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過去の自分を裏切らない -大学受験-
僕は、勉強が苦手だ。中でも「点数のつく勉強」は、大嫌い。
大学2年の冬になって、今年もまた進級判定テストの時期がやってきた。僕が所属している外国語学部では学年末に、進級を左右する重要なテストがある。専攻語の習得度を測るための、高校の定期テストのような形式のものだ。これがとにかく苦手で大変。範囲が300ページ近くある科目もあった。年明けくらいから少しずつ勉強を始めて、ギリギリだけど、なんとか詰め込んだ。
2、3日前、この留年回避試験が終わって、なんとか4月には学年が1つ大きくなることが確定した。このおかげで、内定済みの交換留学の権利を剥奪されずに済んだ。大学を4年で卒業できる可能性も残った。さすがにありがたい。おまけに、意気揚々とこんなイキった文章までかけている。とにかく嬉しい。安心を噛み締めている。
この試験に合格し、ストレートで進めたことは、僕にとってすごく感慨深いことなのだ。大学合格時に抱いていた、入学後の自分に対する期待を裏切らずに済んだのだ。さらには、浪人を決断した時の自分のことも。現役の時の実力で合格をもらった大学に進むことをやめ、わざわざみんなより大学に入るタイミングを遅らせてまで浪人しようと決断した時のあの感覚は今でも忘れられない。確実に自分の人生が”動き”出した瞬間だった。
小さい頃から勉強を頑張って進学校に通った人、スポーツに本気で打ち込んだ人、自分の好きなことに熱中できた人とか僕の周りの人は、みんなそんな人ばっかりで尊敬できるところが必ずある。自分も死ぬ気で何かを頑張った経験をしてみたかった。だから僕にとって浪人というのは、大きな決断だった。
僕は勉強が苦手で記憶力が悪い。特にこの苦手な勉強で順位付けされたり、人と比べられたりすることが苦痛で仕方なかった。知らないことを知るのは面白いのに、この勉強が数値で測られ、いつのまにか競技になってしまう。勉強をたくさんして英語がちょっと楽しいなとか哲学面白いなとか思っても、テストで点が悪いと勉強をしていなかったと認識される。勉強をいくら頑張っていたとしても、大学受験に落ちてしまえば、それは世間から”失敗談”として認識されてしまうことが多い。挙げ句の果てに、学歴や成績で人となりを判断するような人もゼロではない。それぞれの受験生が毎日それぞれの頑張り方をしているのに。今でも、世間の人たちのどれくらいが、上に書いたような考え方をしてしまうのかはわからない。大学生になった今では、学歴や成績で人を否定するような考え方は無視すればいいとやっと思えるようになった。だけど受験生の時は、”失敗”と捉えられるのがとにかく怖かった。
浪人生は特に大学受験のことしか考える暇がないので、成績や学歴がものごとの価値基準を決める重要な軸だと錯覚していく。浪人期の1年間は、人生で1番、自分が嫌いな競争と向き合わないといけない期間になった。
そんな浪人を経験して入った大学でしっかりと進級できたことはとても嬉しかった。
まあ、今年留年していたとしても100%過去の自分を裏切ったということにはならないと思う。その経験が無駄になることは絶対にない。なんなら、自分の思い出のメニューが一品増えるようにも思える。そんな経験も人生のレストランで提供されることになる。
僕が好きなYouTuberのベテランちの動画でこんな場面があった。
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これはベテランち(東大生のYouTuber)が2留してしまった時の友達の反応。やらせありと書いてるので、友達が本心で話しているかはわからない。だけど、受験生当時の自分にはとても刺さった言葉だった。「周りの期待だけじゃなくて、過去の自分の期待も裏切って」という言葉。
親に塾代を出してもらったり、毎日夜遅くでもご飯を作ってくれたりしてた親からの期待を裏切れないということばかり考えていたが、周りからの期待だけでなく、過去の自分の期待を裏切らないことの大切さに気がついた。自分で自分を裏切るのが1番悲しいから。
これからも悲しいことはしたくないので、頑張っていきたいです。専攻語の勉強が2年生終わって少し落ち着くので、これからはいろんなことに挑戦していきたいです。
今は、新しいことを始めるためにMacBookを買って気持ちよくなってしまっています。それのせいかはわかりませんが、多少キモい文章になってるとは思いますが、ご了承ください。これからは、新しく始めたこととか、感じたこと、思い出話とか書こうと思ってます。長々と読んでいただいて本当にありがとうございます。
またお待ちしております♪