発達障害児の子育て:中学受験編1
発達障害を持った息子が小学校を卒業しました。そこで、
「発達障害児の子育て:検査と治療編1~4」と
「発達障害児の子育て:中学受験編1~3」
に分けて、私が経験したことを記載します。
なお、イラストは、ChatGPT4(DALL-E)で描いたイラストであり、ここに掲載した複数のイラストの中心の少年は、すべて同一人物をイメージしたものです。
1.プロローグ
ケンカの絶えない日々
息子の名前は、太郎(仮名)。私は、太郎の父です。
小さいときから発達障害が疑われ、小学校に入っても、太郎と太郎の母とのケンカが絶えない日々が続いていました。
ケンカの一番の原因は、太郎が宿題をしないこと。なんとかして宿題をさせたい太郎の母と、宿題をしない太郎とのケンカにより、二人とも精神的に追い詰められていました。そして、ある日、太郎が学校に行かないと言い出しました。
教育方針の違い
太郎が学校に行かなくなるのが最悪の事態だと思っていた私は、太郎の母と話し合いを持ちました。
太郎の父(私):学校に行かなくなったら、その後、学校に行かせるのはとても大変。宿題しなくても、学校に行かせたい。集団行動や友達とのコミュニケーションなど、勉強以外にも、学校で学ぶことはたくさんある。
太郎の母:学校は、勉強をしにいくところなので、宿題をすることが大前提。勉強をしないなら学校に行かなくていい。
私としては、想定外の回答でした。学校に行くことより、勉強をやることが大事とは、想像していませんでした。そして、いくら話をしても、この根本的な考えの違いを埋めることは、出来ませんでした。
その結果、太郎の母は、食事や洗濯の面倒は見るが、太郎の学校や習い事には関与しない、太郎の学校や習い事については、太郎の父、つまり私が面倒を見ることになりました。
中学受験編で記載すること
太郎は、中学受験を経て、中学校に入学しました。中学受験編では、過去を振り返りながら、学校の勉強と塾の勉強、中学受験の経験を記載します。
○中学受験編で記載すること
・学校、自宅、塾での様子
・受験勉強と中学受験
・受験勉強への発達障害の影響
私個人としては、志望していた学校の一つに合格したので、中学受験に成功したと思っています。しかし、今思えば、こうしておけば良かったと、後悔していることが多くあります。発達障害を持つお父さんお母さんには、後悔しないようにして欲しいと思い、これを記載しました。
なお、発達障害の症状・検査・治療については、検査と治療編をお読みください。
2.学校・自宅・塾での勉強
学校での勉強
学校の面談でいつも言われていたのは、授業を聞かない、ノートを取らないということです。授業中は、授業に参加することもありますが、ほとんどは、授業とは関係のない本を読んだり、工作したりして、授業を聞いていないそうです。
また、友達とのケンカしたり、精神的に落ち着かないときは、保健室や図書室に行って、心を落ち着かせることもありました。
5年生のころ、タブレットが配布されてからは、授業中は、ずっとタブレットでネットを見ていました。アクセス先は限定されているものの、自分が興味のあるものを検索して、見ていたようです。
しかし、テストは受けていました。おそらく、テストだけは、受けなければいけないという思いが太郎にあったのでしょう。ただし、英語の先生が嫌いなため、英語のテストは、テスト用紙をくしゃくしゃに丸めたりして、テストを受けないことが多かったようです。
自宅での勉強
検査と治療編に記載したように、自宅では、学校の宿題をやらせるのが大変でした。ここでは、私が勉強の面倒を見ることになって以降の状況を説明します。
太郎には、自分の机があるのですが、そこよりも居間の方が良いというので、テレビを消し、太郎が興味を示しそうなものを隠したりして、勉強できる環境を整えて、勉強に向かわせました。しかし、なかなか勉強を始めません。そして、私が一生懸命に太郎に勉強してもらおうと頑張れば頑張るほど、勉強しない太郎への怒りが大きくなります
そのため、私も何度か太郎とケンカしたことがあります。一度、太郎を押さえつけて、なんで勉強しないのかと問い詰めました。太郎の答えは、「勉強する気にならないから」とのこと。そこで、ケンカは終わりました。
「馬を水辺に連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない」ということわざ通り、いくら親が一生懸命子供のために準備しても、子供に勉強する気がなければ、勉強しません。
太郎が自宅で勉強するパターンは、勉強する時間を決めて、それまではゲームを楽しんで、時間を過ぎたら、気持ち良く勉強に突入するパターンです。ただし、勉強する時間を決めていても、なかなかその時間にゲームを止めることができません。太郎もその時間に勉強しなければいけないという意識があるので、時間が過ぎたことを伝えると、ゲームを止めることもあります。
しかし、問題は、ここからです。ゲームを止めても、勉強嫌いなため、なかなか勉強には取り掛かれません。ここで上のようにケンカしたら、その日は勉強できなくなります。また、勉強の時間だとしつこく言うと、ゲームを止めても機嫌が悪くなり、勉強しません。優しく声掛けして、勉強するまで待つしかありませんでした。
世の中には、ゲームする前に勉強しようとか、遊ぶ前に勉強しようなどと言えば、勉強してくれる子供もいると思いますが、太郎には、それが当てはまりません。勉強したらゲームしても良いと言ってゲームを取り上げても、寝そべっていたり、他のことをやったりするだけで、勉強はしません。褒美をもらうために勉強することもないし、怒られる前に勉強することもありませんでした。
子供に勉強させるためには、勉強に集中できる環境が必要と書かれている事が多いので、それを探していたのですが、太郎の場合は、塾しか見つかりませんでした。そのため、受験直前は、毎日塾に通うことにしました。
塾での勉強
中学受験をすると決めていたわけではありませんが、中学受験をするなら3年生の2月から始めるのが良いと、いろんな受験雑誌に書かれていたので、3年生の1月から塾を探し始めました。
集団授業塾2か所と個別指導塾1か所を見学した結果、太郎の希望は、個別指導塾でした。学校の授業を聞いていない太郎が集団授業塾に行っても授業を聞くとも思えないため、これは正しい選択だと思っています。
4年生から、全国統一小学生テストを受けました。4教科偏差値は48。算数の偏差値が30台、国・理・社の偏差値は50台という結果でした。つまり、算数が非常に悪く、それ以外は、偏差値50あったので、塾は、週2回算数だけで開始しました。
塾では、大学生が教えていました。個別指導なので、先生が目の前にいるのに、寝ることがあったり、集中できないこともあったようですが、自宅に比べると勉強していたようです。また、入塾したころは塾の宿題をやっていました(もちろん、太郎が自ら宿題をすることはなく、私が言って無理やり宿題をさせていました)が、慣れてくると、塾の宿題もしなくなりました。
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