メイドインアビス_OP__31_

2018年夏アニメ感想 まとめ

はい、まとめです。
 改めて今期視聴したアニメを列挙すると、

 はねバド!
 ヤマノススメ サードシーズン
 Free!-Dive to the Future-
 BANANAFISH
 シュタインズ・ゲート ゼロ
 アンゴルモア 元寇合戦記
 深夜!天才バカボン
 バキ
 ハイスコアガール
 ぐらんぶる
 銀魂
 進撃の巨人 サードシーズン

ブログ版はこちら:2018年夏アニメ感想 まとめ

 今回から各アニメの感想をバラで出します。映画感想はすでにバラで出していて、そっちのほうがアクセス数が伸びることがわかったので、アニメも同じようにしよう……というわけです。

 アニメの話。
 今期のアニメはどうだったか……という話以前に私個人的にものすごい勢いで体調を崩してしまって……。これまでもあまり体調がよくない状態だったけど、ここ最近はちょっとシャレにならない。絵描き作業がなかなか前に進めないような状況になっていたわけで、そういう状態でのアニメ視聴は「気分転換」というか「義務感」のほうが強くなっていて、つらかった(さらにこの分量の感想文だから……しんどかった)。
 なので今シーズンのアニメがどうだったか……とかはあまり深く考える余裕がなかった。視聴本数が多くてつらかった、という印象が強かったので、来期からガッと減らそうかと考えています。こう多いと楽しもうという気持ちもなくします。

 記事中に取り上げなかった作品として『メイドインアビス』。突如としてニコニコ動画にて生放送、1週間無料が始まったので視聴。作品の権利問題とか、そういうのは把握してないです。
 およそ1年ぶりに『メイドインアビス』を見たけれども、やっぱりものすごく面白い。毎回毎回、「5分くらいだろ」というくらい話がするすると流れていく(時間を感じさせないのは、面白い証拠だ)。今期アニメが霞んで見えるほどに、ストーリー、作画ともに一級品のクオリティ。1年程度ではまだまだ色褪せない名作だと確信した。あとナナチかわいい。
 今回の無料公開で、改めて見た、とか初めて見た……という人は案外いるんじゃないだろうか。『メイドインアビス』は最初の放送された時、ほとんど話題にならず、オリコンランキングでも人気ランキングでも下の方……ビジネス的には「失敗作」扱いされていた。次の段落で取り上げるが、「真面目に作品を描いた人ほどバカを見る」作品の典型例になっている。それも1年くらい時間が流れておそらく口コミ評判も上がってきたと思うし、再評価のタイミングとしてはよかったんじゃないかと。
 あとは『ポプテピピック』の大川ぶくぶがナナチを返却してくれれば、第2期に繋げられる。
 ぶくぶよ、早急にナナチを返却せよ!!

 今の時代、作品が面白い/面白くないという評価軸とは別に「バズる」というのがあって、これが結構なクセもの。良質な作品でもバズらないとヒットしない。批評家受けはよくても、ネット……Twitterのトレンドや動画配信の再生数などに繋がらない。これに繋がらないと、ビジネス的にもなかなか動かない。
 バズるがクセものである所以は、作品の品質とは別のところでも拡散するところがって……。要するに「それはストーリーじゃなくてネタですよね」って。アニメの多くは25分12話の作品として作られるわけだけど、Twitterの1コマだったらそのひとネタで受けて拡散されて……。それをTwitterで見るにはいいけど、同じものをアニメの枠でやるとキツい。面白いのは出オチの3分くらいで、あとはそれを引っ張っただけのグダグダ……。
 ネット発の作品はこういうパターンが多いように思えて、作品そのものの質よりも、瞬発的なネタや瞬発的な話題性だけで逃げ切ろうという考えになっていないか……という疑念がある(『ポプテピピック』はそういう瞬発的なネタを雨嵐と注ぎ込んでくれたから最後まで面白かった)。
 という話をすると、そういう作品の良し悪し……大雑把にいうと映像と物語そのものを読む力が観る側から抜け落ち始めているのかな……という懸念も同時にあるが。

