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2020/8/31(うたの日366)

ああ神よ生きる意味とはなんですか あと明日って雨降りますか/川島薪
(2020/7/20「降」)

上の句と下の句の温度差にじわじわきてしまう…神は天気予報じゃないんだぞと、半笑いで読んでしまう。というのも、この主体はたぶんほぼ毎日こんなことを訊いているんだろうな、と想像できてしまうからかもしれない。主体は、神が上の句はきっと答えてくれないであろうことを何処かで知っている。もっとも答えてくれたところで、明日は確実にやってくるわけで、生きる意味を知ったところで傘を持っていなければ雨に濡れて絶望的な気持ちになることは間違いない。結局、天気の方が重大なのだ。
自分としては、主体はほぼ毎日この問いを天へと投げかけているのだろうと読んだけれど、「明日」が特別な日であると考えて読むとまた違った読み方ができるような気もする。例えば、体育祭とかマラソン大会であれば雨の場合中止になるだろう。主体が雨を望んでいて、明日雨が降るのであれば、それは「生きる意味」になるかもしれない。この歌では描かれていないけれども、そして雨が降ったとしたら、主体は神を信じるかもしれないし、このような問いかけはしなくなるかもしれない。…雨が降ってほしいのか、そうでないのかによって、多様な読み方ができる歌だと思う。

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