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北海道移住経験者の「なまらうまいっしょランキング」

 さぁやってきました、なまらうまいっしょランキング。旅行に行った方々が紹介するのとは、一味も二味も違うランキングを今回はご紹介したい。

 ちなみに、タイトルにある「なまら」は北海道の方言で、「とても」や「大層」を意味する言葉だ。

 プレゼンターは、「関西から北海道、北陸、九州と全国をまたにかけて引っ越ししまくる移住マン」こと、大吉寅之助。各エリアに住みついて、その地域のうまいもんを掘り起こしては食べていく。
 定番はもちろんのこと、旅行だけでは見つからない食、住まないと分からないディープなグルメもばんばん紹介していこう。


【5位】寒い体にスープが染みる、旭川ラーメンと言えば山頭火

 初めて食べたのは、北海道へ転職面接を受けに行ったとき。10月の寒い時期だった。通り道だったこともあり、有名な旭川ラーメンである「山頭火」へ寄ることに。カップラーメンになったことがあるので、聞いたことがある方も多いだろう。

 入店の時点ですでに、電車の時間がまぁまぁ迫っていた。時間を気にしながら、やけど覚悟でアツアツのラーメンをダッシュですすった。何の罰ゲームかなと思ったが、今となってはいい思い出だ。旅程をパートナーに任せていた僕自身を呪いながら、ラーメンに舌鼓を打った。

 北海道のラーメンと言えば、有名どころがいくつかあって梅光軒など、いくつかのラーメン屋を回って食べたが、「山頭火」が一番美味しかった。ちなみに、千歳空港のなかにある「雪あかり」のバターコーンラーメンはけっこう美味しかった。

山頭火のしおらーめん 出典:フォトAC

 山頭火の味に惚れ込んだ僕らは、北海道へ移住後も旭川へ用がある度に通うぐらいにはファンになった。万人受けするやさしくて飲みやすいとんこつスープが最高だ。添えられたやわらかいチャーシューが満足度をさらに高めてくれる。

 僕のオススメは「しおらーめん」。スープはお好みで、しょうゆやみそも選べる。

【4位】濃厚な香り、オレンジ色の鮮やかな果肉。甘さ最強の夕張メロン

 夕張メロンは財政破綻で一躍名が全国に知れ渡ってしまった夕張市が誇るメロンの王様だ。品種名はまさに王様、「夕張キング」。
 さらに夕張キングのなかでも、厳しい審査をクリアしたものだけが夕張メロンを名乗ることを許される。


鮮やかな夕張メロン

 濃厚で独特な香りを纏うメロン。デパートなどでは非常に高値で販売される高級品種でもある。このような高級品をお手頃に買える方法をご存じだろうか?もちろん悪い方法やグレーなやり方は一切なしだ。

答えは、
生産地で生産者から直接購入」だ

 夕張メロンも現地でなら、高い等級であっても地元価格で購入できるからかなりお得だ。ちなみに夕張メロンは、糖度やネットの入り方によって等級が定められている。

 購入する際には、貼られているシールなどを参考にして確認することができる。規格と等級は下記のとおりだ。

<共撰メロン>
特秀、秀、優、良の4段階の等級がある

<個撰メロン>
・等級はない

 もう数年前になるが、北海道に住んでいるときに利用していたお店は「ビックモロー 諸沢商店」だ。初めて行った日は運がよくて、地元の人でも滅多に食べられないらしい「特秀」が並んでいた。これは千載一遇のチャンスと思い、購入を決めた。

 当時の金額の詳細はもう覚えていないが、ビックモローのwebサイトによると、特秀は2,500円~となっている。さすがの現地価格だ。なお、家庭用としてオススメされている「個撰メロン」に関しては、1玉500円〜という価格設定で、かなりお求めやすくなっている。

 ちなみに気になる「特秀」の味はというと…めちゃくちゃ甘かった。もうお菓子みたいな甘さだ。強い甘さを求めている人はぜひ一度食べてみてほしい。

 なお、僕の個人的な好みは上から2ランク目の「秀」。特秀のようなとびぬけた甘さが少し抑えられ、香りや味わい、ジューシーな果肉を最大限に味わうことができる最高の等級だと感じている。

【3位】焼き魚の定番、秋といえばこの魚。大根おろしと食べれば最高の生秋刀魚

 秋の味覚の一角を担う、秋刀魚がランクイン。不漁による値上がりが発生してから高いイメージがあるが、大根おろしといっしょに食べる塩焼きは格別だ。

 とくに北海道は産地であるため、冷凍せず生の秋刀魚を直接焼いて食べることができる。魚介類において新鮮なことは絶対の正義。本州や九州では味わえないおいしさが北海道にはある。

 パートナーは関西出身なのだが、「秋刀魚は干物に限る」などと発言。なぜか、生秋刀魚を買うことを渋る。

 「生の秋刀魚を焼いたほうが美味しいので買おう!」と何とか説得。魚屋で新鮮な秋刀魚を買って帰った。自宅のけむらん亭(魚屋機器)にイン!いい感じに焦げ目がついて、うまそうだ。
 
 口に運ぶと、嫌な臭みがなく、非常においしい。
 こんなおいしい秋刀魚は食べたことがなかった。
 やっぱり鮮度が大事なんだなぁとしみじみ感じた。

 パートナーも一口。秋刀魚を口にいれるや否や、
 「こんなに美味しいの!?」と驚いた様子。

秋刀魚の塩焼き 出典:フォトAC

 たかが秋刀魚と侮ることなかれ。北海道の獲れたてで新鮮な秋刀魚は別格なのだ。

 漁港などがある町の飲食店で食すのがオススメだ。
 宿泊場所にキッチンがあるのなら、漁港近くの魚屋や魚市場などで購入し、自分で焼いて食べるのもGood!

