
狐狸庵先生の「ブスでもモテる4つの法則」に学ぶ
序章 狐狸庵先生に学ぶ
狐狸庵先生こと作家遠藤周作氏は、ある著書の中で「ブスでもモテる4つの法則」を述べておられた。
「なるほどね」と、それが妙に印象に残り、時々思い出す。
正確にはどの著書だったかは覚えていないが、多分「狐狸庵閑話=こりゃあかんわ」だったと思う。


最近、それは「おじさんでもモテる4つの法則」にも、そのまま当てはまるんじゃないかと思い始めた。
そんなことを書いてみたい。
第1章 先ずは狐狸庵先生の「ブスでもモテる4つの法則」
もう何十年も前に目にしたことだから、正確な言葉は忘れたが、「ブスでもモテる4つの法則」とは、次のようなものである。
1・笑顔でいること
2・清潔でシンプル服装でいること。
3・人を喜ばせる、何か一つをもっていること。
4・外国語を、一つは話せること。
1・「笑顔でいること」
そりゃ、美人でツンとしている人より、笑顔の人の方が良いに決まっている。人はツンとしている人には寄り付かない。ブスでも笑顔は人を惹きつける。
2・「清潔でシンプルな服装でいること」
狐狸庵先生が言うには、ブランド品で身を固め、キンキラキンのアクセサリーを沢山身に着け、5本の指すべてに高価な指輪をはめているような女と付き合い、結婚でもしようものなら、あとの生活が大変になる。
それよりは、小ぎれいにしたシンプルな服装であれば、清潔感が漂い、好感を与える。お金もかからない。
まぁ、その通りだと思う。
3・「人を喜ばせる、何か一つをもっていること」
その一つは何でもよい。
例えば、美味しいカレーを作れる、歌が上手い、イラストが描ける、ピアノが弾ける、ギターが弾ける、字が綺麗、車の運転が上手い、歴史に詳しい・・・等々。
すると人は喜ぶ。
今度、ホームパーティをやるから、得意のカレーを作ってくれないかな~とか、ピアノ聴かせてよ、ギター弾いてよ、等と声がかかる。
何でもよいから、自分の好きなもの、好きな事、何か一つでよいから多少秀でたものがあれば、人は喜んでくれる。
4・「外国語を、一つは話せること」
何語でも良い。すると知的に見える。
特段に上手でなくともいい、英語でもフランス語でもイタリア語でもいい、何か一つの言語がそれなりに出来れば、頼りにさせる。周りの人はその人を尊敬の眼差しでみる。
1の笑顔と、2の清潔な服装は、心掛ければ割とすぐに出来る。
3の人を喜ばせるもの一つと、4の外国語を一つは出来ること、については多少の努力と時間が必要だが、その気になってやれば十分出来ると思う。
だって、一流のシェフになる訳でもなければ、一流のピアニストになる訳でもない。自分が楽しく、結果として人が喜んでくれるわけだから、それなりに出来れば、十分だと思うからだ。
余談だが語学で言えば、誰が言ったかは知らないが、こんな言葉を思い出す。
ビジネスやるなら英語、神と話すならギリシャ語、恋を語るならフランス語、馬と語るならドイツ語。
最初の3つは分かるが、4番目の馬と語るならドイツ語の意味が分からない。大学の元教授に聞いても分からない。
確かに馬術の世界では、ドイツは世界のトップクラスだからかもしれないが、本当のところは分からない。
まぁそんなことはともかく、外国語が出来れば、視点も多角的にみることができるようになるから、世界が広がる。
英語ができれば、おそらく世界の半分の人と意思疎通ができる。英語を母国語としていない国の人でも、要職についているような人は、大抵英語を話せるからだ。
第2章 ブスをおじさんに置き替えた「おじさんでもモテる4つの法則」
年齢とともに、「ブスでもモテる4つの法則」は、ほぼそのまま「おじさんでもモテる4つ法則」に当てはまるんじゃないかと思い始めた。
1・笑顔
