母に打ち明けた

夫のことを母に電話で話した。
今のこともそうだが、
なぜ夫を選ぶことになったのか、
私の幼少期の母の育て方で不満に思っていること等を洗いざらい話した。

小学1年生の時、居間で正座して宿題をしている私を見守る母。
算数の計算を間違うと、鉛筆を持っている手や頭を叩かれた。
母が息を吸ったり、消しゴムを持つと怒られるのか、また間違えたのかとビクビクしながら宿題をしていた。
自分の希望は全否定され、初めてやりたいと言ったダンスも即却下された。
買いたい服もいつも反対され、高校の時自分で買った服は、強制的に返品された。
どんどん自分の判断に自信がなくなり、自己肯定感は下がった。

そんな経験を経て大人になり、いざ人生で大事な決断をしないといけない時、母は、もう大人なのだから自分で決めなさいと突き放し、大事な決断を私任せにした。
過去の決断を全否定してきておいて、無責任だと思った。

相談した時、母は、自分の意見を言わなかった。
あとから、結果に対しては色々言われた。

大人になった時には、すでに自分の中には判断基準も材料もなく、冷静に考えられなかった。
成長期の大事な時に、自分の判断を認められなかったため、判断に自信がなくなっていた。
その結果、流されてしまったのだと思う。

母への不満や恨み、怒りはずっと根深くあった。
今日は、全部吐き出した。
チクチクする胸を自分で、さすりながら。

母は、わかってくれた。
なぜなら、私が言った言葉は、母が祖母に対して思っていたことと同じだったから。
嫌だったことを、無意識に私にしてしまっていたと。

夫を選んだ理由も、けんかの絶えない両親をずっと見てきたから、気を使わなくていい楽な人を選んだのだと思ったと。

私が、娘を産んだ時、手のかかる娘を、優しく大切に一生懸命育てている私の姿を見て、子供の頃の私に悪いことをしたなと反省したと。(私に言うことを聞かせるため、厳しく育てていたから)

気づいていたなら、謝ってほしいと母に伝えた。
母は、「ごめんなさい」と心から謝ってくれた。

母への負の思いは浄化された。
これから私は、生まれ変わる準備ができたように思った。



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