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トサノはヨンサン( Leica Q3 43のこと) を手に入れた!
お久しぶりです。トサノコージです。
もうすっかり冬ですね。
ネコも頻繁にくっついてきます。
そして温まったら離れていきます。
無情。
さて、そんなモテない男の話はここまでにして、今回はMNGな話です。
マイニューギアー。
そろそろハッピーニューイヤー。
年末に向けて散財してしまいましたので、ネタにすることで少しはもとを取ろうと記事にします。
それではお付き合いください。
ヨンサンを手に入れた
記事タイトルで完全にネタバレしてるのですが、最近出たライカのQ3 43を買いました。
まだ二日目ですが「ヨンサン」と名付けてかわいがっています。
友達「最近なんのカメラ使ってるん??」
ボク「らいかきゅーすりーふぉーてぃーすりーだね」
友達「??」
ないですね。
友達「最近なんのカメラ使ってるん??」
ボク「ヨンサンだね」
友達「冬のソナタ??」
アリですね。
というわけで愛称をつけています。
浸透するとは思えない。
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なぜヨンサンなのか?
なぜボクが今回、高い金だしてライカを買ったか言うと、画角と日常カメラに求めるサイズ感の話をしないといけません。
まずサイズ感について。
レンズの出っ張りはしかたないとして
「なるべく背の低い、軍艦部の小さなカメラが欲しかった」
これに尽きます。
候補としてはLUMIXのS9、SONYのα7C2でした。
どちらもいいカメラ。
なるべくファインダーがほしい
なのでαかな??
と思っていたところに、43が出ると発表されたのです。
換算40mm前後のレンズ、魅力的じゃあないか。
ちゃんとライカを触ったことがないので、これを機に経験してみるか??
値段が本当の意味で桁違いでしたが、有力候補として躍り出てきました。
さて画角の話。
「標準レンズは何ミリ??」とは定期的に議論になると思うのですが、自分にとっては40mmです。
遠近感とかの話じゃなくて
「こんぐらいかな??」と思って移動してカメラを構えたらファインダー内が「思い通りの画になった」打率の話です。
これが、50mmだと結局1.5歩下がることになるし、35mmだと1歩前に寄ることが多かったのです。
フジのカメラで換算40mm になるultron を使っていたので、ここ1年は「これが自分にとって標準レンズ」と確信をもっていました。
で、ライカが出す43mm とか興味をもたないわけがありません。
28mm のQは焦点距離よりちょっと広めだった記憶があるので、それも踏まえて実質40前後になるんじゃないかと思っていました。
とりあえず注文をしておいて、先に手に入れた人のレビュー待ち。
忖度なくいうとライカ系のカメラって「さすがライカ」って言いながら写真を見せられるとあまりピンとこなかった経験が多いのですが、Qに限ってはちょっと特殊(遠回し)なカメラだし、悪くならないんじゃないかと思っていました。
で、これを見て個人的にグッときたので、購入を決意。
このサイト危険すぎる。
https://photo.yodobashi.com/leica/camera/q3_43-2/
それから他に色んな人のレビューをみてみたいと思ったのですが、youtube とかでたまに「買いました」的なサムネイルを見かけても、SNSやテキストなどでレビューをしている人をあまり見かけなかった。
それもあって、今回自分は誰かの役に立てば、と思い記事にすることにしたのです。
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ボクが語るうえでの前提
まずボクがこれまでどういうカメラを使っていて、どういう用途で使おうとしているのか、これを先にお話しておかねばなりません。
まず、ボクは仕事ではソニーのシステム一色です。
で、趣味用途として富士フイルムのカメラ(APS-C)を使っています。
