デザインのプロの伝え方に感動した話
▼ やりとりを最小化してくれる
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HP制作時、デザイナーさんが3つのフォントを提案してくれた。
そこで、こう返した。
「フォントそれぞれの選択理由を伺えますか?」
すると…
【フォント①】
フォントの特徴
○メリット:
○デメリット:
○このフォントを使用したサイト例
・
・
・
(以下、②、③)
と送ってくれた。
僕は伝え方にたまげました。一発目で、判断するのに十分な材料を送ってくれたから。(やりとり最小化)
選択肢として、簡単にそれぞれのフォントを選んだ理由を自分の意見で伝えることもできたはず。
だけど、それはメリットで書き、こちらで判断できる他の情報も載せてくれた。こういう仕事、好き!
デザインもコピーも、究極は伝えるためのものだから、何にせよ伝え方が素晴らしいのは、仕事っぷりも素晴らしいことが伺えますよね。勉強になります。
▼ クリエイティブディレクション時のこだわり
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僕は(このデザイナーさんも)、何を選ぶにしても「なぜ、この商品・サービス・企業・人に対して、それを選ぶのか?」という理由にこだわる。
「なんとなく良い感じだから」だと、他の案件の時にも「なんとなく良い感じだから」と同じものが選ばれ(同じものを選ぶこと自体が悪い訳ではないが)、それではまったくブランディングにならない。
なぜなら、【ブランディングとは、差異化】だから。
「この商品・企業、他と違うよね」と思ってもらう必要がある。
「そのロゴ、デザイン、コピー、社名変えるだけで、他の商品でも使える」では、差異化にならない。
仮に他でも使える表現であっても、「その企業が、もっともそれを言う資格がある」という状態が重要。
だから大手や業界トップのものは、大味のコピーが多いんでしょうね。
「〇〇がある人生って、いいよね」みたいな。
小さな企業は、それを真似したら事故る。それを語る資格が弱いから。
小さき者がやるべきは、その企業 “ならでは” の価値、メッセージ、思いを研ぎ澄ませること。
僕の仕事の9割は、そこに費やす。
というか、それが見つかって初めて、 “勝ち” が見えてくる。
とりあえず良いコピー、とりあえず良いデザイン、とりあえず広告、じゃない。
そんなのはお金のムダづかいだ、と僕は思う。