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発達障害児の子育て:中学受験編2

発達障害を持った息子が小学校を卒業しました。そこで、
「発達障害児の子育て:検査と治療編1~4」と
「発達障害児の子育て:中学受験編1~3」
に分けて、私が経験したことを記載します。
なお、イラストは、ChatGPT4(DALL-E)で描いたイラストであり、ここに掲載した複数のイラストの中心の少年は、すべて同一人物をイメージしたものです。


3.志望校の選択

公立中高オープン模試

私立中高一貫校と公立中高一貫校では、試験問題が大きく異なるため、どちらを中心に受験勉強を行うか決める必要があります。そのため、5年生の11月に、公立中高オープン模試を受けました。
他の教科に比べると国語の偏差値が高かったので、もしかしたら公立中高一貫校で行われる「適性検査」の試験の方が向いている可能性も考えていたのですが、結果は、5点でした。

公立中高オープン模試の結果

200点満点で5点。試験の内容を太郎に聞いたところ、作文では、いろいろ考えたんだけど、考えがまとまらずに書けなかったとのこと。その考えた内容自体は、悪くなかったので、それを作文に書けば良いんだよ、と私は太郎に伝えました。
この結果により、私立中高一貫校へ目標を絞ることにしました。

中学受験模試

6年生の4月、初めて首都圏模試センターの中学受験合判模試を受けました。中学受験をする人が受ける試験ですので、ここで受験者の中の太郎の位置付けが分かると考えていました。その結果、4科目偏差値35でした。

首都圏模試センターの試験結果(4月)

ちなみに、毎年受験している全国統一小学生テストを6月に受けた結果は、偏差値48です。全国統一小学生テストでは、いつも偏差値50弱なのに、首都圏模試センターの偏差値は35。受験者のレベルの違いが、偏差値に大きく影響しているようです。実は、マークシートと記述式の違いも影響していたことが、中学受験の後、判明しました。

全国統一小学生テストの結果(6月)

受験校選び

太郎の受験する学校を決めるため、6月から学校説明会に参加しました。太郎が中学を受験する理由は、通っている小学校のメンバーと中学校まで一緒にいたくない、という理由ですので、中学校に対する希望はありません。
オンラインの説明会に申し込んで、太郎と一緒に説明会を聞いても、太郎はあまり興味を示しません。私も、オンラインの説明では、学校の雰囲気もわからないため、良し悪しが判断できないと感じました。
なるべく学校訪問して決めようと、7月から5~6校を訪問し、とても偏差値が高い第一志望と、頑張れば手が届くかもしれない第二志望が決まりました。

4.受験勉強と受験戦略

受験勉強

6年生になっても、塾は週2日、算数だけを勉強していました。算数の問題集は、7月に基礎がやっと終わり、8月からは応用問題を開始し、少し受験勉強らしくなりました。
しかし、自宅では全く勉強しないため、7月から週3日、夏休みは週5日、塾に行かせました。
その結果、模試の結果も良くなりました。9月に受けた首都圏模試センターの中学受験合判模試では、4教科偏差値40になりました。第二志望の合格可能性40%。夏休みに勉強した成果だと思います。
しかし、同じ9月に受けた四谷大塚の合不合判定テストでは、偏差値31でした。首都圏模試センターと四谷大塚の模試では、偏差値が10くらい違う(四谷大塚の方が低くなる)ので、予想通りではあるのですが、こちらの場合、第二志望の合格可能性は20%でした。
その後、10月の四谷大塚の合不合判定テストでは、偏差値36まで上がり、第二志望の合格可能性は55%まで上がりました。

このころ、模試を在宅受験することが何度かあり、そこで気になることがありました。太郎は、一通り問題を解いたら、それで終わってしまいます。算数は解けないため、制限時間まで考えていましたが、それ以外の教科は、一度解いたら、見直すこともなく、制限時間まで考えることをしません。「もう少し考えたら」、「見直ししたら」、と声をかけますが、面倒臭そうな顔をするので、それ以上言いませんでした。また、国語の試験では、長い文章を書かなければいけない回答欄は、空欄でした。

偏差値27

9月以降、塾は週3日にしました。しかし、自宅では、ゲームばっかりやって勉強しない太郎にとって、とても勉強時間が足りません。

自宅でゲームしている様子
自宅ではゲーム三昧

そこで、10月から塾を週5日にしました。そのころ、自宅で学校の宿題をしていたのを見ていたところ、円周の公式で円の面積を計算していました。どうやら、夏休みに勉強したことを忘れ始めているようです。
そして迎えた11月の四谷大塚の合不合判定テストは、108点、4教科偏差値27でした。煩悩のままに生きているから、こんな点数を取るんだと、冗談を交えながら太郎と話ました。

四谷大塚 合不合判定テスト(11月)

なお、11月には、太郎に自信を付けさせるため、全国統一小学生テストも受けました。こちらは、4教科偏差値47。6月からほとんど偏差値が変わっていないことから、塾に毎日通っていても、学力がほとんど上がっていないことが分かりました。また、偏差値が10も下がるほど、学力が下がっていないことも分かりました。

受験戦略

ここまでの模試を見て、以下のように考えました。
・学力を伸ばせば、第二志望に合格する可能性はある
・成績の波が大きいので、同じ学校を何度も受けた方が良い
・勉強時間を増やすには、たくさん塾に行かせるしかない

10月~11月と、週5日塾へ通ったことで、少しは力が付いたのか、最後の12月の四谷大塚の合不合判定テストでは、4教科偏差値37。第二志望の合格可能性は55%に戻りました。
このころは、自宅で勉強しないと割り切っていましたので、あまりケンカすることもなく、精神的には落ち着いていたように思います。

5.中学受験

1月は、少々遠いが、通えなくもない他県の私立中学校を受験しました。結果、2回目で合格しました。点数を見ると、1回目と2回目では20~30点違っており、やはり日によって、大きく点数が変わると感じました。
2月は、第一志望、第二志望、地方の全寮制の学校の3校を計6回受験しました。結果、第二志望と地方の全寮制の学校に合格することができました。

第二志望に合格して喜んでいる様子
第二志望に合格

太郎としては、第二志望の学校に合格できたので満足だったようです。
2月の受験期間は、頑張ったねと、常にほめてあげるつもりでしたが、一つだけ怒ってしまいました。それは、100文字程度の作文を書かなかったためです。事前の学校説明会で、「作文は、内容は問いません。問題に書かれている書式で書いてあれば、点数をあげます」と聞いていたため、なんでも良いので、とにかく書け、と伝えていたのに、太郎は書きませんでした。それだけが理由ではないと思いますが、当然、その試験は不合格でした。私には、なぜ書かないのか不思議でなりませんでした。

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