フジの傍らに常にGR がいる感じです。
そして用途。
遠出をして絶景を収めにいくのでもなく、街なかやスタジオでモデルのお姉さんを撮るでもなく、完全に「スナップ用途」としてこのカメラを考えています。
たまに風景や人を撮ることはあっても、99%は街でのスナップや日常風景を求めています。
それぞれのメーカーのカメラについては過去記事でアツく語っているのでそちらを御覧ください。
これらを使っていたことが前提の、ヨンサンへの最初の評価となります。
痒いところに手がとどかないけど
痒さすらクセになりそうなカメラ
のっけから妙な表現をしていまいましたが、2日間使ってのボクの感想がまさにこれ。
ソニーだのフジだの日本の便利なカメラばかり使っててそれらと比べると要所要所で「ん?!」となることが多いですが、触り続けてるとなんとなく「なるほどね」となるような…。
ぶっちゃけると昔からライカ使ってる人(M型)が口にしてる
「不便なのが逆に良い」
って評価
「何いってんだこいつ? 」
と思っていました。
ボクは道具は便利であれば便利なほど良いと思っているタイプなので。
QはM型のライカとは別次元の便利さを備えたカメラだとは思うのですが、それでもちょっと気になる(痒い) ところがある。
でもまあ、確かに良いクセになるというかガチ目にライカ使ってる人(M) の言うことが少しわかるような気がしてきました。
これが洗脳か…。
というわけで、これからは細かい部分について触れていきたいと思います。
現時点ではちょっと文句が多くなりそうですが、手にして二日目の意見なのでこれからに期待、ということで。
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トサノ的ヨンサン(Q3 43)の良いなと思ったところ
1.画質がアホほど良い
これは間違いないかと。
あまり詳しくないのですが、ヨンサンに着いているレンズって確かかなりいいレンズだったはず。
アポズミクロンでしたっけ? 初クロンなボクですが、これは驚異的な写りをするかなと。
ボクは別にデ◯カメWatch の人でもなんでもないので、解像テストとかそんなんはやらないですが、撮った写真をスマホで拡大するだけでも違いがわかります。
というかそもそもこのカメラ6000万画素もあるんで、それの恩恵なのかどうかもわからないですが、どんな撮り方をしようが何を写そうが現時点では弱点を感じないです。
が、逆に弱点がない、という弱点もある気がします(後述)
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後述のLeica Chrome
こういう場面がとても合うプリセットかな
2.設定がシンプル
他のメーカーのカメラだと、初期設定に30分とか1時間とかかけて「ボクの考えた最強のカメラ」にカスタマイズするのですが、ヨンサンはすぐに終わりました。
多分5分ぐらい。
そもそも、選べる項目が少ない。
が、程よい感じに自分好みにはできるので、バランス良いな〜とは感じています。
機能を削ることで撮影に逆に集中できる、というMなライカユーザーさん達の意見をちょっと理解しつつある自分がいます。
こわいこわい。
ちなみに、機能を割り当てられるボタンが4つあるのですが、その仕組もなかなか優秀。
ボタンを押せば設定項目 (ISOとかWBとか) が呼び出されるのですが、長押しするとワンボタンで呼び出される「設定項目を変更」できます。
で、ボタンごとに「選べる設定項目」を事前に決めておくことができます。
不要なものは除外できるということですね。
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なので
「C1ボタン長押しにはフォーカス関連の設定項目だけ入れておく」
とか
「親指センターボタン長押しには画面表示系の項目だけ入れておく」
とかが出来ます。
これってソニーとかフジではできない気がするので、面白いやり方ですね。
もしやLUMIX とかはできるのかな??
