個別指導バイト完全攻略ガイド【1-1】マインドセット①
僕は基本的にアルバイトに関しては最低限の労力で時給を稼ぐスタンスでいいと思っています。
というか、少なくとも雇用する側の僕たちが時給以上の価値を要求すべきじゃない。
それ以上が欲しいなら①適切な待遇を用意するか、②実現し得るシステムを構築するか、③働き手の人間がインセンティブに感じる要因を作るかが筋というのが僕の考えです。
ただ一方で、アルバイトの側がストレスなく働きたい、コマをたくさん得たい、なんらかの人脈獲得にしたいと思ってその職場で頑張ろうとする場合はそれなりの方法があると思っていて、今回はその方法論についてまとめてみたいと思います。
まずは「塾」という業態の提供価値を定義してみる
塾の提供する価値というとまず浮かぶのは「いい授業」みたいな部分だと思うのですが、もう少し掘り下げてより普遍的なレイヤーで考えてみたら、少し違う角度が見えてきます。
塾に「いい授業」を望むのは、その先にある「第一志望校への合格」だったり、「成績の向上」などがあるからでしょう。
「いい授業を受けたい」という提供価値をfunctionと名づけるとしたら、実はその裏にはそれを機能させるためのsystemがあり、さらにその先にはmissionとでも呼ぶべき「そのシステムによって達成したいニーズ」が隠れています。
今回でいえば合格や成績アップがそれにあたります。
functionの部分だけでなくsystemを、さらにはmissionをきちんと認識した上で向き合うことでより外れの少ない価値提供ができるというのが僕の持論。
その意味で、そこを念頭に置く事が大切だと思っています。
ただ、具体的なニーズであるmissionに関してももう一段抽象化する事ができ、そのニーズを生み出している根源的な感情や悩みといったものがあるはずです。
僕はそれをvisionと呼んでいるのですが、僕はそれを「子育てにおける教育分野での悩みの負担が減る事」だと位置付けています。(もちろんこれは生徒自身の自主性が前提となる大学入試、特に予備校では違うでしょう)
生徒さんと向き合う際にいい授業を行う意識はもちろんなのですが、そこには常に指導を通した成績変化や志望校へ近づかせるという意識、さらにその前提には生徒さんのご家庭における「子育ての悩みの軽減」の意識があるだけで、目の前の生徒さんへの向き合い方、そこで与える影響が何倍も変わっていくと思うのです。
塾講バイトは3方向への信用の積み重ね
さて、上で述べた前提に立ったとき、mission、もっといえばvisionを達成するにはそれらを満たすべくこれから取り組むゲームのルールを知らなければなりません。
僕は塾講師のアルバイトの価値創出とは①生徒さん②保護者さん③教室の3方向に対する信用の積み上げだと考えます。
それら3方向に信頼を積み上げるという意識があると、中長期的に楽しくアルバイトができるし、その先に就職活動に生きる成長も期待できるはず。
各ベクトルに対する「信用」の構成要素
では、具体的に「信用」とは何なのか?
僕はこれに関してそれぞれの信用を次のように定義しています。
各構成要素の積が対象の期待を上回っていたら信頼に繋がる。
反対にそれぞれの積が相手の期待を下回ってしまうと自分に対する信頼が減っていく。
生徒さんへのそれが足りないと不人気講師に、保護者さんならば退塾不安に、塾への信頼構築がなさらなければ問題児として認識されてしまうわけです。
ただ、逆にいえば、仮に各ベクトルに三要素あるのだとすれば一つが欠けていても不安になる必要はないわけです。
例えば新人の持つ生徒に対する信頼構築における[知識]の部分は通う側からすればかなり危ういものというのが正直なところ。
でも、それは他の要素で補う事ができます。
すぐに行える要素で信用の基本値を担保しつつスキルアップに時間がかかる要素を身につけていくというのが基本戦略になります。
各要素についての説明はマインドセット編2で説明していきたいと思います。(需要があれば…)