好奇心×可能性=未来
まさかこんなことになるなんて、、、
私は法学部を卒業後、飲食業界へと足を踏み入れた。
当時、アルバイトをしていた地元のダイニングバー。
いつも疲れ切っていた社員さんたちだが、何故か皆いきいきとしていた。
そのとき私は"やりがい"というものを学生ながらに感じ取った。
それがきっかけで卒業後、飲食業界へと入った。
...というのは建前で
本当は、玉木宏と上野樹里が主演を務めた伝説のドラマ『のだめカンタービレ』の影響だ。
「あれって音楽のドラマじゃないの?」
これまでも、この話をする度に全く同じ反応を経験している。
まず、
第一に私はひくほどに音痴だ。
第二に、楽譜は読めない。
何あの記号、ドレミってカタカナで書いた方が分かりやすいじゃん派の人間だ。
そんな人間が音楽家を夢見るわけがなかろうて。
作中において玉木宏演じる千秋先輩が冷蔵庫にある食材で、上野樹里演じるのだめにチャチャっとおしゃれな料理を作った。
、、、あれはモテるわ。
じっちゃんの名にかける名探偵のごとく閃いた。
そうして飲食店でアルバイトを始め、そのままの勢いで、町場のイタリアンレストランの門をたたき、そこに就職した。
そのままイタリアンを約7年経験し、その後1年弱の居酒屋経験を経て、5年前からフレンチの店で副料理長をやっている。
下心満点で始まった私の飲食業人生、気付くと本気で料理が好きになり、のめり込んでいった。
ここまでに二つ誤算というか、思惑が外れたことがあった。
❶千秋先輩が作ってた料理はイタリアンじゃなくフレンチだった。
最初に入る店完全に間違えた。
❷俺イケメンじゃなかった。
玉木宏ならカップ麺作ってもモテるわ。
まぁ、不純な動機でスタートしたことだし文句は言えない。
...と、ここまでが序章。
ここまでは今回のテーマである、想像していなかった未来というほどではない。
今年、私にとって大きな出来事が二つ起きた。
この未来は、さすがに私自身1mmも想像していなかった。
まずデザイナーについて。
数年前、新型コロナウイルスがパンデミックを起こしたとき、私はオミクロン株に感染し約10日間、40度近い高熱にうなされた。
未来=可能性=好奇心
2022年に待望の第一子が生まれ、これからというときに私がコロナ感染。
当時はまだコロナの全貌が掴めておらず、不安な日々を送っていたのを覚えている。
厄介なのは味覚と嗅覚に影響が出るということ。
結果として、私はどちらも影響がなく、無事飲食業に復帰ができたことは不幸中の幸いといえる。
寝込んでいる最中も、毎日塩を舐めて味がするかどうか確かめていた日々が懐かしい。
それまでは、手に職をつけていれば食いっぱぐれることはないと言われ、それを私自身も信じてきた。
しかし、もし嗅覚と味覚がダメになってしまった場合、露頭に迷ってしまう。
かつてない恐怖が私を包み込んだ。
2週間の療養期間中、熱で頭が働かない中で自分に何ができるかを考えたが、悲しいことに何も見当たらなかった。
良くも悪くもこれまで料理に関することだけに時間を使ってきた。
それがここでアダとなった。
いつもの私ならここで諦めていたかもしれない。
しかし、私はこの年の夏に「父親」になった。
ないなら身につければ良い!
以前誰かが「ネットさえあれば何でもできる世の中」と言っていたことを思い出し、
パソコン一つでできることを探した。
そうして私はデザインという選択肢を見つけた。
ありがたいことに、良い先生と仲間にも巡り会うことができ、0からのスタートではあったものの、それが苦痛にはならなかった。
本業である飲食店の勤務を終え、帰宅してからはグラフィックデザイナーとしての勉強を重ね、無事今年の8月21日に開業することができた。
収入面において、"もう一本の柱"と呼ぶにはまだ心許ないが、
ご縁もあり、少しずつ依頼も増えてきている。
そしてもう一つ、小説の連載契約について。
私は趣味で小説を書いている。
それが運良く編集者の方の目に留まり、連載契約のお話をいただいた。
本を出したいというのは以前からの夢だったが、まさか小説でチャンスをもらえるとは思っていなかった。
今回いただいたお話は、ネット小説だが、近年ネット小説から漫画化やアニメ化、映画化など様々な形でチャンスを掴んでいる人が増えている。
こうして私に新たな夢ができた。
数年前から、思うことがある。
今が人生で一番幸せ。
一見、普通のことのようだが、こう思えるのはとても有難いことだと思う。
だからと言って、満足はしていない。
一番幸せだが、もっと幸せになれる!
昨日より今日をより幸せに感じられる様に努力をする。
私にとって #想像していなかった未来 はこの道の先にあるのかもしれない。
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