ただでさえ敬遠されがちな年配者が、さらに「しかめっ面」していれば、およそ誰も寄ってこない。でもいつもニコニコとした好々爺だったら、人は何かの時に、「人生経験豊富なあのおじさんに訊いてみよう」となる可能性は高い。 第一、しかめっ面していたら自分が楽しくない。笑顔でいれば自分も楽しい。だって笑顔は楽しいから自然とでるものだから。
2・清潔でさっぱりした服装
歳をとると、だんだん着るものに頓着がなくなる。「どうせこの歳だから」と、格好構わずになりやすい。
でも、人は7割を外観で判断すると言われる。それは若くても年老いていても、同じだと思う。
そして、なぜか知らないが年を取ると「薄汚れた感じ」が付きまとうようになる。まぁ、若い人のようにハツラツ感が無くなるからだろう。
そうであれば尚更、服装には気を付けたいと思う。
だからと言って、明日アルマーニのスーツを買いに行く必要もなければ、英国屋でスーツを仕立てる必要もない。普段着でもこざっぱりしたスポーツシャツを着るとか、洗濯したズボンを履くとか、靴は綺麗に磨いたものを履くとかで、爽快感が漂い、感じが良くなる。
私は、50歳の頃にアメリカに行ったとき、ついでに日常の衣料品を買ってきたことがある。そのうちの2点は少々地味だけと、まぁいいかと思って買い、日本に帰ってきた。
すると妻は言った。「年を取ったら、地味な服は買わないで。年を取ったら明るめで爽やかな感じのものを着て。そうしないとますますジジ臭くなるから」
なるほど、そりゃそうだ。
今は、ユニクロやGUなど、安くても適当な品が手に入る。
「清潔で、爽やかな服」を心掛けたい。その方が自分の気持ちも明るく、活動的になるから。
3・「人を喜ばせる、何か一つをもっていること」
これは狐狸庵先生の言う通り、若くても年を取っても、同じだと思う。
人は無視されることほど辛いものは無いと思う。すると孤独感が増す。でも逆に「おじさん、あの美味しいカレー作ってよ」とか、「ねぇ、ギター弾いてよ」と言われたら、嬉しい。
もしそこにピアノがあったら「ねぇ、ちょっと触ってもいい?」と訊き、周りにいる人の知っていそうな数曲を、メドレーで弾いたら、周りの人は大いに喜ぶだろう。そして「もっと弾いてよ」となるだろう。
別に上手である必要は無い。シンプルに弾くだけでも十分だ。
私は今、そんなおじさんを目指している。
4・「外国語を、一つは話せること」
これも言葉通りである。
私の英語は、自分が旅行することや、現地スーパーで買い物をする程度は出来る。
でももっと分かるようになりたい。できれば英語で喧嘩が出来るようになりたい。本当の喧嘩はしたくないが、日本語から英語に置き替えていて、論争は出来ない。だから咄嗟に英語で言葉が出るようになりたい。
今の私の英語レベルでも、海外からの友人をガイドしたりは一応できる。でももっと堪能になれば、いろんな場面で「通訳として来てくれないか」とかのチャンスは増えるだろう。 そんな声がもっと掛かれば、さらに嬉しい。つまりモテることになる。
私なりの通訳する秘訣は、「通訳する内容の世界を、ある程度知っていること」である。私の場合は、自動車、スキー、乗馬、ヨットなどはそれなりに解るので、単語10の内、1~2つが分かれば、あとはだいたい何を言いたいか分かる。
周りを見渡し、誰も通訳しそうな人がいないとき「じゃぁ、おいらがやるか」と控えめにシャシャリ出るのである。
でもそんなとき、もっと英語が理解できたらなぁ~と内心思っている。だからもっと英語を分かりたい。するともっとモテる。
だって、年配者の口から、あるとき英語がスラスラと出てきたらカッコいいじゃないか!
狐狸庵先生のからの学んだ「ブスでもモテる4つ法則」を、「おじさんでもモテる4つ法則」に置き替えて、「爽やかさおじさん」を目指し、明日に向かって生きるのだー!