3.Leica FOTOS が便利
1mmも期待してなかったのですが、予想外。
「こんな時代だし、とりあえず付けておきましたよ」的なアプリかと思ったらメチャクチャ快適。
カメラを触らずに接続できるのですが、繋がるのも転送も速い。
数百枚SDカードに入っていてもスマホでの閲覧が楽だし、転送が激速。
プロファイルのダウンロードとかも出来るし、raw も転送できる。
あとなんかオシャレ。
良いね。
4.プリセットが良さげ
そのLeica FOTOSからカメラにダウンロードできるプリセット Lieca Looks がとてもいい感じ。
今回の記事に使用している写真はトップ画を除き、この中の Leica Chrome で撮ったもので全てノーレタッチです。
このプロファイル、細かい調整は一切させてもらえません。
ですが、なかなか撮って出しでいい感じかなと。
RAWを素材としてみた編集耐性についてはまだ触れてない(というかダウンロードすらしていない) ですが、かなりいいんじゃないかなという予感はあります。
が、日常でSNSにあげる程度なら本当に撮って出しでも良い、というか撮って出しが良い、となりそうで逆に怖い。
ライカビギナーなもので現時点では「ライカで撮ってる」というプラシーボ効果がなきにしもあらず、ですがそこは当分は無視しておきます。
浸りたいのさ!
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隅から隅までバキバキに解像してる(ような気がする)
5.バッグへの収まりが良い
自分はスナップの際は必要なときだけバッグからだしてリストストラップでウロウロするタイプの人間なのですが、そんなときはバッグへの収納具合がいつも気になっています。
自分にとって「ちょうどいいサイズ感」のバッグの場合、大概のカメラは軍艦部が邪魔をして出し入れが面倒なのですが、ヨンサンは想定通り「ちょうど良い」ですね。
レンズのせいでフロントヘビーな感じもしますが、本体が薄めなので持った感じもスタイリッシュでいい感じです。
5.MFでのピーキングが優秀
これは現時点での体感的なものですが、MFで撮る際のピーキング表示がとても正確で頼りになるかなと。
フジもソニーもそうですが自信満々でピント面が表示されてるから、信じて撮ってみても何故か外している場面がたまにあります。
「ピーキングなんかに頼ってんじゃねえよ」という意見もありそうですが、便利そうなものはなんか使ってみたくなる質で…。
40mm f2 っていうレンズスペックが丁度良いだけなのかもしれませんが、とにかくこのカメラ、ピーキング表示は信頼できる気がします。
え? AFはどうかって?
ふふふ…。
トサノ的ヨンサン(Q3 43)の
「うーん🤔」と思ったところ
1.AFがちょっと信頼できない
これは多分、日頃ソニーとか使ってるから余計に感じるのだと思うのですが、AFの精度はちょっと弱いかもしれません。
体感では
SONY >>>>> フジ >>ヨンサン
って感じ。
これは単にSONYが優秀すぎるってだけかもしれませんが。
なれてるとちょっと「おおっと??」となります。
特にトラッキング。
AFの食いつきが外れやすいならまだしもそもそもトラックしてくれない場面が多々あります。
条件は試し中ですが、そんなことに時間を費やすならMFで楽しく撮りたい、となりつつあります。
AFとMFが物理的なギミックで変更されるので、親指AF的な設定も出来ないのが他のメーカーの便利なカメラになれていると戸惑うところですね。
2.謎に設定できないワンボタン項目がある
良いところ、でお伝えした項目が変更可能な4つのファンクションボタン。
これで個人的に最も設定したい項目が選べなかったりします。
それは
「グリッド表示」
構図を決めるというか水平を撮るためにグリッドを参考にすることが多々あるのですが、普段は邪魔なのでワンボタンで表示と非表示を選びたいところ。
水平表示なんかもワンボタンで選べると嬉しいのですが、それも出来ません。
ちょっと細かいところですが、こういう「なぜ?」という仕様が気になります。
あと、できればファンクションボタンが更に2個あると日常で頻繁に変えたい設定は長押しせずとも網羅できるので、その辺も惜しいかなと。
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3.クロップ撮影は便利だけど、使わない画角は除外したい
6000万画素というサイズを活かして、クロップが大胆に出来るのが売りですが、設定できる項目が多すぎて手数が増えるのが気になるかなと。
設定したボタンを押せば43→60→75→90→120→150mm と順番にクロップされていくのですが、120mmまでいくと1000万画素を切るのであまり使いたくないかなーとなっています。
ついでにいうとQはクロップされた部分だけEVFや背面モニタに表示されるわけではなく、フルサイズの全画面の内側に「クロップ枠」を表示します。
これはこれで便利な面があるのですが、望遠寄りになると豆粒みたいな枠になってピント合わせが困難だしあまり使う気がしません。
つまり、個人的には実質使うのは43→60→75→90mm (実際は75ぐらいまでかな…)なのですが、一旦120→150mmを経由しないと43mmに戻れないのが地味にストレスなのです。
ファンクションボタンと同様に、クロップ出来る画角も選択できるともっと良かったのに、と思っています。
え? クロップとか軟弱な機能を使うなって?