 今時の子供は物心が付く前に漫画、アニメ、ゲームにどっぷり浸かっているから、作品を読む力は私の世代よりも確実に上がっているだろう。色んなタイプのドラマに耐性がついているはずだ……と思うのだが、なのにホラーやホラー的な表現……ほんの少々の流血を見ただけでショックを受けて視聴をやめてしまう。ほんのちょっとキャラクター同時の対立を見ただけで「鬱展開」と言って不満を持ち、そのストレスに耐えきれなくなる。惨殺シーンなら、みんな洋ゲーやりまくっているはずだから、なれてるだろ……とは思うのだが。あれだけ普段「洋ゲーは素晴らしぃぃぃぃ」と言ってるわけだから。
 あれだけフィクションにどっぷり浸かっているのに、どうして今時の子はこうも心が弱いんだろう……と不思議でならない。規制で守られた表現しか見てこなかったからだろうか?
 作品を読む力、についても、「作中の人物がどのように思ったか」「物語中の社会構造がどうなっているか」よりも、「読み手である自分の気持ち」のほうを優先させるクセのようなものが付いているように思える(例えば作中の人物は知り得てないけど、視聴者には情報が知らされている……というような状態の時。「自分が知っていることは作中の人物も知っているはずだ」と思い込んでしまうところがある)。個人主義教育の弊害なんかな……うーん?
 読む力はさっぱり身についてないのに“お約束”だけはしっかりインプットしている。なんだこの偏りは。
 これがどんな弊害があるかというと、「真面目に作品を作った人ほどバカを見る」という状態になる。当然ながらいい作品を作った人が評価されるべきだし、注目されるべきだし、売れるべき。でもそれとは別のひとネタでバズらないと視聴者が付かないのが今だ。視聴者を惹き付けるためにひとネタ入れる……みたいな状態が進行すると、ちょっとおかしなことになる。話題性のために、演技とかまったくできないようなタレントに声優をやらせるようなもので、作品にとってよくない(この流れができてしまったことで、アニメ映画の質は一段落ちてしまった。日本人なら誰もが知っている話だが、いま実写の俳優は演技が下手……しかしその知名度に頼らなければならないジレンマ)。
 今期からはネット発の話題作は見ないことにした。大体において期待はずれ、そもそも「物語になってない」ものがあまりにも多いから。ネット発の作品は、ネット上で1ページや2ページ程度のものを見るぶんにはいいけど、これが20分の作品になったら何一つ見るべきものがなくなってしまう。ネット発の作品は、3分アニメ以外で映像化しないほうがいい。

 もう1つ、取り上げなかった作品『シュタインズゲート ゼロ』。取り上げなかった理由は……前回の感想から特に付け足すことがないな……と思って。
 17話から19話まで、ラジ館屋上を舞台にしたバトルになるが……いやいや無理がありすぎる。マシンガン持った相手に無双するなんてあり得ない。描くなら、もうちょっと説得力のある立ち回りを描いてほしかった。

 今期アニメの話をすると、正直なところ、際立って面白かった……という作品はなかった。
 『ヤマノススメ』は3シーズンも続いている作品なので、安心して見られる。『進撃の巨人』も3シーズン、すでに貫禄の大作。そういえば『Free!』も第3期と、第3期アニメが結構揃っていた。『バナナフィッシュ』『はねバド!』の2作品はどちらも独自のテーマを意欲的に掘り下げていて、間違いなく優れた作品になっていた。
 期待はずれは『バカボン』『アンゴルモア元寇合戦記』『バキ』の3作品。
 個人的に好きだけど惜しいのは『ハイスコアガール』。ストーリー自体はものすごく面白いのだけど、映像が……。あの事件があったからあまり予算出なかったんかな……。
 見ていた本数は多いのに、全体の印象としては薄味。今期アニメよりも『メイドインアビス』のほうが鮮烈であったくらい。
 アニメシーン全体の質は上がっているはずなんだけどね……もう1つ、なにか鮮烈なものがないと残らないなぁ……それくらいにアニメは競争が行きすぎている感がある。

 うーん、私自身の心情も影響しているのかも知れない。最近の身体の崩れは本格的にヤバイ状態なので……。それで気持ちもあまり動かなかったかも。
 来期はもっとゆったりとした環境で作品を見ていこう。

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とらつぐみ
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