[読書記録]天国はまだ遠く(瀬尾まいこ) / やっぱりあたたまる
声を出して笑ってしまいました。瀬尾まいこさんの小説って本当に面白い。田村さんと千鶴ちゃん。
そして、笑ったあとでちょっとほろり、となりました。
どう考えてもおもーい気持ちで物語が始まるのに、それから展開があって、いつのまにか「ぐふ」と声を出して笑っています。本人達が真剣であればあるほど、おかしくて笑ってしまうのです。
まず、千鶴ちゃんが失敗したあとで、「もう失敗だ!諦めよう!」となるところが、田村さんのいう「気楽な人」なのだろうな。
ミスチルのCDを探して出てきた5枚のCDのうち4枚が吉幾三のベスト盤だったこと。
二人の会話は終始そんな感じだし、千鶴ちゃんは本当はとても朗らかだし、そして田村さんの包容力は凄まじい。
ここから本当にネタバレです。
最後に荷物をたくさん持たせてくれるところ、田村さんの気持ちにぎゅう、となります。こちらは「えーん、待って待って!」です。
タバコはいつもより倍以上多いし。
でも田村さんは、自分より若くて都会から来た千鶴ちゃんを閉じ込めること、自分から言うことはできないんだな。
マッチを頼りに、二人が思うようになりますように。
また私の中で、続きを楽しく思い浮かべようかな、と思います。
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