うるせえ!
4.レンズが綺麗すぎて味がない(気がする)
これは正直、好みの問題です。
「良いところ」で挙げたように、とてもキレイに撮れます。
アポズミクロンっていうレンズがそもそもそういうものらしいのですが、「ありのまま」を写すようで、曖昧さというか「ユルさ、味」的なものは薄いかなと感じます。
オールドレンズとか付けて「わあ! なんか不思議な写り〜!!」とか楽しんでいる層には無慈悲な現実を突きつける気がします。
そう、つまりはチルトレンズとかで遊んでいたボクのことですね。
2日間つかっての体感的なものなので、熟練のユーザーの人からは「そんなことねえよ」と笑われる感想かもしれませんが、これについてはまだまだ研究が必要かな…。
先入観もあるのかも?
5.耐久性が不安
某新宿のカメラ屋さんの地下で展示されているQ3 を触っていた(どう設定するか考えていた) のですが、物理的なギミックであるAFとMFの切り替え部分と、マクロ切り替え部分が見事に両方壊れていました。
まあ、訪れる人みんなから触られることだろうし、明らかに過労なんでしょうけど、すこし不安になってしまいましたね。
今のところ物理的にもソフト的にも不具合的なものは感じないのですが、M11の話を聞いてるとなかなかアレなもので。
あと、バッテリー充電用のチャージャーも別売りのようで、そのままだと本体横側のカバーを外してUSB充電になると思うのでうすが、そのカバーもペラくてすぐ壊れそうな予感はします。
高いんだから、チャージャーぐらい付いてても良かったかな〜。
世の中の流れとしては正しいのですが。
6.純正フードを付ける場合、フィルタがつけられない
これは買ってから気づいたことなのですが、純正のフードを付けた場合、レンズ面にフィルタ等をつけることが出来ません。
何が起こっているかと言うと、43mmに合わせたであろうフードが、内側のフィルタに干渉します。
ちゃんとネジを切ってるのでフィルタをつけることも想定してると思うのですが、フード側は完全無視。
ネットで調べたところ薄型フィルタなら「マクロモードにしなければ」フードはつけらえるようですが、ブラックミスト等ちょっと厚めのフィルタの場合フードが最後までハマりません。
形状をみるにレンズの性能に合わせてフードを作ってるぽいので、画質を追求するならフードはあったほうが良さげ。
けど、こんなレンズむき出しなのもなあ…と悩んでいるところです。
え? フィルターとか軟弱者のつける道具だって??
うるせえ!
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なにはともあれ、楽しそうな道具ではある
色々と文句が多めになってしまいましたが、気になるところは多くあれど、それすら楽しめるようになりそうな(一部をのぞいて)カメラかなと、現時点では感じています。
レンズの味、の件もそうですが
まるでカメラから
「お前に俺はつかいこなせるかな? ん?」
と挑発されているような…。
画角的にもf2というスペック的にも悪い言い方をすると「普通な」写真しか撮れないのですが、使いこなせれば楽しそう。
最高に「普通」な相棒になりそうな予感はしています。
これから使い込んで、新たな魅力にきづければ良いな。
手に馴染んできたら、記事の続きを書くかもしれません。
それでは、また。