潰瘍性大腸炎になってやめたこと、控えていること
はじめに
2019年23歳の夏、血便と全身の痛みが止まらず、外出はおろか水も飲めなくなり入院。潰瘍性大腸炎と診断された。
当時は聞いたことが無い病名であったが、免疫異常の病気であり、本来体を守るはずの免疫が自分を攻撃してしまう病気である。
完治することは無く、炎症と寛解(病気を持っているが炎症を起こしていない状態)を繰り返す指定難病である。
治療の方法は、定期的な血液検査、内視鏡検査を実施。大腸の炎症を抑える薬を飲み続け、寛解状態を出来るだけ長く維持する。
常用薬で寛解が維持できない場合はステロイド系の強力な薬を一時的に投与する。
完治することが無いため、治療の目標は、合併症状の大腸がんにならないようにする。という消極的なものになる。
主な原因は
原因と症状の重さには個人差がある。
自分の場合、5月〜8月くらいが炎症が起きやすく、秋と冬には余り炎症が起こらない。
そのため、自分の対策が潰瘍性大腸炎と診断された人全員に当てはまるとは限らない。
とはいえ、今回挙げる内容を実践すれば多少は健康的な生活が送れると思うので、誰かの一助になればと期待している。
やめたこと① 満腹まで食べる
正直言って高校卒業以降満腹まで食べる必要はない。
大学時代に筋トレの素晴らしさに目覚めて、体重を65kgから85kgまで増量できた経験がある。悲しいかな、元々体重が増えない体質もあり、この増量の成功体験が仇となって、満腹まで食べる事がデフォルトになってしまった。
病気になってからは腹8割。
体重も75kg前後に落ち着いており、見た目も顔色も丁度良い感じがする。
高校生までなら身長の伸びしろもあり、友達と沢山食べて競い合ったりと、謎に得られる友情が確かにあった。
今やアラサーになった男が満腹まで食べて得られるものは何もない。
美味しいものを適切な量食べる年頃だ。
実家に帰ると母親が執拗にお代わりを確認してくるので、あの頃に戻されないように注意しよう。
やめたこと② カフェイン入りのコーヒー
コーヒーを飲み始めたのは16歳くらいからだったと思う。
理由は大人っぽくてかっこよかったから。
コーヒーが自分の体に合って無いかもと気づき出したのは20歳くらいから。
理由は飲んだ後、異様にトイレが近いから(大)
入院を経験して、怖くなって25歳くらいにはやめた。
後述するが、コーヒーと小麦粉を使った食べ物はべストコンビネーションの為、コーヒーが飲める場所に行くとそれらを寄せ付けてしまう心配もある。
何故か、デカフェのコーヒーは問題が起こらない。
スタバに行く際にはデカフェオプション一択。
カフェインがNGなのかと思ったが、紅茶や緑茶はいくら飲んでも大丈夫だ。
この辺りは体との対話になるが、コーヒーをどうしても飲みたい程好きかと言われればそうでもないため絶飲。ルピシアのお茶を楽しもう。
やめたこと③ お腹を冷やす行為
基本的にお腹を冷やして得られるメリットは無い。
何故か以前はエアコンの効いた部屋で、氷をそのまま食べるのが好きで、ロックアイスを買ってきて年中食べていた。異常者である。
現在は365日腹巻を着用しており、飲み物は氷抜きか少な目。アイスを食べたいときは風呂で食べて、湯舟で体の冷えを相殺している。
朝一の冷水シャワーと週一の水泳、サウナの水風呂は別腹。
やめたこと④ オンライン対戦ゲーム
一部の娯楽も手放す必要がある。
以前、レインボーシックスシージというFPS(一人称視点で、銃を打ち合うゲームの略称)が大好きだった。
5対5で繰り広げられる、一度死んだら終わりの緊張感と没入感がこのゲームのウリ。
熱中すれば分かるが、勝っても負けても、滅茶苦茶胃がキリキリする。このゲームは5人とも役割ハッキリと異なり、各々の仕事をこなさなければ勝利できない責任感があり、ゲームってより仕事、マジ特殊部隊。
ゲームくらいで何を。。。と思うかもしれないが、責任を感じてしまう性格なため引退。カツカレー程のダメージは無いが、ゲームでストレスを貯めるのも馬鹿バカしい。
大食い同様、アラサー男が画面の向こう側のプレイヤーに勝利して得られるものは無い。
その他にも沢山のオンライン対戦ゲームを辞め、子供が出来たことを機にPS4は売却。
現在はSwitchのみ所有している。
時代はオフラインゲーム。ブレスオブザワイルド最高。
やめたこと⑤ イエスマン
俺は学生時代20代半ばまで超イエスマンだった。理由は人に嫌われるのが極度に怖かったから。
