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アクアリウムをぶっ壊す~水替え編~
どうも、僕です。
今回は水替えについてご説明します。
以前書いた水質についての記事にも目を通してもらえると嬉しいです!!
<水替えとは?>
そもそも、水替えとは何ぞや?とお思いの方もいるかと思いますのでご説明します。
忘れがちですが、水槽内の水というのは魚たちの生活環境となります。
人間で言うところの空気にあたる部分です。
水槽というのは部屋と同じです。
公園でおならをしても大した影響はありませんが、部屋の中でおならをすると殺戮兵器と化します。
それと同じようなことが水槽内でも起きているのです。
魚たちが通常住んでいる池、川、湖、海では水量が豊富なため魚たちが糞尿をしても住んでいる地域が汚染されることはほぼありません。
ただし、水槽という環境では水量が限られているため、魚が出す糞尿、食べ残しによって水が汚れていってしまいます。バクテリアの働きによって毒性の低い物質(NO3)に変えることはできますが、毒性が低いからと言っても無害ではありません。
人間でも塩も取り過ぎれば高血圧などの病気を引き起こすのと同じです。
脱窒という方法でNO3をN2(窒素)として水槽外に排出させる方法もありますが、科学的な素養が無いとなかなか理解して脱窒を行うことは難しいです。理解しないで使うと、良く分からない商品をなんとなく濾過槽に入れてみたりしても、実際どうなっているの良く分からんという状態に陥ってしまいます。
こういう複雑なことを考えずに行える有害物質の除去方法が水替えという事になります。
<水替え方時の注意点>
簡単ではなるのですが注意しなければならない点が2つあります。
①水温
②PH
上記2つです。
以前の記事でも記載しているのですが、水替えに使用する水と飼育している水において上記2点が大きく違っていると、魚がショック症状を起こし、病気になってしまったり、最悪の場合は死んでしまったりします。
ショック症状を起こさない為にも、まずは飼育水、水替えに使用する水の水温、PHをそれぞれ測定しておいてください。
水温に関しては、お湯を混ぜるなどして大体水温と同温にして下さい。
PHに関しては、大体の飼育水はPH6~7、水道水はPH7.0~7.5となっています。汚染物質を外に出すために大量に水を替えたい気持ちはわかりますが、PH6.0だったものをほとんど捨てて、PH7.5の水と入れ替えると一気にPHが1.5も上がった事によりPHショックの危険性があります。
<水替え前のPH測定>
前提条件として飼育しているお魚と給餌量が毎日一緒であるという事で以下の話を進めていきます。
①水替え直後のPHを測定する。(PH7.0付近が理想)
②一週間後のPHを測定する。(PH6.0~7.0付近が理想)
②の際にPHが6.0以下の場合は現状の魚の数、給餌量を維持するのであれば週に2回以上の水替えを行う必要があります。
水替えの頻度を下げたいのであれば、生体の数を減らす、給餌量を減らす、濾過機の性能をワンランク上げる等の対応が必要になってきます。
測定時のPHが理想値の範囲に無い場合は焦って水替え量を増やすのではなく、水替えの回数を増やすようにしてください。
<水替えのやり方>
必要なもの
・バケツ10L(注ぎ口付きのものがオススメ)
・水替え用ホース(100均のものでも良いです)
・カルキ抜き(浄水器がある場合は不要)
・浄水器(予算に余裕がある場合、長期的にみるとカルキ抜きより安価)
①水槽内のコケ掃除をする。
掃除した際に出たコケのカスも一緒に水替えで捨てれるので一石二鳥です
②水替えホースで水槽水量の約3分の1程度の水を抜く
底砂、ソイルの汚れを一緒に掃除すると硫化水素等の毒物の発生を防げま
す。
3分の1程度というのはあくまで目安です。上記PHの測定によってご自身
の水槽に合った、頻度、水量を見極めて下さい。
③バケツの水を捨てる
②の水をバケツにためて、洗面所等に捨てて下さい。
畑をやっている方は、栄養素を含む水なので畑に撒いてもいいかもしれま
せん
バケツの容量は10Lがオススメです。
容量が少ないとそれだけお風呂場との往復回数が増えますし、20Lだとそ
もそも持ち上げるので精一杯だからです。
④水道水の水温を水槽と大体同じ水温に設定する。
指で触ってみて大体同じ水温であれば大丈夫です。
⑤カルキ抜き、浄水した水を水槽に入れる
いきなり水をドバっと入れると魚にストレスを与えてしまうので、少しず
つ入れるか、水の落ち口に手を添えて水の勢いを分散させるようにしてく
ださい。
注ぎ口が付いているものをお勧めする理由ですが、水槽に水を入れる際に
注ぎ口が無いとバケツの側面を水が伝って床にこぼれてしまうからです。
<まとめ>
水替えというのは熱帯魚を飼育するうえで避けては通れない作業です。
これが面倒くさくて熱帯魚飼育をやめてしまう方もいるようです。
水槽1本であれば15分~20分程度の作業を週一回やればいいだけなので大したことではありませんが、水槽が増えて行ったり、大型の水槽を設置すると30分~1時間程度の作業になってしまい手が回らないなんて人も出てくるようです。
水替えを便利にする道具や水替えの頻度を遅らせる機器等様々ありますので、面倒くさいとならないように自分なりの水替え方法を探ってみて下さい!