【コラム】冬に失われる栄養素とは?
保育園栄養士のとろみです。
カサカサ、乾燥、むずむずするかゆみ・寝ても取れない疲れ。こういった症状がある場合、冬型栄養失調の可能性大です。
気温が下がるからこそ、体をを温めようと、たくさん栄養を必要とするためにこの時期に失われやすい栄養素があります。
エネルギー消費量は、夏と比較した場合、10%増しとも言われており、普段通りの食事をしていても、冬に栄養不足状態に陥ってしまうのはこのためです。
そこで今回は、特に対策をおすすめするビタミンCについて紹介します。
ビタミンCの発見
ビタミンCは水溶性ビタミンの1つで、16〜18世紀にかけての大航海時代に、新鮮な果物や野菜の摂取量が少なかった船員たちの間で流行した壊血病を予防する成分として、オレンジ果汁から発見されました。
ビタミンCの摂取不足になると?
ビタミンCが不足すると、コラーゲンが合成されないために、毛細血管から出血し、歯肉炎や貧血、全身倦怠感、脱力、食欲不振の症状が起こります。
ビタミンCの働き
骨や腱などの結合タンパク質であるコラーゲンの生成に必須の化合物です。抗酸化作用という働きもあります。
他にはコラーゲンの生成、植物性食品からの鉄の吸収を助ける働きもしています。
ビタミンCの弱点
・調理による加熱に弱く、光や空気に影響を受けやすいです。
・ジャガイモやサツマイモなどはビタミンCがでんぷんにより保護されているため、調理後にもほとんどの残ります。
・体中で作ることができない。
食べ物や、飲み物から摂取する必要があります。
1日のビタミンCの推奨摂取量
厚生労働省が発表した日本人の食事摂取量基準(2015年版)によると、成人男性、女性どちらとも100ミリグラムです。
上限摂取量は特には設定されていませんが、理由は多めに摂取したとしても、腸管での吸収率が下がり、尿中への排出量が増加することで、体内のビタミンCが調節されているからです。
しかしサプリメントは要注意です。1日1000ミリグラム以上のビタミンCを摂取することは推奨していません。
妊婦、授乳風、喫煙者に関しては、妊婦10ミリグラム、授乳婦45ミリグラム、喫煙者35ミリグラムプラスしてください。
ビタミンCが多く含まれている食品
野菜類
赤パプリカ
パプリカの中でも、赤パプリカがビタミンCが1番多く含まれています。
黄パプリカ
青ピーマン
赤パプリカ、黄パプリカに比べると、ビタミンCの量は落ちますが、全体から見れば、ビタミンC含有量の多い食品の1つです。
ピーマンやパプリカに含まれているビタミンCは加熱しても壊れにくいことが特徴です。
芽キャベツ
ニガウリ(ゴーヤ)
ブロッコリー
ブロッコリーはビタミンCのほかに鉄、カロテン、ビタミンB1、B2が豊富に含まれています。
ケール
キャベツ
ゆでるとビタミンCが半分以下に減少しますが、油で炒めると若干増えます。効率的に摂取したい場合は生で食べる、炒めることをおすすめします。
果物類
キウイフルーツ
アセロラ
果物の中でビタミンCが1番多いです。
アセロラは1個8グラムなどさくらんぼほどの大きさですが、1個でもビタミンCが1日のビタミンCの推奨摂取量と同じ102ミリグラムも摂取できます。
ネーブルオレンジ
オレンジ類の中でも、ネーブルオレンジがビタミンCは豊富です。
柿
いちご
芋類
じゃがいも
ビタミンCは水溶性で加熱に弱い性質がありますが、じゃがいものビタミンCはデンプンに包まれているので、加熱調理をしても損失が少なく、効率的にビタミンCを摂取することができます。
サツマイモ
じゃがいもと同じくデンプンによりビタミンCと酸素が触れることがなくなるので、加熱してもビタミンCが壊れることが少ないです。
ビタミンCを過剰に摂った場合
過剰摂取しても、消化管からの吸収率が低下し、尿中排泄量が増加するため、健康被害は低いと言われています。しかし、まとめて過剰にサプリメントなどをとってしまうと、下痢、腹痛が起こる場合があると言われていますので、サプリメントなどを摂る場合は、専門家に相談しましょう。
食事などで摂る分には過剰摂取の心配はほとんどありません。
いかがでしたでしょうか?
冬に消耗しやすいビタミンCは、主に、果物や野菜類に多く含まれているため、みかん・キウイフルーツ・イチゴなど冬が旬の果物を朝食や昼食に選択するといいですね。
ここから先は
【子供が良く食べる】ホットクックでつくりおき実践レシピ
ホットクックが誰でも上手に使いこなせるようになるレシピ集。1週間の献立を考えるのが苦痛、子どもが好きなメニューがわからない、ホットクックを…
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?