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アナボリックステロイドの毒性の論文!

本日の論文は、2021年アメリカにある中央ミシガン大学のアナボリックステロイドの毒性についての論文(R)です。

この研究の背景にアンドロゲン同化ステロイドホルモン(以後AASと表記)は、パフォーマンス向上剤として世界中で広く見過ごされて、競技スポーツで始まり、非競技アスリートに広がりました。 深刻化していることがあると研究者は言っております。
実際に世界アンチ・ドーピング機関が、禁止したのは、1950年代からのようで、日本のボディビルの大会でも1985年くらいからドーピング検査が公に実施されたりしているようです。

ある研究(R)によると、AAS使用の生涯有病率は、女性(1.6%)、男性(6.4%)ととても高い使用率となっているようです。
もちろん申告した人のみの計算のようで

米国では、少なく見積もっても約100万から300万人がAASを誤用して、 高校で早くもAASを使用していると報告する青年が増えています。

身長や巨乳にするためにホルモン注射が、普通に実施されている現状もあるようなので、あまり抵抗がないのかなぁ…

ということで、毒性についてですが
高血圧
非虚血性心筋症、心筋梗塞、心不全
脂質異常症
赤血球増加症
冠状動脈アテローム性動脈硬化症
同化ステロイドホルモン毒性の肝系の兆候
胆汁うっ滞
非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)
肝毒性
肝腫瘍
性ホルモン結合グロブリンの減少
肝腫大
胆汁酸腎症
にきび
女性化乳房(男性)
男性化(女性)
不規則な月経(女性)
性腺機能低下症
HDL(悪玉菌コレステロール)レベルの低下
早期の骨端閉鎖
うつ病
身体醜形症候群
ナルシシズム性人格障害
依存
不安
双極性うつ病性障害
自殺傾向

などが挙げられています。
鬱に関しては、なってしまったらすぐには改善しないケースがほとんどのようです。
脳には多くのアンドロゲン受容体がありますから 、AASの使用に関連する多くの神経的および行動的影響があるのも納得です。

摂取しておきたい栄養素

論文中にAAS使用に対しての肝臓の保護する役割として、ビタミンB1、B6、B12、ニコチンアミド、およびリノール酸を含むマルチビタミンが、肝細胞をAAS誘発毒性から保護することが示されています。

これに関しては、筋肉を発達させるためには、AASを絶対に使わないと決めているトレニーにも摂取した方がいいと言える栄養素なので、積極的に摂取していきたいところです。

効果のある筋繊維タイプ

使用しないことを強くオススメしますが、効果の出る筋繊維のタイプもあるようです。

研究では、
タイプI(遅筋繊維)
タイプII(速筋繊維)
当然、両方に筋肉の肥大はあったようですが、
筋力の強いタイプIIの筋繊維より、持久力に特化したタイプIの繊維の方が筋肉の肥大が容易に起こるようです。

しかも、筋力の強いタイプIIの人は、タイプIよりもより多くAASを使わないと効果が出ない研究結果が出ております。

知らないことだらけで、へぇーそうなんだ面白いなぁと思ったのですが…この辺の知識はAASに詳しい人だったら当たり前のことなんですかね?

素人が手を出してはいけないものだと改めて思いました!


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