スピラ旅行記 その46
いつか終わる夢。
ザナルカンド到着後スフィアドームへ向かうまで流れている最高のサントラです。曲名も天才過ぎるでしょ。
物語の始まりではきれいに舗装された道路を駆け抜けましたよね。1000年後の街を道をまた駆け抜けることになるなんて誰が予想したでしょうか。ほとんど海に沈んでしまっていますが、奇跡的に瓦礫が一本道を作ってくれています。
ベヒーモスやダークプリンなど引き続き強い魔物とのエンカウントが続きます。この間戦闘に入る時も勝利した時も誰も何も話しません。音楽だけはずっとシームレスに続いていきます。
いつもの勝利のポーズやファンファーレもありません。みんな想いを胸に魔物を倒し、黙々と歩みを進めていきます。これがぐっとくるんです。
サントラの力強く壮大でありながら、切ない旋律が涙腺を刺激します。
これオープニングのザナルカンドにてのコードをアレンジしてますよね?粋な演出過ぎるでしょ・・・!
前脚に顔をうずめていますね。魔物の王の意外な一面を見れました。笑
序盤で手に入れたユウナの武器、いばらの杖がこんな終盤まで役に立つとは。補助がいらない時はひたすら杖で殴らせて眠らせています、今回の旅。戦闘がめちゃくちゃラク。
この幻想的な空間に一言「異界・・・みたいだな」とワッカ。
たちこめる幻光虫の多さなのか天の川の様な霧が流れており、夜なのにも関わらず周囲をきちんと視認できるほどの明るさがあります。
ティーダも「うん」と頷きそれ以上は何もいいません。
自分の故郷が異界に例えられる、不思議で寂しい感覚。ティーダもここの雰囲気を五感で感じて様々な感情を消化してます。
崩壊した遺跡なのに暗い廃墟の感じはなく、どちらかというと希望のようなものを感じることのできる不思議な場所です。光と音楽の演出のおかげでしょうね。
もうすぐです。この瓦礫を越えてあの建物まで一直線です。
覚えていますか。ここはティーダがブリッツの試合をしていたドームです。すっかり崩れていますが、要所要所で思い出させるデザインが残っています。ここから始まり、ここに終わりがあるなんて。
ユウナに顔を見せなさいと言います。顔を見て「大いにはげんだようだな」と言います。人の成長って顔つきや目に宿りますもんね。ユウナの強くなった芯の部分をきちんと見てくれてたらいいなぁ。ここまで飛空艇で来たりしたらやっぱり追い返されるのかな?
あ、あとあれか。
召喚獣の反応の数なんかも見てるんでしょうね。
この後ユウナをすり抜ける形で手前に歩いて来てスッと消えていきます。死人です。ここには幻と死人しか存在しません。1000年間ずっと召喚士の素質を見極め続けてここに存在し続けていると思うと、やはりエボン信者は狂っています。祈り子たちでさえ疲れたと言っているのに・・・。
この入口覚えていますか?
シン襲来の後ティーダが倒れていたところです。観客が逃げ惑う中誰もティーダに声かけんのかって笑っていたところですよ。笑
中もすっかり崩れています。円形のこのドーム、下はかなり深いです。本来選手の控えの場所であったり、試合用の水球の高さを出すためにぽっかりと空いています。本来は観客席が上段にたくさんあって・・・。
うん、あのオープニング見たのがついこないだのように感じます。
でもこの旅行記ももう46枚目。ずいぶん遠いところまできたんだなぁと私自身しんみりしてしまいます・・・。
突如幻影が現れました。会話も聞こえます。
スピラを救うためならば わたしの命など喜んで捧げましょう
ガードとして これほど名誉なことはありません
ですからヨンクン様 かならずやシンを倒してください
討伐隊の出で立ちをした女性がそう話します。
リュックはおびえたように今のナニ~!?と身を縮めます。
次にルールーが驚いて声をあげます。
「あの人 大召喚士様の ガード!?」
ヨンクンはじめ、召喚士は像を建てたりして偉業とその姿を後世に残します。だからヨンクンのことはみな知っています。しかしガードの存在を知る人はほとんどいません。ルールーはガードが女性であることを知り、かつ出で立ちを初めて見て少し興奮したのではないでしょうか。
この幻光虫に満ちたスフィアドームは巨大なスフィアも同然だ。
想いをとどめて残す いつまでもな・・・
と説明してくれます。
この後もかつてここを訪れた者たちが現れます。
例えばシーモア。
いやだ!と泣いています。母との別れを拒んでいます。
こんな幼い頃に母親と二人でこんなところまで旅をしてきたのでしょうか。なんと過酷な。
わたしには もう時間がないのよ・・・
と、シーモアを説得しています。
グアド族のひどい差別意識の元、迫害されて生きてきた母親。もう帰る場所も無いといった状況でしょう。
この後母は究極召喚の祈り子になり、シーモアはアニマを手に入れます。
この時点ではまだぼやかされている事実がこうして少しずつ明らかにされていきます。心がざわつく巧みな演出。
ふいに見覚えのある影がティーダを追い越します。
ブラスカ一行です。かつてここを訪れた者たちとして彼らも幻として現れます。ジェクトやアーロンの強い気持ちがここで溢れて幻光虫が反応したのでしょうね。
その言葉に「気持ちだけもらっておくよ」とほほ笑むブラスカ。
「わぁったよ!もう言わねぇよ!」とぶっきらぼうに言い放つジェクト。
不器用な男の優しさです。
「俺は何度でも言います!ブラスカ様 帰りましょう!あなたが死ぬのは・・・いやだ・・・」
懇願するようなアーロンの訴え。見ているこちらが辛くなってきます。この旅を通じてすっかり心が通じ合ってしまった3人。別れがどんどん辛くなるのです。
「私は悲しみを消しに行くのだ」
優しいながらも強い信念のもと発する言葉は重みが違います。偉大な召喚士さまですね、ブラスカも。
アーロンは未熟だった当時を思い出したくないのか、少し視線をそらしています。ティーダは考え込むような姿勢、ユウナはぐっと拳を握る思いで見ていたでしょう。
幻影を追うようにその先の建物へ向かいます。
階段の先にはまた3人が何やら話しています。
ブラスカがスフィアに記録している様子が見れます。
私たち(プレイヤー)にとってはセーブをする設備ですが、彼らは何をするための設備なんでしょうね。
私たちの気持ちを代弁してくれるジェクト。
試練の間をかったりぃなぁ・・・と言いのけてくれます。ほんとここまで来てまだあるの!?と思いましたよ・・・。
俺はてっきり歓迎の花火でもばんばん上がるもんだと思ってたぜと言って笑うシーンが好きです。最後まで明るく旅を続けようとする優しさが大好きです。
あと派手な演出が本当に好きなんだなぁと思えるシーンでもあります。ジェクトシュートとかさ、エンターテイナーなんですよ彼。
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