フィールドセールスの業務で重要な5つのポイント
SaaS企業を中心に「インサイドセールス(内勤営業)」と「フィールドセールス(外勤営業)」が協働する形態の営業組織が増えてきました。
そのような分業体制において、フィールドセールスは、インサイドセールスの供給する顧客との商談からパイプラインを作成し、製品やサービスの販売を拡大する役割を担います。
本稿では、そんなフィールドセールスの業務で重要なポイントについてわかりやすく解説します。
1. 会社や部署の状況を把握する
企業間取引のフィールドセールスは、提案を通して相手の課題を解決する役割を担います。そのため、商談先の会社が目指す方向性、強み・弱み、部署の目標などを把握することが重要です。組織全体の状況を把握することで、顧客に対してより効果的な提案が可能となります。これは自社内の状況についても同様です。例えば、自社製品の開発ロードマップを把握しておけば、顧客の将来的なニーズに合わせた提案をすることができます。
2. 商談相手が解決したい事を把握する
商談相手が解決したい事を把握することは、提案をおこなう上で重要な要素です。そして、顧客がそれを解決したい気持ちが強ければ強いほど成約率は高まります。ある程度は部署や役職などから類推することも可能ですが、困りごとを正確に把握するためには、ヒアリングの段階から顧客の言葉に耳を傾け、具体的な質問を投げかけることで、深掘りしていく必要があります。過去に検討した内容なども参考になるでしょう。
3. 問題が解消された未来を示唆する
製品やサービスの導入を決断するには、抱えている問題が解消されるイメージを持てることが大切です。それを示唆する提案を行いましょう。単に機能やスペックを説明するだけでなく、顧客を取り巻く状況がどのように変化するかを説明します。また、問題が解消されなかった場合の損失について共感を得るなどマイナス面にフォーカスすることも有効です。
4. 導入を判断する基準を知る
顧客の導入をサポートする際に、どのような基準を重視しているのかを理解することが、効果的な提案を行う上で不可欠です。価格、機能、サポート体制、導入期間など、顧客によって重視する点は異なります。判断基準や優先順位を把握し、それに合わせた提案を行うことを心がけましょう。また、競合製品や代替手段を意識し、それらを含めた製品やサービスの選定基準をこちらから示すことも可能です。
5. クロージングする
クロージングは、商談の最終段階であり、発注の意思確認をする局面です。顧客の購買意欲が高まっているタイミングを見極め、適切なクロージングを行うことが求められます。ここで重要なのは、顧客の不安や疑問を解消し、最終的な決断を後押しすることです。また、複数の選択肢を提示し、顧客に選択させることで、購買意欲を刺激することも有効です。検討を相手任せにするのではなくエスコートする意識でのぞみましょう。