なまえのお話 ②
パート1が未だの方は先にそちらからお読みいただくとわかりやすくお読みになれます。
なまえのおはなし|Toshi @k1006sai #note https://note.mu/toshi_ka/n/n620a37a9d907
通称名
では、なぜ自分は本名を嫌い、今の自分の通称名に心の拠り所を覚えているのか・・・
自分の本名は“西蔵”(さいぞう)である。ちょっと珍しい名前ですよね(笑)
苗字よりも名前のほうがインパクトが強かったこともあってからか、これまで生活している中において、苗字で呼ばれるよりも名前で呼ばれることのほうが多かった。
幼いころは名前に対して特に何も深く考えることはなく、「こういうものなのか」といった具合でスルーをしていました。ただ、学年を重ねるにつれて、だんだんと違和感が強くなってきました。
小学校の国語などの授業で親に自分の名前の由来を聞いて、それを次の授業で発表しましょうといった宿題が出されたんですよね・・・でも自分にとっては苦痛で仕方なかったのです。そう、自分の名前には由来と言った由来がないからである。
“西蔵”の2文字を見たときにピンときた人もいるかもしれませんが、“西蔵”は“チベット”とも読めるうえ、そう変換することもできるのです。(実際チベットと打つと西蔵と変換されます)世界史や世界地理が好きな人や詳しい人もこの“西蔵”といった感じを見たとたんに、そう関連付ける人もいるでしょう。無理はないんです。なぜなら、自分の父親の書斎には“チベット”に関連した本などが数多く置いてあるのです。また、生きている間にチベットへ足を踏み入れたいと言葉を漏らしていた時もあったのです。
それを知った瞬間、自分の名前には由来などは何もなく、親の個人的な願いを自分の子に付けただけであって、子供への願いではなく自分への願いのために子供を利用されたって考えてしまいました。当時は、周りの同級生たちはキラキラとした夢や希望に満ちた由来がついているのに自分は“地名”・・・まだ、著名人の名前をとってつけられたほうがましだとそれでこそ思ってしまいます。
名前いじめ
名前が特徴的なこともあって良くも悪くも目立っていた。ただ、良いことといっても周りの人にすぐ名前を覚えてもらえたことくらい(それも100%良かったとは絶対に言いきれないが・・・)悪いことと言ったらもう、名前にあやかった悪口が多かった・・・
「河村(本名の苗字)チベット」って呼ばれることが大半で苦痛でしたね(笑)
他にも「西蔵って“チベット”って読むくらいだから、お前日本人じゃないだろwwチベット人だろww」
とか、チベット以外にも「“三蔵法師”をもじって“西蔵法師”」と言われたり、「“霧隠才蔵“に掛けられて、”霧隠西蔵”」とも言われたり・・・
挙げだしたら、切りがないんですよね・・・
この文面を見て、中には「そんなことくらい聞き流せばいいじゃん」とか「いちいち気にしなければいいじゃん」と言う方もいるかもしれません。もちろん、正論ですし間違っていません。逃げ言葉かもしれませんが、物事“人のとらえ方”です。
人によって上手に受け流せる人もいれば、そうでない人もいると思います。
正直、自分は受け流すことができませんでした。
名前をいじめの材料や道具として利用されることが嫌で嫌で仕方なかったです。
ましてや国の名前にあてはめられるってなったらもう最悪でした。(別にその国に纏わる方々や関係者を否定するつもりは一切ありません)
名前はその人の一部であり、一生ついていくものです。そして、その人の人生を飾る一部分だと自分は思っています。
由来の無い名前を付けられ、その名前でいじめられる。もう笑うしかないんですかね(笑)
嫌いな名前でいじめられるだけなら、まだよかったのかもしれませんが、一生ついてくると思ったら絶望しかないですよね(笑)
学校だけのものかと思ったら、全然違いました。会社に入ってからというものの“西蔵”は覚えやすいもののいじり(いじめ)もありました。地理に堪能だった人とか世界史に詳しい人が見れば一発ですからね(笑)知らない人が見ても、検索サイトで打ち込めば一発ですしね。
知られた暁にはもう大変ですよ・・自分の中でいかにうまく誤魔化すかとか、このことの拡散を止めなければなど・・・
やっぱり、学校も社会も変わらないんですね(笑)
だから、今の本名も嫌ですし、自己紹介でも
それが今でもどうしても嫌だからこうやってパソコンで本名を打ち込むときは“にしくら”って打ち込んでうまくごまかしている。
名前を変えたい!
今の自分が最も輝いて生きると思ったら、通称名のとしや(俊哉)を本名として生活をすることだと思っている。
ただし、名前を変えることとなると所管の家庭裁判所で手続きを経なくてはならない。
裁判所の手続き自体に経済的負担はさほどはかからない(印紙代と封筒の切手代等)という。それ以前に、手続きが受理させることに高いハードルが立ちはだかる。
裁判所では下記のように謳っている。
http://www.courts.go.jp/saiban/syurui_kazi/kazi_06_20/index.html
“正当な事由によって,戸籍の名を変更するには,家庭裁判所の許可が必要です。
正当な事由とは,名の変更をしないとその人の社会生活において支障を来す場合をいい,単なる個人的趣味,感情,信仰上の希望等のみでは足りないとされています。”
(裁判所のホームページより引用)
別に個人的趣味で変えたいわけではない・・・でもいじめ等で変えたいと思っても、個人的感情として棄却されてしまうのではないか・・・課題は多くあります。
また、通称名を使用した実績の面でも、NPOの中でしか通称名を公式に使用しておらず、NPOの名刺のみでは足りないと思います。
改名という大きな課題はいつ解決に向くのか・・・