クラ交易と関係人口論~関係人口創出は「手段」なのか~
疑問に思っていることのメモ書きです。
クラ交易とは
クラ交易とは、パプアニューギニアで行われている(らしい)特殊な交易です。
簡単に言うと、貝殻でできたアクセサリーを異なる島間で交換していきます。ただ、このアクセサリー、身につけられないそうです。つまりアクセサリーとしての価値はありません。
ですが、クラ交易に参加する人たちは、アクセサリーを手に入れるために文字通り命がけで航海し、異なる島へ渡ります。
なぜクラ交易を行うのでしょうか。内田樹氏は次のように解説しています。
クラ交易と関係人口
久米島で「関係人口創出」を目指した取り組みを色々やっていますが、そもそも関係人口ってなぜ、なんのために創るのだろう、というのをずっと考えていました。
今後人口減少に伴い地域の担い手も減るから、その埋め合わせのためでしょうか。
観光よりも消費額の多いリピーターを獲得するためでしょうか。
ふるさと納税の納税額を増やすためでしょうか。
どれもしっくりきません。
思い至ったのはこの「クラ交易」でした。
関係人口の創出。簡単に言うと、自分の暮らす地域に愛着のある友達をつくること。それだけでいいのではないかと。関係人口の創出自体が手段ではなく、僕にとっては「目的」。それでいいんじゃないかと。
友達をつくるためにプロジェクトをつくる
僕は島内外の複業ワーカーさんに案件を紹介する仕組み、「複業ギルド」を運営しています。
また、「久米島をシェアの島にする」ことを目指し、「シェアランドプロジェクト」を立ち上げ、活動しています。
これらの活動について改めて思ったのですが、現在のモチベーションとして、どちらかというと想いを同じくする友達や仲間が欲しくてやっている気がしています。
つまり、複業ワーカーさんが儲かるとかシェアの島にするといったビジョンの実現が一番に得たい結果ではなく(もちろん得たいですが)、色んな人と関わりながらプロジェクトを一緒しているプロセス、それ自体が一番得たいものなのではないかと。
マンガ「ハンターハンター」のこのシーンを思い出します。
これからも、お互い消費しない関係を。
関係人口というキーワードがバズりだした頃、僕の書いた以下のブログも若干バズったのですが、今でもなお同じことを思っていたりします。
いずれにせよ、友達と呼べる関係をこれからも作っていきたいと思いました。