エンタメ会社が”市場価値”を考える①
はじめまして!
TORIHADA新米インターン生の市来陽(いちき みなみ)です。
さて、就活や転職活動で多くの人が直面する言葉、”市場価値”。
ときに悲喜こもごもをはらむそれは、人の価値を推し量る呪いの言葉のように感じることもあります。
これは、TORIHADA社員へのインタビューによって、この市場価値という言葉を考えるシリーズ。
初回である今回は、美容師からマーケターへの転職経験を持つ平山美颯さんに尋ねます。
まったく違う市場から市場を渡り歩いた平山さんが考える、市場価値の本質とはなんでしょうか?
Q平山さんが考える市場価値とはなんですか?
市場価値とは個性の気づきと行動量だと考えます。誰もがうちに秘めた価値を持っていて、それに自分で気づく必要があります。自分の価値に気づいている人が、市場価値の高い人と言えると思います。
Q“気づき”を得たときに、市場価値があがるということですか?
そうですね。私の場合は、美容師からマーケティング職に転職した際、専門卒という過去を後ろ向きに捉えていました。けれど、他のマーケターが持っていない専門知識が、自分だけの価値になると気がついたんです。ですので、自分にしかない環境=価値に気づくことは気づきの近道になると思います。したがって環境は行動によって作られるものですから、行動しているひとは市場価値が高くなりやすいと思います。
Q内なる価値に気づくことが重要ということですね。
うちなる価値と同じくらい外側から見た価値も重要だと思います。自分が思う今の価値に固執し続け環境のせいにするのではなく、市場価値に追いつくことも大切です。市場価値は常に市場で求められている人材に自分をアップデートすることも必要だと思います。
Q自分の市場価値にはすぐに気づけましたか?
社会人3年目くらいまでは自分の価値が何なのかわかりませんでした。性格上、他人から必要とされたり、世の中に価値を見出したいと強く思ってもいたけれど、自分の価値を言語化できておらず、市場に価値を求めるばかりで、当時はどのように貢献すべきかなどはわからなかったんです。
Qそこからどのように“気づき”を獲得したのですか?
例えば美容師の就職活動って特殊で、とにかく目立たないといけないんです。面接で自由演技という項目があるんですけど、そこで”個”というものを判断されます。私は友達100人に私のいいところを聞いてまわり、紙に書いてもらって、「自分が思う長所はまだ見つかっていないけれど、私の価値は周りが認めてくれています」と表明しました。そうやって、自分の個性を無理にでも出さないければいけない環境で揉まれることだったり、20代の頃から自分に向き合うターニングポイントが多かったことが気づけた要因だと思います。その中で人に指摘されたり、自分と向き合うことで、自分の”個”に気づき、自分の長所を色濃いものにしていきました。
Q特に大きな“気づき”のきっかけはありますか?
前述したように価値が環境によって作られること、自分の過去がそのまま価値になることに気がつきました。価値って、探そうと思っても見つからないし、他者に与えられるものでもないと思います。自分が今まで決断してきたことによって、自然に作られるものなんです。そして自分と向き合ってそれに気づくことで価値になると思います。私の場合、とても仲のいい友達がコーチングをしていて、この友人と出会い、ひたすらに”自分の生き方”とか”自分の存在意義”とか”思考の癖”とか自分自信と向き合いまくったことが人生で大きな成長機会だったと思います。
Q.世の中が決める市場価値と、TORIHADAという会社で平山さん自身が発揮している価値に相関性はあると思いますか?
世の中が決める市場価値って、学歴とかスキルなどが一般的ですが、相関はないのではと感じます。熱量の高い多種多様な人が集まってTORIHADAという会社になるからです。TORIHADAを生かして個人の価値を作る。個人の価値を生かしてTORIHADAができる。そういう、会社と個人の相互関係によって価値をアップデートしていけばよいと思います。TORIHADAが求めているのは、新しい価値の人材であって、最初から社会的に決められた価値観とは関係がないと思います。
Q.就活などで市場価値という言葉に直面している方々に、メッセージをお願いします。
先ほど出てきた友人も言っていたことなのですが、価値とは、信念→思考→行動→成果の順に生まれていきます。最初に人それぞれ違う信念があって、そこから思考が生まれ、行動になり、それが成果に結びつく。
或いはこれをひっくり返して考えるとします。今の自分の市場価値を成果と捉えると、その前にどんな行動をしたのかがあり、そのさらに前になにを考えたのか、そして一番初めに信念がある。この信念は、幼少期からの自分がどんな気持ちで過ごしたのか、どんな出来事があったのか、どのように壁を乗り越えたか、などを分析すると自然と見えてきます。自分の市場価値がわからずもがいている方は、まず、自分の過去からさかのぼって自分の信念がどんなものかを考えると、自分が何者なのか見えてくるかもしれません。ちなみに私の信念は”挑戦と創造”です。
終わりに
既にそれぞれが輝きを持っていて、それに気づくことこそが価値になると平山さんは言います。
就活戦線に立ち市場価値という言葉に初めて直面するとき、まるで自分自身の底の深さを図られるような恐怖を覚えた人も少なくないのではないでしょうか。
しかしそんなときこそ、勇気を出して自分のかけがえなさを信じることが大切なのかもしれません。