正直学生時代と初対面の相手に対してはそれでも良い。理由は、要領が分かっていない時期は一度は経験してみた方が良いから。経験が浅いのも相手が承知しているので、許される可能性も高い。
これを長く続けてしまうと誰からも必要とされ無くなる。
解決出来ない問題に対しても取り敢えずYESで回答してしまうのは嘘つきと同じ。ただ相手に迷惑をかけるだけだ。
また、別の要求を持った二人に対してYESと答えてしまうと矛盾が生じ、板挟みになり、結果的に自分を追い込むことになる。
かつてはイエスマンこそ正義と信じていたが、これで成功できるのは本当にデキる人と気づいてからは、身の丈に合わない要求にNOで返すようにした。
俺みたいな凡人は正直にやれることを少しずつ増やしてステップアップしていけば良い。トゥルーマンこそ正義だ。
少しずつNOを実践していけば分かるが、まず嫌われることは無い。
もし嫌われるとすれば、何でも言いなりになってくれる、自分に都合のいい相手を失った者たちからだろう。
逆に、無理に難しいことを引き受けて、後から辻褄が合わなくなったり、出来ませんでしたと報告をした方がよっぽど迷惑極まりない。
控えていること① 小麦粉
パン、パスタ、うどん、蕎麦、ラーメン、洋菓子、揚げ物、たこ焼き、餃子、チョコモナカジャンボ。
人生からこれらを取り除いたら何が残るというのだろうか。
小麦粉に含まれるグルテンは腸壁に残るため、消化が悪いと言われている。
実家にいた頃はパンやパスタは食べてた記憶が余り無い。
大学生で一人暮らしを始めてからは、パスタの楽さ、旨さに気付いてしまい、毎晩のように食べていた記憶がある。その度、胃のもったりした感覚がしていたが、馬鹿な自分は全く気にも留めていなかった。
はなまるうどんなども、ゼミで遅くなった日に良く通っていた。
夜10時にざるうどん特盛カレーセット天かすモリモリ。自殺行為だ。
今までに何度もグルテンフリーチャレンジは実践しているが、小麦粉断食は非常に難しく、挫折してきている。
パンやお菓子がマイルドドラッグと呼ばれるだけのことはある。
そこで今では、主食に小麦粉を取る場合は週に1食まで、とルールを決めることで折り合いを付けている。
これならメリハリがつき、今まで以上に美味しい小麦ライフが送れるようになった。何事も与え方次第だ。
好きなパン屋はペニーレイン。
控えている事② 飲酒
周知の通りだがお酒は身体に悪い。
・消化管に負担がかかる
・睡眠の質が下がる
・食べすぎる原因になる
元々お酒を良く飲むわけでは無いが、友達と集まった時に飲むと楽しい。
今では集まりも年1回程なので、特に頑張ることなく控えられている。
以前は夫婦で月に1回位は飲んでいたが、妻が妊娠してからは辞めた。1人で飲んで楽しめる程酒好きでは無かったようだ。
個人的にノンアルコールビールのクラウスターラーは、そこらの発泡酒より断然旨い。
控えている事③ カレー
一般的に潰瘍性大腸炎を診断されると、油が多いもの、辛い物、食べ過ぎは控えるように言われる。
これら禁忌要素全てを持った食べ物界のエクゾディアがカレーである。
俺の場合、この邪悪フードの上にカツを乗せると、病院送りが確定する。
実際にカツカレー大盛りを食べた翌日から3週間入院したことがある。店に罪は無い。3週間の入院費は50万円。
趣味の登山で山小屋に泊まると、90%くらいの確率でカレーが出現する。要注意。
控えている事④ 高額な借金
具体的には新築住宅ローンや自動車ローン。
いつ再燃するか分からない爆弾を抱えてしまった以上、いつまで今の会社に属せるか自分でも分からない。社会活動が出来なければ大幅に収入が下がる可能性も十分にある。
一般的に年齢を増すごとに寛解期は伸びてくるようだが、病気5年目の今、まだその実感はない。
夢のある新築マイホームだが、向こう35年の収入が保証できない今は控えている。ほぼ不可能な気もする。
将来的に家は必要なので、実家に戻るか、中古一軒家をキャッシュで買うか。。。
病人なりに身の丈に合った買い物が必要。
自動車は走れれば良い。と言いたい所だが、セダンorクーペタイプ、ブレーキホールド、ACC機能が絶対条件。もう戻れない。
さいごに
今回の記事を、病気前の自分目線で見返すと、楽しみの少ない人生だな。という感想が浮かんできた。
正直、意外とそうでも無い。
良くも悪くも、人は大きめの病気にかかると気持ちが一転する。
健康でいられるならば、今までやってきた悪習は簡単に手放せる。
家族がいるなら尚更。子供の成人する日を見られるならばカレーなんてウンコ以下だ。