書籍紹介「発達障害 生きづらさを抱える少数派の「種族」たち」本田秀夫著 ストラテラ服用日記 443日目
前にも紹介したのですが、皆さんご存知の良書なので再度紹介します。
発達障害関連ではもう説明がいらないぐらいの有名な先生です。
信州大学医学部子どものこころの発達医学教室教授・信州大学附属病院子どものこころ診療部長
特定非営利活動法人ネクスト・ジャパン代表理事
日本自閉症スペクトラム学会常任理事、日本児童青年精神医学学会代議員、日本自閉症学会理事
ご自身も発達障害特性を本書内で言及しており、かついまでは常識となったADHDとASDの併発を初めてしっかりと解説した本が今日紹介する「発達障害 生きづらさを抱える少数派の「種族」たち」になります。
少数派の「種族」という表現から、ちょっと異質な集団という捉え方がわかります。発達障害当事者を宇宙人と表現する方もいますが、そこまでの違いはなく、ちょっとした違いのある集団という捉え方として「種族」という言葉を使ったのだと思います。
これを読んでいる方も実感されていると思いますが、ご自身の特性はADHD だけ、ASDだけの特性で説明するには足りない部分があって、診断名はADHDでも私の場合は自分の認知が進むほどASD成分が強くあることが分かってきます。
本書では、併発タイプの具体的な事例を上げて説明し、併発だからそこ理解されにくい現状にも言及しています。
細かな状況分析をしていて対処法も書かれています。具体的には、
・重複によってこだわりが弱くなる方がいる
・重複によって理解されにくくなることがある。
また、普通の人と発達障害の違いについても言及しています
・「発達障害」とふつうの境界線はどこにあるのか?
・おたくとASはどうちがうのか?
・ASの人はどう社交するか?
・「うっかり屋」とADHDはどうちがうのか?
他の本によく見られる縦割り分類のようなことではなく、より我々の感覚に近い困り事や特性の特徴について色んなケースをもとに具体例を上げており、画期的な本だと思います。
また、この本と合わせて本田先生の「自閉症スペクトラム」もロングセラーの良書なのでぜひ合わせて読んでみることをおすすめします。