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2020/9/21(うたの日366)

こころから素直になれば水だけで水を描いたように苦しい/水没
(2018/6/13「水」)

解らないようだけれど、なぜか解るような感じがする…「こころから素直になれば」楽になれるのではなくて「苦しい」…読み方はいくつもできるようにも思うのだけど、自分としては、本能にまかせて素直になってもそれを受け入れて貰えなければ、結局生きづらい、ということなのかと読んだ。
「水だけで水」を描くことは確かに簡単だし、手っ取り早く水を見せる方法だろう。しかしそれを「水」として信じて貰えるかどうかは難しい…実際にそうでないはずなのに、青色や光のハイライトを加えた方が「水らしく」見えてしまう。そして、主体も「水を見せる」ことが目的ではなく「水だと解って貰う」ため、「こころから素直に」なれないのだろう。相手に解って貰うために、共通の(でも内心は多少違うと思っていたりしながら使う)喩えや、わずかな嘘はコミュニケーションには不可欠だ。「素直になる」こと自体は楽であるのだろうけれど、周囲に誰もいないなかで「素直」であり続けることは、自ら孤独を選ぶ行為なのだと思う。


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