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世界を作り直す/VRChatワールド制作①
VRChatはアバターだけでなく「自作ワールド」もアップロードできます。アバターを「プレイヤーの分身、理想の自分」と表現するなら、ワールドは「プレイヤーの願望を具現化した空間」だと言えるでしょう。
ワールドには様々な種類があります。初心者向けのチュートリアルから、雑談や交流目的の集会所。美しい景観もあれば、実在する建造物の再現も。さらにゲーム、ダンス、謎解き、ホラー、販売物の展示場なんかも。そして驚くのは、ほとんどが「プレイヤー自身の手によるもの」という点です。
プレイヤーが”自分の作りたい世界”を作るわけですから、よくわからないワールドもあれば、心に刺さり、何度も訪れたくなるワールドもあります。まるで読み返したくなる本や映画。これもVRChatの大きな魅力ですね。
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かくいう僕も、こんなワールドをアップロードしました。
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/88044063/picture_pc_bb708999b15df3c447f78e013603b91b.jpg?width=1200)
お察しのとおり(?)中島敦の『山月記』をモチーフにしたワールドです。
僕は虎が好きです。見た目の美しさ、生物としての強さ、単独行動を好む生き方も。昔は”トラネコ”も飼っていました(元野良なので偶然ですが)。とにかく、そんなわけで「虎のワールド」を作ることに決めたのです。
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でもここからが苦難の連続。虎の3Dモデルを作る技術などありません。まずは”Blender”という3Dモデリングソフトに手を出すも、あえなく挫折。結局はTwitterで知り合ったプロの方にお願いしました。
虎ができたら今度は”山”と”月”。ありがたいことに”Booth”という創作物のマーケットで、ちょうどいいものを見つけました。これで素材は準備完了。でも本当に大変だったのはここから。
”Unity”というゲームエンジンを使って、3Dモデルを配置するのですが、これが難しい。虎や月をどこに置くのか?大きさは?光の当て方は?など、いくらでも課題が出てきます。Unity上はうまく配置できても、VRで見たら「あれ?キミなんか違くない?」なんてことも。(以下はUnityの画面)
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/88038605/picture_pc_bd29b967a68061d230061759c8804cff.png?width=1200)
やればやるほど「もっとこうしたい、こう見せたい」という欲求も。ただ残念なことに、UnityやBlenderの書籍はたくさんあっても、ワールド制作に特化した専門書は見当たらず(その後こちらの本を教えてもらいました)。それでも手探りでいろいろ試して、どうにかアップロードしたのが3月頃。VRChatを始めて半年のときでした。
それからさらに半年が経過した現在。このワールドの訪問者:Visits数は1,200人、お気に入り:Favoritesは30人程。もちろん嬉しいことなのですが、素晴らしい素材を”もっと活かしたい”という気持ちも……
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そんなある日のこと、noteでワールド制作に関する投稿を見かけました。
構想から完成までの流れや苦労話、便利なツールやショートカット紹介。当時知りたかった内容まで丁寧に解説されていました。これらを読むうちに「もう一度やってみようかな」と思ったわけです。
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「noteを書くよりも、UnityとBlenderに向き合うべきでは?」
そんな声も聞こえてきそうですが、まずは宣言をして、モチベーションを高めています。いつになるかわかりませんが、②が投稿される日を見守ってください。
撮影ワールド:虎と月 -The Tiger and the Moon-/とらお_torao