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家族という名の枷

「仕方なく帰らなければならない」

というだけで

帰りたかったわけではない

 血の繋がりもないのだけど 

育ててもらった義理がある 

育ててもらった ? 

奪われたものの方が多いように思う 

日曜日のスーパーは嫌いだ

 ファミレスも嫌い 

なぜなら 

幸せそうな家族がいっぱいだから

 私にはそんな家族はなかった

 もしかしたら 3歳ぐらいまではあったのかもしれないけれど それでも父は異常だった

 もちろん母も異常だった

 大人になって 問題が起きてからわかったのだけども

 家族みんなが病んでいたと思う 

きっと幸せな家族に育った人にはわからないと思う

 親がさっさと死んでくれたらいいのになあと思う気持ち 

この人がいなければ自由になるのになぁという気持ち

そして、そんな気持ちを持ちながらも

愛しているという幻想

吐き気がする位の洗脳

 もはや幸せな家族とは何なのか と思う時もあるけれど 家族というものは 見た目よりドロドロした事の方が多いと思う

 そして、それは家族が故だとおもう

 人間は綺麗なところばかりではない

 でも捨てたものでもない

 私は人に傷つけられ 人に救われている

 もう何もかも捨てて どこか遠くに 違う人としてやり直せたらな と 何回、何十回 思ったことだろうか

 実際にそれに似たことをやってみるけれど 家族という枷からは なかなか逃れられない

 そして無意識のうちに 


「逃れたくないのかもしれない」


 それが哀しい


 それでも私は前を向くしかない

 死ぬこともできなかった私は 枷を引きずりながらでも なんとか生きながらえてきた

 枷を取り払うには 枷を付けられた時よりも 膨大な力を要する

 それでも私は 枷を外そうと必死にもがいてきた

 枷があるから幸せなのか 枷が あるから不幸なのか よくわからないけれど 

私は枷を外して 自由に生きていきたい

実はもう 冒頭の写真のように 

外れていると信じて動く

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