健康優良児、難病患者になる 〜身体の異変篇〜
なんて言い回しが浮かんできてしまうくらいには、私は恵まれた健康体だった。
というのも生まれてこの方、
大きな怪我といえば幼稚園児の頃に頭から転んで3針縫ったことくらい
病院通いは矯正歯科に通ったことくらい
かかった病気といえばインフルエンザくらい
…といったように、とにかく怪我病気とはほぼ無縁な人生だったのだ。
そんな私があれよあれよという間に立派な難病患者になった経緯を、ここに残しておこうと思う。
本当に健康だった頃
ここは軽めに。
以前の私は上にも書いた通り、とにかく体力自慢で無理に無茶を重ねていた。
高校生までは運動部に所属していたし、大学時代もバイトサークル勉強に明け暮れ、とにかくずっと動き回っていたように思う。
なんなら「暇でいること」を悪だと思っていた節もある。
この病気の自覚症状は労作時の息切れが主だが、少なくともこの時期にはそうした感覚とは無縁だった。
…だからこそ病気の自覚が遅くなったのだが。
2021年9月
初めて明確な自覚症状があったのはこの時だったと思う。
自宅から最寄駅まで小走りで向かい、駅の階段を下っている時だった。
突然息が全く吸えなくなり、目の前がホワイトアウトしていった。
立っていることも難しく、ふらふらと壁に寄りかかりひたすらに呼吸を整えた。
深呼吸を繰り返すうちに回復していったが、この体験は私に大きな衝撃を与えた。
なんて運動不足なんだ、と。
そして私はすぐさま近所のフィットネスジムに入会した。
今考えるとこれが寿命を縮める方向に全力疾走し始めた瞬間でもある。まじでやめてくれ過去の私。
2021年10月〜2022年1月
最初の異変を「日頃の運動不足」と痛感した私は労働に励みつつジムにも通っていた。
しかし病気は確実に進行しており、
ジムでランニングしていたら失神して倒れたり(すぐ回復したので転んだことにした)
今までなんともなかった駅の長い階段が、昇ったあと妙に息切れするようになったり
立ちくらみの回数が異常に増えたり
「運動しているはずなのになんかおかしい」という現象が増えていった。
ただどうしてもこれが「病院に行った方がいい」という考えには結び付かなかった。
もし誰かと一緒に暮らしていたら気づくのも早かったのかもしれないが、一人暮らしだったため余計に「病院へ行く」ことへのハードルが高かったのも理由のひとつだ。
2022年2月〜4月
この頃からは症状も明らかに重くなり、一緒にいる人に心配されることも増えていた。
グループで旅行に行った際、小高い丘を一緒に登りきれず1人だけ別行動した。
階段をワンフロア程度昇っただけで失神しかけた。
同僚の歩くスピードについていけなくなった。
などなど。
それまで通っていたジムも、まず入口のある2階に上がることが憂鬱になっており、月に1回行くか行かないかのような状態だった。
流石にここまで来ると「何かおかしい」とネットで調べてみたものの、大体は貧血の症状に当てはまり
「そうか貧血かぁ」
と鉄分ヨーグルトを愛飲していた。
見当違いも甚だしいとはこのことである。
(ちなみにこの頃の私の血液は、酸素不足を補うために貧血どころか多血の状態だった)
※長くなりそうなので続きは次の記事に。
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