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発達障害児の子育て:中学受験編3

発達障害を持った息子が小学校を卒業しました。そこで、
「発達障害児の子育て:検査と治療編1~4」と
「発達障害児の子育て:中学受験編1~3」
に分けて、私が経験したことを記載します。
なお、イラストは、ChatGPT4(DALL-E)で描いたイラストであり、ここに掲載した複数のイラストの中心の少年は、すべて同一人物をイメージしたものです。


6.発達障害の受験への影響

太郎の小学校の勉強から中学受験を通して、発達障害と関係がありそうな特徴を整理します。
(1)勉強をする気にならない
(2)言い方が気に入らないと話を聞かない
(3)ノートが取れない
(4)テストの見直しができない
(5)長い文章を書けない
(6)特徴を認識して対策を
受験勉強を通して、または、受験が終わった後に、その理由のいくつかが分かりました。

(1)勉強をする気にならない

普通の子供は、勉強したくなくても、やらなきゃいけないと思ったら勉強する、怒られる前に勉強する、怒られたら勉強する、宿題が終わったらゲームして良いと言われて勉強する、などがあると思います。しかし、太郎には、それが通用しません。太郎に聞くと、本人は、勉強しなくちゃいけない、宿題もしなくちゃいけないと思っているそうです。そう思っていても、勉強する気にならなければ、本当に勉強しません。勉強しなければ、太郎の母とケンカになることが分かっていても勉強しません。宿題が終わったらゲームして良いと言っても、勉強しません。ゲームがなければ寝転がっているだけで、勉強をすることとは無関係です。
また、勉強を始めたとしても、すぐに他のことに気を取られ、勉強はなかなか進みません。

自宅で勉強せずに居眠りしている様子
自宅での勉強は進まない

自宅でいろいろと試しましたが、結局、勉強する気になるまで時間が短いのが、塾でした。塾でも勉強しないこともありますが、周りの雰囲気か、他人が教えているからか、塾だと勉強することが多いようです。

(2)言い方が気に入らないと話を聞かない

QEEG検査で、コミュニケーションのこだわりが強いとの指摘がありました。それが、この特徴なのかもしれません。太郎から聞いたことがある言い方の悪い例は、以下の通りです。
①どうせやらないと思うような言い方で、「xxxしなさい。」と言われる
②ヒステリックな言い方で、「xxxしなさい。」と言われる
③そんなことも分からないのという感じで、教えられる
このような言い方をすると、太郎の機嫌が悪くなり、言われたことを無視するようになります。
①と②は、主に太郎の母の言い方ですが、先生からも同じような言い方をされる場合があったそうです。太郎が嫌いな先生がいたので、理由を聞くと、言い方が太郎の母と似ているから、という回答でした。
③は、私に対して言われたことです。それ以来、私が教えようとしても、話を聞いてくれませんでした。自宅で勉強しても、私や太郎の母から教えることができないため、分からないところがあったら、塾で聞くことにしていました。これも、自宅で勉強ができない理由の一つでした。

(3)ノートが取れない

太郎は、学校でノートを取ることがありません。授業用に渡しているノートを使うのは、1年間で1~2ページです。授業中は、本を読んだり、タブレットを見たりして授業を聞いていないので、ノートが取れないのだと思っていました。しかし、WISC-IV検査で、書くことが苦手との指摘を考えると、ノートが取れない理由は、他にあったのかもしれません。太郎から詳しい状況を聞いて、何か対策を打っていれば、授業を聞くことができて、もう少し宿題や受験勉強が楽だったかもしれません。

(4)テストの見直しができない

これは、小学校を卒業した後、太郎が発達障害のYoutuberの話を聞いて、自分と似ていると思ったことがきっかけで、教えてくれました。そのYoutuberの人も、テストの見直しが出来ないと言っていましたが、太郎もそうだとのこと。見直した方が、点数が良くなるかもしれないと分かっていても、見直しという行為ができないそうです。自宅で模試を受けたときに、見直ししていないと気付いていましたが、そんなに見直しの時間があるとも思っていなかったので、強くは指摘しませんでした。まさか、見直しが出来ない性格?気質?だとは思っていませんでした。

(5)長い文章を書けない

これも、上と同じYutuberの話題が出たときに、太郎に聞いたことです。テストで長い文章を回答していないのは、長い文章を書きたくないからでした。字を書くのが苦手、授業でもノートを取らない、そこまでは理解していましたが、テストで書かなきゃいけないときでも、文章を書かないとは思っていませんでした。そして、この時初めて、マークシートと記述式の模試の偏差値が大きく違う理由が分かった気がしました。

(6)特徴を認識して対策を

勉強嫌い、コミュニケーションへのこだわり、書くことが苦手などは、理解できたとしても、テストの見直しをしないことやテストの長い回答を書かないのは、私には理解できません。こうやった方が良い、と分かっていても、性格とか、信念とか、それ以外の何かの影響で、できないことがあるようです。私には理解できませんが、そういうモノだと割り切るしかないと思います。
そして、これらのことをもっと早く私が認識していれば、もっと重要視して対策していれば、勉強のやり方が変わっていたかもしれません。

7.エピローグ

中学受験を経て、太郎は第二志望の中学校に入学しました。新しい友達もでき、スマホで会話しながらゲームするなど、楽しんでいました。また、友達とケンカして、親が学校から呼び出されたり、太郎は反省文を書かされたりしました。反省文の書き方で、担任の先生と意見が合わないこともありました。それでも、楽しい学校生活を送っているようでした。しかし・・・

中学校で不登校になりました。

つづきは、太郎が中学校を卒業したら書こうと思います。最後まで、お読みいただきありがとうございました。

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