて、チャームガール(美容部員)のミエ(中尾ミエ)、まり子(園まり)、ユカ(伊東ゆかり)は、ボーリング場でボーイハントした”素敵なおじさま”(三橋達也)の写真を撮って推薦。見事採用が決まるが、そのおじさまは、なんとプランタン化粧品が融資を依頼しているサン興業の社長・井橋達夫だった・・・。

古澤作品だけに、有無を言わせぬテンポで、スピーディに物語が進んでいく。原案はテレビの作家・小野田勇、脚色は「駅前シリーズ」の長瀬喜伴だが、次から次のテレビの人気者が、それこそ矢継ぎ早に登場して、歌ったり、ショートコントのような笑い場があったりと目まぐるしい。

給仕・ヤスオ(田辺康雄)が「いつか俺だって」を歌い、サン興業専務(藤田まこと)が植木等さんよろしく「このまま気楽に」をパッと歌ってカットが変わる。チャームガール主任・谷田(谷啓)が三人娘に振り回されて「若いモンはなってない」を歌って笑わせてくれる。

三人娘は、日比谷公園の噴水で「素敵なセブンティーン」を歌お踊り、「あたしのおじさま」を階段のセットを縦横無尽に歌う。なかなかの名曲が、ナイトクラブで田辺康雄さんのリードで、3人娘、鈴木やすしさん、古今亭志ん朝さんが歌う「白い雲に胸はって」。

テレビ「若い季節」とかなりかけ離れていることだけはよくわかるが、木の実ナナさん、スマイリー小原さん、特別出演の植木等さんなど、昭和39年の渡辺プロダクションの所属タレントを眺めているだけでも楽しい。

7月14日(水)のラピュタ阿佐ヶ谷での伊東ゆかりさんとのトークショーでも、本作の古澤憲吾監督の「せっかち」な演出について、ゆかりさんからタップリ伺った。「シュートする!」のモノマネも披露してくださった。



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佐藤利明(娯楽映画研究家・オトナの歌謡曲プロデューサー)の娯楽映画研究所
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