【2位】「海のミルク」を実感。ブランド牡蠣を有する厚岸のカキフライ

 別名、海のミルク。皆さんは今までカキを食べて、「海のミルクだなぁ」なんて感じたことあるだろうか?

 僕は厚岸町(あっけしちょう)でカキフライを食べるまで、一度もなかった。むしろ、けっこう肝の味がきつくて、独特の風味を楽しむ食べ物だと感じていた。

 それが、30年以上生きてきて、ここでくつがえされることになろうとは…。

 北海道の南東部に位置する厚岸町は、カキで町おこしを進める人口約8450人(令和5年)ほどの自治体だ。西側が釧路町と隣接しているといえば、場所をイメージしやすいだろうか。

 厚岸町では、地形や気候を生かして「カキえもん」や「マルえもん」などのブランド牡蠣が大切に育てられている。

 オススメは、厚岸町の道の駅である、「厚岸味覚ターミナル・コンキリエ」内の「レストラン エスカル」だ。ここのカキフライが絶品だった。たっぷりのタルタルソースをつけてほおばると、衣は揚げたてでさくさく、中身はとてもみずみずしくジューシー。

当時のカキフライ定食(身が大きい!)

 驚くべきは、肝の味などいつもの独特の風味?臭み?が一切ない。ただただまろやかなミルクのような味わいが広がる最高の一品だった。

 旅行では少し立ち寄りづらい場所にあるが、牡蠣好きの方やカキフライ好きの方は必ず食してほしい一品だ。

 僕が北海道から他府県へ移住して、もう5年以上が経過している。懐かしくなってきた頃合いなので、そろそろ当時住んでいた町も含めて、北海道旅行に行きたいなぁなんて考えている。厚岸は絶対行くだろうなぁ…。

【1位】3月末は身がぎっしり!カニみそもたっぷり、大満足の紋別産毛ガニ

 カニと言えば、タラバガニやズワイガニをイメージする方が多いだろう。僕もそうだった。美味しいといえば美味しいが、身をほじるのがちょっと面倒くさい、そんなイメージだった。

 とある年の4月。北海道へ転職した僕は、歓迎会を開いてもらっていた。コロナ前で飲み会がまだ頻繁に行われていた時期だ。テーブルに見慣れないずんぐりむっくりなカニが並べられていた。

2年前にお取り寄せで注文した紋別の堅ガニ

「見慣れないカニだな…」

 そう思いながらカニの足をポキッ。外して身を出してみる。すごい、身が詰まっている。そしてうまい。
 これまでに食べたどのカニよりもおいしかった。臭みが一切なく、食べ応えのある身がボロっと殻から外れて、身1つ1つの食べ応えも充分だ。

 「これは何というカニですか?」と聞くと、「この近くのオホーツク海で採れる毛ガニだよ。紋別の特産品で、全国的に人気なんだよ。」と教えてもらった。

 「ほうほう…。」とてもおいしかったのだが、歓迎会で一人でカニをバクバク食べるわけにも行かない。ちょっと週末、自分で買いに行こうかな。

 ということで、紋別市まで車を走らせて、紋別産の毛ガニをゲット。魚屋さんによると、なんでも3月下旬から4月上旬の毛ガニは堅ガニといって、身が詰まっていておいしいのだとか。

 カニは基本的に浜ゆでといって、すでにゆでられた状態で販売される。すぐに食べられる状態だ。

 家に帰ってパートナーと食べてみる。やはり、めちゃめちゃ美味しい。身がつまっていて食べ応えがある。毛ガニを食べると他のカニはもう食べられない気がする。

 さらに毛ガニはカニみそが美味しいことでも有名だ。カニみそもとても美味しい。マヨラーでもある僕のオススメはマヨネーズカニみそディップだ。

 作り方は簡単。カニみそをこぼさないように小鉢のような器に移したら、適量のマヨネーズを入れてかき混ぜるだけ。このときマヨネーズを入れすぎてしまうとカニみその風味が損なわれてしまうので、入れ過ぎないよう気を付けよう。

 これをカニの身につけながら食べる。最高。たまんない。これ以上に美味しい食べ方はないと自負している。パートナーにはあまり受けなかったけど…。

 マヨネーズ好きな方はぜひ試してみてほしい!
 …お口に合うかは保証できないので、自己責任でよろしくお願いします。

 僕は紋別の「㈲まるとみ渡辺水産鮮魚介直販店」(リンク先は紋別観光案内所webサイト内紹介ページ)で購入していた。お隣に食堂もあり、そちらの魚フライ定食も絶品なので、近くに行った際には、ぜひ立ち寄ってほしい。

最後に

 以上が、僕の「北海道なまらうまいっしょランキング」5位から1位だ。これ以外に番外編の構想があるので、機会があればまた執筆したいと思っている。

 最後に、北海道旅行の注意点を1つ。北海道は本州の方が思っている以上に面積が広くて、移動時間がうまく見積れずに旅行計画が狂うことがよく起こる。道内であっても、エリアをまたがるような旅行を考える際には、移動時間を考慮して計画を作ってほしい。

 北海道を訪れた際には、ここで紹介したものを参考に、家族や仲間と北海道グルメを存分に楽しんでほしい。

 そして、「なまら、うまいっしょ!」みたいな感じで盛り上がっていただれけば幸いだ。


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